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10月も半ばを過ぎ、ものつくり大学キャンパスもすっかり秋の装いとなりました。行田市民大学9期生第12回講座は市内河川の浄化について。郷土史と並び、環境問題は市民大学の研究テーマの柱となります。講師は埼玉県東部環境事務の職員の方です。
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埼玉県は川の国とも呼ばれ川の面積の割合と川幅において日本一を誇ります。鴻巣の川幅うどんは有名です。人類にとって生活用水となる淡水は貴重で、地球上にある水の僅か2.5%の割合でしかなく、そのうちの70%は氷河であることから、利用可能な水は0.007%なのだそうです。
川の汚れの原因の割合で最も大きいものは生活排水。合併浄化槽の普及と、点検受診率の向上が欠かせないといいます。講座はでは触れらませんでしたが、自治体による宅地開発と密接に関わる問題のように感じます。下水道施設の整わない区域に宅地開発が進み、結果下水道整備区域の率が下がったことも指摘されます。
行田市においては平成25年度段階で、下水道率54%、浄化槽処理施設率は19.3%。残りは未処理という状況です。
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後半は、屋外で市内河川、沼の水質検索の実施です。今村理事長自ら説明してくださり、水上公園(忍沼)、忍川、星川の透明度と、COD(化学的酸素要求量=汚れ具合)をしらべます。
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目視により忍沼の透明度が低いのがすぐにわかります。余談として水上公園の釣りによる練り餌が影響しているそうです。また市内中心の忍川より、北部を流れる星川のほうがやや水質は良好です。これには各々の川の川上の状況が異なるせいです。行田市は平坦な地形で、川の流れも緩やかなため河川管理は市内環境を左右する重要な問題です。
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浮城の町行田。水と共に栄えながら現在も水の問題について取り組んでいます。