学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

10月も終わり

2010-10-31 21:44:32 | その他
今日で10月も終わりですね。美術館の周りにある木々も随分紅葉して綺麗になりました。近くの山へ紅葉狩りへ行きたいところですが、ちょっと仕事がバタバタしているので、落ち着く頃には紅葉が終わっているかもしれません(泣)

ちょっと今日は疲れ気味。アルコールなしでもぐっすり眠れそう(苦笑)明日は休みですが、少し仕事をする予定です。今日は曇りでしたので、明日は晴れてくれることを祈っています!

クラシック音楽を楽しむ

2010-10-30 22:18:36 | その他
台風の影響か、朝からどしゃ降り。雨降りはどうしても気が重くなりますね。ただ、今はもう雨も風も全くなくなり、明日は晴れの予感。予感が的中してくれれば良いのだけれど。

記憶がうろ覚えなのですが、ショパンに「雨だれ」という曲があったかと思います。雨の大降りと小降りの使い分けを思わせるところがあって、ピアノで雨の音を表現するとこんな音になるのかと感心した覚えがあります。しかも曲を聞いているだけで、演奏者がものすごいスピードでピアノを弾いている姿が眼に浮かぶのだから驚きです。

クラシックといえば、最近聞いているのはヤナーチェック。いきつけの飲み屋さんのオーナーが「オススメですよ」と教えてくれましたので。CDを買いに行くと、ジャケットに村上春樹さんの小説『1Q84』に登場、と書いてあります。ああ、確かに本を読んだ時に書いてありました。これも何かの縁と買ってみたところ、これまで聞いたことも無いクラシックの音に圧倒されました。私のなかで「新しい」クラシックだなあ、とふと感じました。しばらくヤナーチェックの曲に夢中になりそうです。

私はジャズをよく聞きますが、クラシックはまだまだ知らないことばかり。これからどんな出会いがあるのか、とても楽しみです。

自分と他人を比較して

2010-10-29 21:47:19 | 仕事
今日は昨日よりもちょっとだけ暖かい1日でした。ただ、日差しは暖かくとも、風は冷たく、冬は間近に迫ってきているようです。

久しぶりに同期入社の友人たちと会って話をしました。みんな元気そうでしたが、話しているうちに、少しずつ違和感が…。みんなの考え方がとてもしっかりしていて、なんだか私は情けない心持になってきて。私は自分で他人と競争するタイプではないのはわかっているつもりですが、そうは言ってもなかなか割り切れないもの。私は今まで何をやってきたのかな…とちょっと落ち込みました。

自分と他人を比較することは意識が改まって良いことでもある、と言い聞かせて、割り切りましょう!私はわが道をゆきます。でも、今日だけは落ち込ませて(泣)少し情けなくなった10月末の1日でした。

休憩のさじ加減

2010-10-28 23:31:24 | 仕事
朝、戸外に出ると、口から白い息が出ました。突如、真冬になってしまったよう。今日は迷わずコートを着て出勤しました。10月にコートを羽織ったのは初めてかもしれません。

私は今の職場に勤めてから数年になります。それまでずっと異動もなにもなく、学芸の仕事をしてきたわけですが、外の空気を吸わないと、見識が狭くなるし、なによりマンネリ化する。調査・研究など専門に特化したものは別として、日々の書類作成などはビジネス書や民間に勤めている友人たちから話を聞いたりして、なるべくそれらのノウハウを自分の仕事に生かそうと心がけています。

最近心がけていることは、10時と15時に10分間の休憩を取ること。そして、お昼休みは40分だけ取ること(当館では本来1時間の休憩です)。これは民間に勤めている友人が教えてくれたことで、何気ないことですが、このやり方で仕事を進めていくと能率が極めて高くなるのだ、と話してくれました。そんなわけがあるものか、と信じていなかった私ですが、実際にやってみると、体力が持続しやすくて、1日を通して高い能率で仕事をすることができました。夕方になってもスタミナ切れしないんですね。休憩を取りつつ、とり過ぎず、といったさじ加減の問題なのでしょうか。私には巧く取り入れることのできた時間術です。

明日も高い能率で仕事が出来ますように。明日は暖かくなること願って、筆を置くといたしましょう。



評論をふたつ

2010-10-27 21:06:48 | 読書感想
秋を飛ばして、一気に冬が来たようです。朝は特に冷え込みました。明日は今日よりも冷え込んで、しかも雨になるとか。あの夏の暑さが懐かしいですね。

今、評論をふたつ読んでいます。佐藤進一著『足利義満』(平凡社ライブラリー)、池内紀著『カフカのかなたへ』(講談社学術文庫)です。

ふとしたことから、私は室町時代に興味・関心が沸いて、本を読み出すようになりました。書店で見つけたのが『足利義満』です。室町幕府三代将軍の足利義満を中心としながらも、その前後の歴史についても触れられていますので、義満がどういう時代背景のなかに居たのかがよくわかります。また、著者の佐藤進一氏の文章がとても読みやすく、まさに歴史を小説のように読めるほど。

もう1冊はドイツ文学者の池内紀氏のカフカ論。フランツ・カフカは、19世紀後半にプラハで生まれた小説家。代表作には『変身』、『城』などがあります。著書の池内紀氏はカフカ全集の翻訳を手がけたほどですから、その評論となるととても面白い。カフカの一見、不条理な世界にも、メッセージがある。池内氏はカフカ本人と直接会って話をしたことがあるかのように、またあるときは小説の登場人物であるかのように、カフカの世界から我々に語りかけてくれます。カフカの小説をそのまま読んでも楽しめますが、池内氏の評論を読んでから小説を読むと、また新しい楽しみ方が生まれそう。

本との新しい出会い。今夜もふたつの評論を枕のそばに置いて眠ります。

絵を描くことをいつまでも

2010-10-26 22:50:42 | 仕事
とても寒い一日でした。朝、テレビをつけると、北海道の小樽で雪が降っている画面が…。秋が短くて、一気に冬が来たようですね。明日もまた寒いらしく、風邪をひかないように気を付けたいところです。

今日は一週間ぶりの出張美術館。とうとう生徒たちの作品が完成しました。とてものびのびとしていて、楽しみながら絵を描いていたことがわかるような、そんな素敵な絵に仕上がりました。子供たちが出来上がった絵を見て笑顔になっているところを見ると、私自身もとても幸せな気持ちになります。こんなとき、学芸員をやっていて本当に良かった、と思います。いつまでも絵を描くことを好きでいて欲しいですね!

