学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

仕事は生き物のよう

2020-02-02 20:04:12 | 仕事
先日、ある企業の経営者の方と話をする機会がありました。その方は仕事術の話になったとき、こんなことをおっしゃいました。ある問題が生じると、私たちはそれに対応するためにある手段をとる。そして無事に問題が解決したとする。その経験から、同じような問題が起こったときには、同じ対応をすれば永続的にその問題は解決ができる、と私たちは判断する。だが、しばらくすると、不思議なことにそのやり方が通用しなくなる。要するに、仕事というものは、常に改善を求められるということだ。そうおっしゃいました。

実はちょうど私も似たような経験をたびたびしていたこともあり、とても腑に落ちました。私の経験でちょっとした例を挙げれば、入館者数を上げるためのイベント。前年度よりも入館者数を上げるという課題があって、その解決のための新たなイベントを打つ。その年は確かにイベント効果で入館者数は増加しました。この効果は高し、と思って継続し、3年くらいするとまた減少に転じる。これはイベント自体のマンネリ化があったのかもしれませんが、同じやり方では入館者数の永続的な上昇には結びつかない。そこでまた別の方法を考えるという流れになりました。

私もそこそこの年齢になってきましたが、この年になってもまだまだ学ぶべきことが多くあります。そして仕事という、ふんわりとぼんやりとした相手に未だに迷わされます。でも、まあ、それが仕事の面白いところなのかもしれませんね。