ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

放射能 自分で測れる?

2011年07月08日 | 原発震災・原発問題

今朝の朝日新聞2面『ニュースがわからん!』では放射線測定器のことが取り上げられていた。

「身の回りの放射能 自分で測れる?」「いろいろな測定器がある。頼りすぎは考えものだよ」の見出し。

解説者の小宮山某氏は保安院担当の科学記者。本格的な測定器を指しているのだろうか価格もガイガーカウンターで30万円とし、ネット販売の製品は怪しいものがあり、数十万円する製品でも、ピアノの調律みたいに専門家による定期的な調整が必要・・毎時1マイクロシーベルトの単位まで正確に測るには・・数百万円もする装置が必要だ、としている。

ここまでハードルを上げられては、庶民ポポロとしては測定においそれとは関われなくなる。実際そうなのだろうか。いくら公的機関の高価で立派な名器であっても、数が少なく、それも地上18メートルの測定値では、市民の生活感覚とはかけ離れたものとなっていた。発表の情報不足、さらには数値への不信感がつのり、市民自らが確かめてみたいとする測定熱の高まりに拍車をかけてきたのは当然ではないだろうか。

ところで、市販されている十万円以下の放射線測定器の数値でも精度はあなどれない。もちろん当たり外れはあるだろうし、個々の差異も否定はできない。それだけに「測ってガイガー!」コミュニティでも機種名を明記し、会員たちが測り合っている。ホットスポット(高濃度汚染地帯)に住むお母さん方の間では、それぞれの測定器を持ち寄って調べ合い適正値を求めている話も聞いている。

さらに同記事では、「福島県の避難対象区域を除けば、避難基準の年間20ミリシーベルトに達することはまずない。放射線はできるだけ浴びない方がいいが、線量計の値に過敏にならないことが大切だね」と結んでいる。

見出しの「自分で測れる?」の「?」符からして気になっていたが、さいごは20ミリシーベルトまでを「心配ない基準」と置いたり、素人には「測定は難しい」、専門の「測定器は高価」、おまけに「過敏にならないように」との説明は、どうもこの間の政府機関や御用学者の発した言葉のオウム返しのようにも感じてしまう。

今のこの異常事態は、放射能においても専門家でなくも皆が測定し、協力して知恵を出し合い、不安を取り除くことが求められていると思う。

きょうの『ニュースがわからん!』は、なぜこれほどまで垣根を高くし、あげくは気休め解説でまとめようとするのか

「ニュースがわからん!がわからん!」

 

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富士、APSフィルムの販売終了

2011年07月07日 | 経済

お隣さんに「カメラのキタムラ」がオープンして10年以上。賑わう開店初日に御祝儀気分でAPSカメラ、Fuji Epion3000=写真=を購入しました。2万円以上だったと思います。

APSは、ぜひ使いたいというトキメキは当初からありませんでした。これまでのフィルム式と違いカートリッジ式なので途中フィルム交換ができる。たとえばカラーと白黒を交互に。またデーターがデジタルで記憶される・・などの利点を強調されても差ほど魅力を感じなかった。単なる新しいものへの好奇心だけだった。実際APSで撮った回数は2ケタに至っていません。

長い間、当方のAPSカメラは保管庫に眠ったまま。今日、あらためて富士フィルムの販売終了ニュースを聞き、これでAPS市場は完全に幕を閉じたなと感じました。

APSと同じような予感は、「ミラーレス一眼」にもあります。わが家の「カメラ女子」と写真談義をしていてもミラーレス一眼は、あまり話題にならない。一眼レフとコンパクトデジカメに対して第3の存在は中途半端。外観的にも「ザ・レンズ」といった雰囲気。一眼レフが小型化し扱いやすくなっているだけに、当世カメラ女子はコンパクトデジタルからミラーレスは飛び越してデジタル一眼に向かう。(セミ)プロがセカンドカメラとして所有する程度ではないかな。かくゆう私もミラーレスにはまだ購買意欲がわきません。APSから話がそれましたが・・(笑)