今夜はゆっくり眠れそうです。いい夢が見られることを祈って、おやすみなさい。

お酒を楽しく!

2010-10-25 23:17:02 | その他
日中は曇日、今は雨が降っています。雨が降るたびに肌寒くなってくるような気がしますね。もう来月は11月。光陰矢のごとし。

今日は気の合う仲間たちと一緒に食事会をしました。食事会といっても、私は当然の如くお酒を飲みました(笑)ウイスキーのマッカラン、北欧のお酒であるアクアビットを飲んで、ほろよい気分です。1人でお酒を飲むのも良いですが、みんなと楽しくお酒を飲むことも楽しいですね。

今夜はいい夢を見られそう。せめて、鼠の夢は見ないように(笑)それではおやすみなさい!



空を飛ぶ夢物語

2010-10-24 21:52:54 | その他
曇日、少し肌寒い一日でした。今は雨がしとしと降っています。秋の雨は何だかどうも寂しくなりますね。

昨夜、自棄酒をした私。二日酔いにはなりませんでしたが、布団のなかで妙な夢を見ました。

私と幾人かの人が、とある屋敷にいます。この屋敷が鼠に襲われるという情報を得て、私たちは屋敷を守るために雇われているらしいのです。私たちは1階の広い庭を見渡せる大きな窓のところで待機していました。すると…来ました、鼠たちが。何百万もの鼠がワッと押し寄せてきます。ひどく不気味でしたが、私たちは窓ガラスを突き破ることは出来ないだろうと鷹をくくっていました。ところが、鼠たちは鋭い歯でガリガリと窓ガラスを削り始めました。次第にひびが入ってくるガラス。私たちは恐ろしくなって、持ち場を放棄して、2階へ逃げました。ガラスを壊して、追いかけてくる鼠。私たちは2階へ駆け上がると、階段に蓋をしました。しかし、蓋も時間の問題。私たちはさらに3階へ上がりました。鼠はおそらく簡単にここまで来てしまうだろう。私は(ここは私たちではない)、窓を開けると、そこから飛び降りました。すると…何と空が飛べる!こうして私はその屋敷から逃げることが出来た!…そんな夢でした。

飲酒した場合としない場合とで、夢の見方は違ったりするのでしょうか?私にはよくわかりませんが、最後には屋敷から逃げることができたので、ホッと一安心の夢でした(笑)

お酒は楽しく…

2010-10-23 21:48:54 | その他
今宵はお酒を飲んでいます。しかも随分飲んでいます。久しぶりに自棄酒をしてしまいました。私はストレスがたまっても、なるべくお酒に走らないようにしているのですが、それでもたまには飲みたくなる。麦酒だけを何杯か(つまりそれも覚えていない)飲みました。お酒は楽しく飲みたいものです(泣)

お酒を飲んでも、物事の根本が解決するわけではないのが寂しい。結局は、解決まで努力しなければならないわけで、お酒を飲んで気を紛らわせるといったところでしょうか。

二日酔いにならないように…節度ある飲み方をしたいものです。それでは酔ってしまったので、お先に布団に入ることにします。

里見『恋ごころ』

2010-10-22 22:37:54 | 読書感想
晴天の祈りは届かず、今日は秋の曇日でした。往来を通ると、足元にはだいぶ枯葉が落ちています。こないだまで木には青々とした葉っぱがあったのに、だんだん色が赤く、黄色く染まってきました。早い葉っぱだとこうして地面に急いで落ちてくる。風が吹くとかさりかさりと音がなって。季節はしっかりと進んでいるようです。

明治から昭和にかけて活躍した小説家里見(さとみ とん)の『恋ごころ』を読みました。里見は、兄に小説家の有島武郎、画家の有島生馬がおり、芸術的なセンスを持つ家庭に生まれたようです。なぜ、私が里見の本を読んだのか。これは縁と言わざるを得ないのだけれど、私は書店へ行って何気なく文庫本の背表紙を流し読みしていたんですね。でも、どうもひっかかるものがない。それで帰ろうかなと後ろを振り返ったら、背後の本棚にパッと目に付いたのが里見。要するに偶然だったわけですね(笑)私の眼に留まったのは何かの縁かな?と思い、買って来たところがなかなか面白い。書店に行くと、こんな運命的な出会いがあるから楽しいですね。

『恋ごころ』は、小説家として大家となった悦五郎が岩手県盛岡での初恋を回想し、その後の妙な因縁を書いた小説です。話はとても心温まる内容ですが、ラストはちょっと寂しくもあり。短編で、うまくまとまっている小説ではないかと思います。私が感じたのは、日本語がとても綺麗であること。盛岡の情景が眼に浮ぶような描写です。私もこういう描写力を持ちたいもの…。やはり訓練あるのみ、でしょうか。この本は短篇集ですから、まだまだ小説が詰まっています。一日一作、里見の世界を楽しんでみたいと思います。