
その昔、具体的には大学1回生だった1986年から社会人6年目の1995年まで、私はバンドを真剣にやっていた。晩年はキーボードにシフトしたが、大半はドラムだった。レパートリーもオリジナルあり、スターダスト・レビューのコピー、サザンのコピー、ビートルズのコピーなど多岐にわたる。
その当時のライブ映像がいくつかあるのだが、大半は8mmビデオ、いわゆるハンディカムでの撮りっぱなしなので今は観る手段がない。
たまたま当時のバンド仲間から
「その時の映像、デジタル化したヤツある?」
と先日メールが来たので、この機会に業者に頼んでデジタル化したのであった。
私が頼んだのは梅田の大阪駅前第nビル(n=1~4)の中にある店だが、8mmビデオのDVDダビングを中3日でしかも600円でやってくれた。もはや8mmビデオハードを買う手段がない今となっては、このコストは致し方ない。と同時に、今この業者が使っているハードが壊れたらどうするのだろうか?と真剣に考えてしまった。
20年ぶりに観るその映像は、液晶TVに映すとさすがに粗い。しかしその粗さのなかに、文字通り粗削りな私の青春がフラッシュバックする。
写真の映像がそれで、私はドラムなのだが今から23年前、1992年のライブでそれはもうキレッキレのドラムだ。一番よく叩いていた頃なので、正直自分はこんなに上手かったのか?とすら思える。
反面、ボーカルは音程なんて完全にあさっての方に行ってるし、ベースはハシッたりモタッたりを繰り返しチグハグな歌と演奏だが、頑張っていた24歳の自分の姿だけはそこに残っている。
なかなかやるじゃないか、24歳のオレ。
東京に行かされて戻されて、全ての自信を失った私だが、ちょっとは自分の歴史に自信を持とう、と思ったのであった…