WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

しばらくぶりに真湯温泉に行ってみた

2020年12月13日 | 今日の一枚(C-D)
◎今日の一枚 445◎
Max Roach & Clifford Brown
 岩手・宮城内陸地震から何年たったろう。そんなことを考えたのは、10月下旬に2週続けて真湯温泉に行ったからだ。もちろん日帰りである。子どもたちが幼い頃には車でよく訪れたものだった。2008年の岩手・宮城内陸地震で被害を受け、その後新しい温泉施設が作られたらしいことは聞いていたが、子どもたちが成長すると行く機会がなくなってしまったのだった。10数年ぶりの真湯温泉はとても気持ちよかった。新しい温泉施設はなかなか立派なもので、露天風呂も趣のあるものだった。周囲の紅葉も素晴らしく、より素晴らしい紅葉を見ようと、車で1時間半程のこの温泉を翌週も再び訪問することになった。
 真湯温泉への途中の祭畤(まつるべ)地区には、美しい紅葉の中に、ぐちゃぐちゃになった道路や折れ曲がってしまった橋など、岩手・宮城内陸地震の生々しい傷跡が災害遺構として残されていた。

 今日の一枚は、マックス・ローチ&クリフォード・ブラウンの『イン・コンサート』である。1954年のロサンジェルスでのライブ録音であり、ブラウン=ローチ双頭コンボ唯一のライブレコーディング盤である。私はこの赤いジャケットが昔から好きなのだが、クリフォード・ブラウンの輝かしい音色とスムーズなフレージングは、今聴いても心が躍る。このアルバムについての寺島靖国さんの次の文章には共感を禁じ得ない。
クリフォード・ブラウンはどう聴いたらいいのか。熱に浮かされたように聴け、といいたい。本人も熱に浮かされて吹いているのだ。次々に湧いてくるフレーズを音にこめ、ハッときづいたらアドリブの持ち時間を終えていたという、ジャズ演奏の理想郷を達成したのがブラウンなのだ。(寺島靖国『辛口!JAZZ名盤1001』講談社+α文庫)

 ①ジョードゥがたまらなく好きだ。


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