七夕の今夜、日の目を見なかったわが家のAPS君と共に、静かに語り合おう

---------以下 ITmediaニュース から-----------

富士フイルムは7月6日、APSフィルムの在庫がなくなり次第、販売を終了すると発表した。販売数量が年々大幅に減少している上、一部原材料が供給元での生産が終了して入手困難になっており、「これ以上の生産ができない状況」という。
 現在販売しているのは「フジカラーnexia 400」。出荷終了は今年12月の見込みだが、前後する可能性がある。
 APSは「Advanced Photo System」の略。富士とEastman Kodak、キヤノン、ニコン、ミノルタによって規格化されて1996年に対応フィルムとカメラが発売された。従来の35ミリフィルムと比べて小型で、カメラの小型化なども可能になったが、デジタルカメラの登場時期と重なったこともあり、普及し切れなかった。現在はデジタルカメラのセンサーのサイズ(APS-Cなど)として名前を残している。
 現在、APSフィルムは富士のほか、コダックが「advantix 200」を販売している。
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測ってます。放射線量

2011年07月06日 | 地域・一般

「測ってガイガー」というWebコミュニティに参加しています。

群馬県大泉町の公園を4か所、すでに測定して報告しました。

いずれも0.10μSv/h未満

お子さんのいるお母さん方にとっては、公園の数値は気になるところです。

ご要望の地点がございましたら、2台の測定器で出かけて調べます。

「測ってガイガー」

 

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原発と薬害 腐蝕の連鎖人脈

2011年07月05日 | 研究・書籍
当広場6/16「ねつ造の前福島県知事」でコメントをいただいたアトミックさんご紹介の書籍『腐蝕の連鎖』を読んでみました。

著者が精力的に描いた14の系図。原発と薬害に関わった利権人脈には、政治家、役人、マスコミ、学者たち・・の人物相関図が実名で。アトミックさんのいわれるように、「エイズ事件のミドリ十字人脈と原発人脈が、壮大で綿密な系図を織りなすファミリーである」ことがはっきり知ることができました。

バラバラに見える大きな事件、現象が実は「人」を通して追跡していくと密接につながっていることに行きつく。まことに世間は広いようで狭い。ましてそれが利権を介在しての腐った形で連鎖(リング)しているとは誰も気がつかない。

福島の原発惨事は、広島、長崎の被爆、水俣病、スモン病、イタイイタイ病、大気汚染、多くの薬害被害もと同じ連鎖の上にあったのではないでしょうか。

水俣病で父親が亡くなりチッソに抗議していた患者の川本輝夫さんが、そのころ持ちあがってきた六ヶ所村問題に対して著者に話した言葉が印象的です。

「青森の人に伝えてください。あなたたちはお人好しだ、と。お人好しには2種類あって、ひとつは生菩薩のような純粋な人だが、もうひとつは馬鹿だ。チッソをみれば分かるが・・青森でも一方的な受難史がはじまるでしょう。放射能と被害の因果関係は、水銀以上に証明が難しいですからね」

四半世紀前、川本さんは、毒物被害者として、来るべき放射性核廃棄物の被害を予期していた。見える形での惨事は青森でなく、まず福島を襲ったが・・「お人好し」は青森のひとばかりでしょうか。広く公害や原発を容認してきた各地の多くの人、さらには有権者をも指しているように思う。

原子力学会を支配してきた学者人脈には、私が尊敬していた学者の名前もあった。731部隊、薬害エイズ、そして原発。それに協力し続け反省を怠った学者たちの罪は重い。

あとがきで著者は、本書を読まれたアジア諸国の人にお願いをしている。抽象的な日本人全体でなく批判は、実例と実名をあげて悪しき支配者に向けて欲しい、と。これは大切なことだと思う。逆に私たちが他国に対して行う批判も同じこと。国全体で括らず個々に絞って向けるよう心がけたい。

