ヒカラビ一家の花日記

山の上に住む花農家から 魚沼発のあれこれを

メメント・モリ

2014年09月30日 | ぼやき

 9月は 苦月 なのだろうか。

9月に入ると早々低温の朝がやってきて花が進まず、露地型産地の欠点をさらけ出す格好となってしまった。

4週連続採花予定のものが3作目がやっと切れ出す程度の異常な遅れ方だ。

これが全部10月にづずれ込む、いや、切れずに秋が終わるかもしれないのだ。

 

9月に入ると早々に親戚の葬儀、行年77歳。

7日には村の老人が亡くなった。愉快な爺さんで割と好きだった人だ。

重介護が必要になったころ息子さんに引き取られて行ってそれっきり、家族葬で済ませたとか人から聞かされた。

92年も過ごした村の人は送ることも出来なかった。

17日には思いがけない63歳での突然の死。そして今日は84歳のお婆さんの葬儀。

9月だけで4人も身近な人が旅立ってしまった。

人が生まれて死ぬことは誰にも1回づつめぐってくることで不思議なことでは無いが一番重要なことだ。

生まれるときは誰もがうれしく穏やかな気持ちで迎えるが、死んだときもなるべく穏やかな気持ちで送ってやりたいものだ。

今日の村念仏のセリフにも情景が浮かぶようなきれいな物語が読まれている。

「 春の日は南園堂に輝きて 三笠の山にはるるうす雲 」

「 松風や 音羽の滝の清水を 結ぶ心は涼しかるらん 」

念仏ってのを本気で覚えてみたくなった。

いつも最初に開くネットのニュース欄の特集バナー、御岳山噴火の特集バナーが出来たとたんに広島土砂災害のバナーが消えた。

多くの人が亡くなった災害でも次の災害が起こると過去のものとなる。

メメント・モリ ラテン語の宗教用語で、 死を思え と言う意味だそうな。

20代のころ藤原新也の写真集のような詩集のような本 メメント・モリ を偶然知って取り寄せて買った。

今でも本棚にある。人の死に様がまるで自然なことのように描かれ何とも不思議な言葉が添えてある本だ。

30年も前の本だがまだ売ってます。特に朝日新聞の記者は読んだ方が良いと思う。

最近おだやかでない事件が多すぎます。

 

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