WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

さんまのぬた

2021年09月26日 | 今日の一枚(E-F)
◎今日の一枚 547◎
Earl Klugh
Hand Picked
 入院中である。入院している病院の食事に大きな不満はない。減塩食だが、きちんと味は付いている。栄養士がわざわざ来ていろいろ打ち合わせもしてくれる。毎日の食事が楽しみなほどだ。
 それでもやはり、退院して秋の味覚を食べたいと思う。自由になったら、戻りガツオとさんまを食べよう。酒は日本酒、とりあえず地酒からいこう。さんまについては、塩焼きもいいが、《ぬた》を食べたい。三枚におろしたさんまをぶつ切りにして、玉ねぎなどと酢みそで和えるのだ。私の住む気仙沼ではよく食べる料理だ。ああ、想像しただけで最高だ。

 今日の一枚は、アル・クルーの『ハンド・ピック』、2013年のリリースのようだ。アル・クルーは自宅にも数枚しかない。それほど聴き込んだ記憶もない。先日、ラリー・カールトンのアコースティック・ギターをしばらくぶりに聴いて感動し、apple musicでジャズやフュージョンのアコースティック・ギターを使ったアルバムを探して立て続けに聴いた。アル・クルーはいわずと知れたガット・ギターの名手だが、その天真爛漫すぎるテイストがちょっとは趣味に合わなかったのだ。けれども、このアルバムはいい。全編にメランコリックな乾い哀感が漂う。取り上げられた楽曲も、ジャズの名曲やポップスの有名どころだ。名曲をアル・クルーのガット・ギターがどう料理するかが聴きどころである。
 早く退院して、先日購入したばかりのエレガットを弾きたい。


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