それにしても本書発行(1996年)に著者は、いつになく相当の反発を覚悟をしていたようだ。それだけに渾身のノンフィクション作。著者の勇気に敬意を払い益々のご活躍を期待したい。

【写真】広瀬隆氏

参考動画ニュースの深層。初期放水の無意味を広瀬氏はすでに指摘

腐蝕の連鎖 薬害と原発にひそむ人脈
広瀬隆 著
集英社

 

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三洋のHIT技術がイタリア太陽力発電所に

2011年07月04日 | 経済

これです。これ!これからの企業活動の地球的貢献は。

明るいニュースです

企業がどうのような分野で、どのような活動を通して人類の未来社会を築いて行くことができるか、示唆に富む好事例のひとつです。

以下「レスポンス編集部」の記事を要約引用-------------------

≪イタリアに太陽電池発電所が完成 三洋電機のHIT太陽電池起用≫

三洋電機は7月1日、HIT太陽電池が採用されたイタリア南東部の大規模太陽光発電所が完成したと発表した。
大規模太陽光発電所は、高い発電効率を持つモジュール変換効率16.9%のHIT太陽電池モジュール(HIT-235HDE4)
3万2202枚を搭載する。発電規模は約7.6MW分。http://response.jp/article/2011/07/02/158885.html

 

【写真】新幹線からも見える三洋電機岐阜事業所の巨大なソーラーアーク。8月末には中央部の「SANYO」の文字は「Panasonic」に替わる。しかし三洋電機の自然環境エネルギーへ架けた理想はこれからも生き続けることでしょう。

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ガイガーカウンターの案内書

2011年07月03日 | 研究・書籍

遂に出ました!放射線測定器のガイド本。

さっそく“熟読”してみました。

それにしても測定器の名称はたくさんあります。「ガイガーカウンター」「線量計」「サイーベイメーター」「シンチレーションカウンター」「放射能測定器」「放射線測定器」・・

厳密には方式が異なることもあり意味の違いもあるのですが、当ブログでは総称して「放射線測定器」と呼ぶようにします。

今回発行された『ガイガーカウンターGuideBook』は、日本放射線監視隊が16機種をピックアップして比較。その他にカウンターの自作と放射性物質を使った実験的な測定も指導している。小さなポケットブックの本ですが、中味は濃い。一読をおすすめします。

小さい時、ゲルマニウムの鉱石ラジオにとりつかれたことや、カメラやパソコンに熱中してうなされた頃の気持ちを思い出します。

さっそく本書の影響を受けまして、「中国製では頭一つ飛び出ている」という評価の機種を入手しました。まず自宅から測定をしましたが、数値がなかなか安定しません。ガイガーミューラー管の特性を知るのに、しばらく時間がかかりました。

ガンマ線の他にベータ線も測定できるということなのですが、表示の数値に加算されているものなのかどうかさっぱり分かりません。分からないことが次から次、というのはパソコン入門時のよう(笑)

放射線測定器の市場価格は上昇しています。家電やパソコンと違って需要が高まっているだけに値下がりはないでしょう。5月下旬、最初に買ったシンチレーション式カウンターが、すでに20%値上がりしているのに驚きました。日本製品が少ないのは残念です。堀場製作所、日立アロカなどからわずかに発売されていますが、10万円以上。それも入荷待ち。

本書で取り上げた機種もほとんど外国製(検出器2機除く)。この分野、原発の収束見通しのつかない状態が続く限りますます成長します。ユーザーとしては日本の家電メーカー、医療機器メーカーが本気になって一刻も早い参入を願います。福島県内に工場を急造して増産できないものでしょうか。品質の良い日本製が、子どもたちの正月のお年玉で買えるくらいの価格帯になることを切望します。

この状況では、放射線測定器は一人一台の時代になります。(不要になって価格暴落する時代が来て欲しいですが) 

これからはホットスポットを常時警戒し、自分で検出する。特に子どもたちに運動や遊ばせる際には、事前に周囲を必ず測定して安全なエリアを確保する、という使われ方でしょう。

実に不幸な時代のヒット商品です。

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放射線測定 木村真三さんにつづけ!

