●今日の一枚 91●
Horece silver
Jazz Has A Sence Of Humor
『ジャズ・ハズ・ア・センス・オブ・ユーモア』。ホレス・シルヴァーの1998年録音作品だ。爽快だ。のりのりだ。気持ちいい。何て粋でかっこいいサウンドなのだろう。ホレス・シルヴァーは1928年生まれなので、当時70歳ということになる。何というファンキーな爺なんだ。
「楽しくなければジャズじゃない」とは、CDの帯に記されていた文句だが、まったく、その言葉通りのサウンドである。単純に、掛け値なしに、楽しいサウンドである。リズムが飛び跳ね、身が躍り、心が躍る。今をときめくライアン・カイザーのtpとジミー・グリーンのtsのフロント陣は、小細工なしにまっすぐに音を出す。ドライブするジョン・ウェバーのb。サウンドにアクセントをつけるホレス得意のブロックコード。
大体、昨今は難しすぎJazzが多すぎる。深刻な顔つきでいかにも芸術やってますといったサウンドだ(ウイントン・マルサリスとか面白みにかける奴ね)。個人的にはそんなサウンドも嫌いではないが、久しぶりにホレス・シルヴァーなどを聴くと原点にかえって、ジャズのシンプルな楽しさを思いだす気がする。
ちょっとはやいが、ビールを飲もう。今日は大きな音でこの心躍る音楽を聴いて、酔いがまわったら、しばらくぶりにバーボンにでも切り替えようか。
「楽しい」だけのジャズでもいいじゃないか、とバーボンを飲みながら幸せになれる作品で。ジャケットの笑顔に、Vサインを返したくなりますね。
これからもよろしくお願いいたします。
kenyama