以下、産経新聞からの引用。
＞和歌山県太地町の伝統追い込み漁で捕獲したイルカの水族館展示をめぐり、世界動物園水族館協会（ＷＡＺＡ、本部スイス）が内部の倫理規範に違反するとして、日本動物園水族館協会（ＪＡＺＡ）に改善・除名通告を行っていた問題で、ＪＡＺＡは２０日、都内でＷＡＺＡ加盟継続の賛否を問う会員投票を行い、ＷＡＺＡ残留の投票が多数を占めた。関係者が明らかにした。
投票結果を受け、ＪＡＺＡは協会に残留する意向をＷＡＺＡに報告する。ＷＡＺＡの倫理規範に従い、ＪＡＺＡ加盟の施設は今後、追い込み漁で捕獲したイルカの入手をやめるとみられる。
ＪＡＺＡに加入しているのは動物園８９、水族館６３の計１５２施設。このうち、太地町からイルカの供給を受けていたのは約３０の水族館で、これらの施設はイルカの獲得が困難となることから、子供たちに人気のイルカショーなどの運営に支障が出る恐れがある。
私が中学生の頃、歌手のオリビア・ニュートン・ジョンが
「イルカのような可愛くて賢い動物を捕獲するような国では、歌う気になれない」
と来日コンサートを拒否した事が鮮烈に脳裏に焼きついている。
では聞くが、可愛くも賢くもない動物だったら殺していいのか。アンタんとこの国では、牛も豚も鶏も殺して食っているではないか。イルカだけが賢くて可愛いから殺してはダメだ、というのは道理が通らぬ。
まして今回は、殺すどころか厚遇して芸を仕込み、ショービジネスにして経済効果を生もうとしているのである。もしそれでもダメだ、芸を仕込む事自体が動物虐待だ、というのであれば、世界中のサーカスは辞めてもらわねばならなくなる。
動物や植物を食べるのは、人として当然の営みである。ベジタリアンだって、命ある植物を食べているではないか。仮に、
「キャベツの花は可愛い。あんな可愛い花をつける植物を食べる野蛮な人は、信じられない」
と誰かが言ったら、ベジタリアンはキャベツを食べるのをやめるのか？
ましてクジラを食べるのは、日本に厳然と伝わる文化である。むしろクジラは適切に捕獲して食べないと、他の生態系を荒らすという情報もある。
「箸」という素晴らしい道具に象徴される慈しみをもった我が国の文化を、ナイフとフォークという乱暴な道具の文化の国にとやかく云われる筋合いはないのである。
イルカの問題に限らず、尖閣・竹島の問題、戦後賠償問題、ＴＰＰ…とにかく日本は弱腰すぎる。
国際社会においては、譲ったら負けだ。もっと毅然と対応するべし！