●今日の一枚 49●
Sarah Vaughan
After Hours (Roulette盤)
サラ・ヴォーンにはAfter Hoursという名のアルバムが2枚ある。一つはコロムビア・レーベルのもので、1949年~1952年に録音したものからセレクトした企画物であり、もう一つは1961年に録音されたこのルーレット盤である。
伴奏はギターとベースのみであり、それゆえ、全体がリラックスした雰囲気で、サラの情感豊かなボーカルもより際立って聴こえる。オーケストラをバックにした演奏も迫力があって素晴らしいが、こうしたシンプルな編成は、歌が本当にうまいのかどうかがわかってしまう恐ろしさがある。こんなことは周知のことだが、サラ・ヴォーンはブルース・フィーリングだけの歌手では決してない。
エラ・フッツジェラルドとジョー・パスのやつもそうだが、ボーカルとギターの組み合わせは不思議な暖かさがある。一杯やりながら(いつもだが……)、リラックスして聴きたい一枚である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます