カルテ番号 な・10(14)
院長は言った。
「夫婦の和が充分成り立てば、世界の和、平和も成り立つわけです。
お互い、異なった相手と同じ空間で長い時間を生活できるのですから。
まぁ、毒舌風に言えば、今もって世界の平和が実現できないのです。
夫婦の和というのは、人間にとって難しいものでもあるようです。
あるいは、人間というのは地球に暮らす基本的な素質が劣っている。
もちろん、他の生物、動植物以下ということになりますが・・・」
千代はつい、訊いてみたくなった。
「それで、先生とところでは夫婦の和は出来ているのですか?」
「多分、出来ているようです。
ケンカはしませんから・・・」
それで千代も思い出した。
「そういえば、私も夫とはケンカにならなかったわ。
夫にとっては不満がある妻だったと思いますが、衝突はしませんでした。
私はケンカが苦手だから、黙ってしまうのです」
院長は笑って言った。
「それなら合格点の70点に更に加算されて、立派な妻ですよ。
相手を思いやり、いつまでも仲良く、なんてなくても立派なのですよ」
千代は身体も心も、とても軽くなるのを感じている。
思い切った今後の人生を送れる自信も出てきた。
明日から楽しみだ、と思った。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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