●今日の一枚 314●
John Hart
One Down
何度も同じ話をするが、3・11と4・7の地震によって、現在、私のCD棚はカテゴリーも演奏者もバラバラで、どこに何があるのか探すのがとても困難な状況である。したがって、最近はたまたま目についたものを取り出すようになっている。しかし、怪我の功名というべきか、普段あまり聴かない、「そういえばこれあったな」、という感じの作品に再びめぐりあうことがある。
このCDもそうだ。ジョン・ハートの1988-1989録音作『ワン・ダウン』。レーベルはブルーノート、輸入盤である。確かに自分でこのアルバムを買った記憶はある。購入したのは、作品がリリースされた1990年ごろだと思う。しかし、どこで、またどんな経緯でこのアルバムを購入したのかどうしても思い出せない。そもそも私はこのジョン・ハートという人を知らなかったし、実のところ今でも知らないのだ。恐らくは、ショップで見て衝動買いしたのだと思うが、失礼ながら、ジャケ買いする程魅惑的なジャケットでもない。輸入盤なので、帯もついておらず、宣伝文句に惑わされた訳でもないと思う。謎だ。
悪くない。ストレイトアヘッドなジャズである。爽快だ。奇をてらわない正統派のジャズギターが好ましい。シンプルなサウンドだが、疾走感がたまらなくいい。ギター・ソロも4曲あるが、なかなか雰囲気のあるギターを弾く。⑪ Ruby My Dear などジーンときてしまった。気持ちのいい一枚である。
John Hart (g)
Chuck Bergeron (b)
John Riley (ds)
Tim Hagans (tp)
Rick Margitza (ts)
ジョン・ハートについて知っている人がいたら是非教えてください。