2011年07月02日 | 原発震災・原発問題

当広場6/12でも触れたNHK 「ネットワークでつくる放射能汚染地図」で紹介された放射線衛生学の専門家、木村真三さん=写真。

木村真三さんは、出生地、学歴などご自身の経歴を詳細を公開していません。ようやく最近Wikipediaに登場しましたが、まだ不十分。ブログも見当たりません。そのせいか当ブログに検索でたどり着く方が日増しに多くなっていますので、少し木村さんについて知る限りをまとめてみました。

【木村真三】(敬称略) 44歳(2011年10月25日現在)

愛媛県広見町(現 鬼北町)生まれ。父は町職員、母は保育園長

小学校から高校までは地元。九州工大(二部)金属材料専攻

北陸先端科学技術大学院大学(薬物伝達研究)修士課程修了

北海道大学大学院(パーキンソン病メカニズム研究) 学位理学博士

1999年 (独法)放射線医学総合研究所(任期付き研究員)

2004年 同研究所退職 (その後2年7カ月塗装工)

2007年 (独法)労働安全衛生総合研究所(研究員)

2011年3月 退職し福島原発調査入り。北大医学部非常勤講師

2011年8月 獨協医科大学 国際疫学研究室 准教授

4才児の父。

(『週刊現代』2011年7/9号、朝日新聞2011年10月連載「プロメテウスの罠」などを参照)

福島では、地元の農家の人たちに厳しい数値の線量結果を知らせることになる。農家の人たちはそれを聞き肩を落とすも木村さんには感謝しているという。木村さんから真実を教えてもらうまでは、情報不足で間違った危険な判断さえしていたからだ。それに木村さんが職を失ってまでも現地調査に打ち込まれている熱意を人々は知っている。

木村真三さんが、まだ放射線医学総合研究所に入りたての1999年9月に東海村JOC臨界事故が発生した。この時、放射線医学総合研究所を管理していた科学技術庁(現在の文科省)は、現地入りをしようとした研究者にストップをかけた。木村さんはこの時の経験から、今回の原発事故では、いち早く現地入りを果たそうとした。ところが今度も上から、調査行動を慎むよう指令が出た。しかたなく木村さんは、辞職して福島に向かう・・

それにしても現地の調査を阻む官庁上層部とは、当時も今もいったい何を考えているのでしょう。事故の真相を伏せて、なるべく過小評価にしてうやむやにしようと画策しているかにしか見えません。

木村さんは今、「市民科学者」の育成を考えている。普通の市民に放射線についての知識を深めてもらい、自分たちで正しく線量の測定をしてもらう。」(週刊現代)

木村さんの思いに応えて、私も市民科学者とまでは行きませんが、“線量計測定見習い”をめざそうと思う。参考『測ってガイガー』のメンバーになりました。

木村さんは、控えめな人だ。自分はただの水先案内、他の一流の研究者さんの解析があっての調査活動、と自身が注目されることにあくまでも躊躇されている。そこがまた彼の良いところ。まさにこの人も GJ(Good job)!!

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アンコール♪小出GJ「原発なしでも電力足りてる」 

2011年07月01日 | 原発震災・原発問題

7月に入りました。文月(ふみづき)は、稲穂の膨らみを見る月・・とも。

今年は、イネの生育にとっても原発事故収拾つかず受難なたたかいが続いています。

さて、2011年も後半になりましたが、今また電力会社の「原発なしでは・・」のプロパガンダの煙が巻き上がっています。善良な人たちはそれを真に受け憂いて・・・。無理もありません、長い間のマインドコントロールはそう簡単には解けません。

「節電」はモラルの上でも良いことです。ただ節電と原発依存は別個のものです。

ここでもう一度、京大助教の小出先生の簡潔な講義で復習してみます

原発なしでも電力足りてる (小出裕章)

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