ふぅ~~~
またまた夜の部が暇になって来たな
どぎゃんかせにゃならん
なんぞ手を打たにゃ・・・
昔々毎日が暇な日々を送っていた時があったな
10代最後の年
大阪
窓から阪急電車がガタンゴトンと走るのが見えた
三畳一間のボロアパートで
テレビも無くって
いつもカセットテープレコーダーから流れる深夜放送を聴いてた
仕送りが送られてくると
すぐパチンコ屋に入り浸って
月の内半分以上は文無しだった
あの頃
いったいどんなもん食って
何を考えていたんだろう・・・
確か金がある時の‘王将,の餃子は美味かったな
阪急うどんのかやくご飯とおしんこが付いた定食が主食だったような記憶がする
現在もそうだが
孤独が好きで
友達もあまり出来なかった
生活の場がせいぜいパチンコ屋とアパートの往復だったんで
ロクな友達がいなかった
パチンコ屋で知り合ったしげると二人でおもちゃ問屋にバイトに行ったが
3日目に二人ともクビになった
二人で‘サテン,でよく‘ナンパ,したが
彼女なんて出来なかった
いつもびんぼったれやったから
隣のアパートに住んでいた1つ上のたけしさんの部屋に遊びに行くと
部屋の中にいつもいろんなもんがあった
舶来のウィスキーとかカルピスや缶詰
よくご馳走になった
「これどうしたんですか?」って聞くと
「余ったんや」
と答えた
彼は運送屋の倉庫整理のバイトをしていて
いろんなもんをパクって来ていた。
近所のアパートに住む
姉さん言葉のたかしが街で外人に声をかけられて
モルモン教に入信した
「おいしいもんご馳走になれるからあんたも行ってみぃ」
言うもんやから行ってみたら
外人さんが皆でパンの耳、ほうばっていた
(こりゃあかん)
思うて逃げ出そうとしたら
聖書買わされた
その後
たかしの知り合いが皆、聖書持っていた
1つ上のオシタニさんがおった
「わしの変わりにレコード返してきてくれ」
言われたもんやから
貸しレコード屋にLP返しに行ったら
「兄ちゃん傷だらけやんか弁償してもらうで」
言われた
帰ってオシタニさんに言ったら
「やっぱりあかんかったか」
言いよった
二人でキタのディスコへ行ったら
オシタニさんが
「お前ちょっとひっかけて来い」
言うもんやから
女の子誘ってきたら
オシタニさんが一人の娘のストーカーになった
そいでもって振られて泣いていた
オシタニさんはわしに声をかけさせちゃ
振られまくっていた
タテイシ君に出会った
唯一まともと言うより
羨望を抱くような青年だった
三食昼ね付き学費付きのある業種の見習いをしていた
職場も住まいもピチピチのギャルだらけだった
(わしもああなりたい)
憧れを抱いた
あくる年
オシタニさんの運転するレンタカーで大阪を脱出した
東京へ
・・・
ほんまに今日は暇じゃ
そろそろ帰り支度せにゃ