今日未明の配信です。前日22日午後10時台湾総統府がTPP加入の意思表示をした事を受けての報道です。
9月16日夜、中国の王文濤(おう・ぶんとう)商務部長(日本の経産相に相当)が、「TPPの加入に向けた書面を、協定の取りまとめ役であるニュージーランドの担当大臣に提出した」と発表したばかりです。その予兆は昨年11月APECのオンライン首脳会議で習主席が「TPP加盟を積極的に検討する」と表 表していましたからざっと10か月掛かり参加を決めたと言えましょう。
電話会議なので首脳のお揃いの記念写真は有りませんのでこれが首脳会議の際の映像の様です〈ネットより)
しかし台湾もその状況を指をくわえて見ていたわけでは無いようです。2月には蔡英文総統がTPP参加の意向を表明していましたから、16日の中国によるTPP参加の意思表明を受けて表明を急ぎ夜中の10時発表となったと思われます。TPPをググると2018年3月日米他11か国で締結されましたが頼みの米は知ランプ大統領就任と共にさっさと脱退し議長国の日本は米国の復帰を望んできたようです。今年2月英国が参加を表明しました。EU離脱後の多方面経済政策の一環でしょう。議長国日本としては単に経済産業相西牟田大臣の顔写真を記事に張り付け出るだけでなく国運とまでは言いませんが「良識ある見解を示さないといけない」ので誰が新総理大臣になるかで天秤が中台どちらに触れるか影響が大です。まあ加盟には加盟国全ての同意が必要だそうで中台どちらが参加のための法体制やルールを守る制度を構築出来るかも中台双方に求められます。中国としては米国主導による「自由で開かれたインド・太平洋」を標ぼうするクアッドによる包囲網を経済面から破りたい所でしょう。「新疆ウイグル地区における綿花の奴隷栽培批判」もあるなか難しい問題が有りそうです。また台湾も福島産農産物の5品目輸入規制がいまだに解けずに品に対し問題を残しています。まあれれらは大妥協があるとしても議長国日本は大変な場面に直面する事になります。関係者全員の総力を集めて采配を振るって欲しいものです。今からお願いしておきます。
写真:台湾の蔡英文総統(ロイター) 【読売新聞社】
読売新聞オンライン:
【台北=杉山祐之】台湾の行政院(内閣)報道官は、台湾が22日、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を正式に申請し、全加盟国に支持を求めたことを明らかにした。
台湾は今年2月、TPPへの参加意向を表明していた。国際社会での活動拡大を図る台湾としては、中国をけん制する狙いもあってTPPへの参加を強く望んできた。
しかし、今月16日、中国政府がTPP参加の正式申請を行ったと発表した。台湾の蔡英文ツァイインウェン政権はこれを受けて、正式申請を急いだとみられる。TPPの参加には全加盟国の同意が必要で、先に中国の加盟が実現すれば、台湾の参加は事実上不可能となるからだ。
今後、中台のTPP参加を巡る駆け引きが強まることが予想される。早期加盟の見通しが立っていない中国が台湾の先行参加を阻止するため、加盟各国に対する外交的な働きかけを強める可能性もある。
台湾にとっては、2011年の東日本大震災以来、日本の5県産食品の輸入を禁止している問題の解決が課題となる。TPP参加には解禁が必須とみられているが、台湾では反対論が非常に強い。蔡政権は難しい対応を迫られそうだ。
日本政府関係者は「台湾は(TPP参加国と)普遍的価値を共有している」としたうえで、「台湾はTPP加入に向けて関係法令を整備するなど準備を進めてきており、国有企業への補助金や電子商取引、労働などTPPで定められているルールを巡る問題点はあまりないだろう」との認識を示した。
(引用終わり)