一頃から比べるとコンビニやスーパーの商品群におけるプライベートブランドの比率は下がりつつあるのだろうか。同じ品質で流通先を選別、確定することでコストが下がり、小売り、消費者双方にとって有益であることから多くの企業でPB商品が扱われている。かのダイエー創業者中内功氏は、小売業の使命について、商品の価格決定権を製造者であるメーカーから、消費者に移すことを掲げていた。結果多くのPBが生まれては消え、現在でも激しい競争の下商品開発が行われている。
夕方普段はあまり行かないスーパーにて買い物をした際、紙パックのオレンジジュースを手にすると製造者名に聞いたことのあるメーカー名が記載されていた。古河市、トモエ乳業。以前ブログに書いた静御前の思案橋付近にあるメーカだった。思案橋のたもとに石像を立てその歴史を伝えていて、私は毎日その会社の前を通っている。ああ、こういう商品を、関東各地で販売しているんだと今日初めて知った次第だ。
一方、コンビニの棚にあったPB商品には、販売者名しか入っていない。その商品が気に入って、販売者を信用できる(するしかない)ことを前提とした販売なんだと思う。「私たちにお任せください」という具合だ。
なんだか最近耳にする言葉だ。「○○を守ります!」「しっかりと対応します」「将来のために」抽象的過ぎてよくわからない。
加工食品であっても製造者の名前を知ってなんだかうれしかった気持ちとは違うものだ。
ともかくお任せくださいと言われて、すべて任せて幸せだなんてことはないと思う。やはり決めるは自分。
但し、名前を信用しても裏切られる時代。大手メーカーが世界的に販売している工業品のデータが改ざんされるご時世。
便利さを享受しつつ、自分で判断しなければならない時代なんだと思う。