久々の、9年ぶりの《青春の太田裕美》である。
1976年にリリースされた太田裕美4枚目のアルバム、『手作りの画集』収録の「白いあなた」である。太田裕美その人が作詞・作曲した曲だ。しかし、極私的名盤『手作りの画集』の中では影の薄い曲である。大変申し訳ないが、凡庸で退屈な曲だと思っていた。
昨日、ギターを弾いていた。ちょっと前に購入したLagのエレガットである。和音の響きを確かめ、味わいながら、アドリブでソロ演奏をしていた。なかなかいい響きだと、自画自賛、自己満足で悦に入りながら弾いていた。ふと気づいた。聞き覚えのあるメロディーである。C△7からF△7への続くその響きは、どこかで聞いたことのあるものだった。凡庸で退屈な曲だと思っていた太田裕美の「白いあなた」だった。書斎の書棚から古い太田裕美のコード譜を引っ張り出して、コードの流れをもとにメロディーをつけ、アレンジしてみた。う~ん、なかなかいい。自画自賛と自己満足の嵐である。凡庸で退屈だと思っていた曲がソロギターで蘇った。休日の午前中にコーヒーでも飲みながら楽しむのに最適な響きである。新しい太田裕美の楽しみ方である。
今日は、朝食後から、壊れたレコードのように、何度も「白いあなた」のソロギターを弾いて悦に浸っている有様である。