WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

ゴンザロ・ルバルカバ 

2006年05月12日 | 音楽

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美しい。なんて優しく美しいタッチなんだろう。胸がきゅんとしめつけられるようなピアノに出会ったのはしばらくぶりである。

ちょっと前、CHARLIE HADENのNOCTURNEを聞いていたら 一曲目から限りなくリリカルで美しいピアノが流れてきた。キューバ出身のピアニストGONZALO RUBALCABAだった。もちろん、名前は知っていたが、超絶技巧の新人テクニシャンなのかなと思い、聴いたことがなかった。ショックだった。キース・ジャレットをはじめて聞いたときに匹敵するといってもいいかも知れない。

数ヵ月後、GONZALOのINTER VOYAGE(タイトルがまたそれらしくていいではないか)という作品を入手した。これがまたいい。一曲目からリリカル。透き通った優しさを感じる曲だが、なんでもタイトルのYOLANDA ANASは自分の娘の名前らしい。最初の一音を聞いただけで、グッとくる演奏だ。

⑤⑦⑨などのバラードにおけるタッチはすばらしい。②④なども淡々とした独特の雰囲気をかもしだしていて好きだ。


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2006年05月12日 | 写真

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今朝、たまたまはやく起きてしまい、コーヒーを入れていたら、窓に朝日が差し込んできた。外に出てみると、あんまりきれいだったので写真をとってみました。(5/11)

そういえば、夜があける直前、空が神話的に美しい青色になることがある。かつて、村上龍は、これを「限りなく透明に近いブルー」と表現したが、この空の色については中上健次も「灰色のコカコーラ」という作品で書いている。

若いとき、夜明けまで飲み明かして家に帰る途中、よくその空を見たものだ。酔っ払って疲れきった身体には、その空はやたら美しく感じられるのだ。

最近は規則正しい生活のおかげでその空の色みることも少なくなった。おめにかかるには、もう少しはやく起きる必要がありそうだ。