とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

令和3年度の施策予算のこと

2021年08月18日 | とだ*やすこの議会報告
猛暑でした。全国的な大雨でお盆を迎え、コロナ禍のなか各地で水の被害が起こりました。また、滋賀県を震源地とする地震の揺れもありました。

一方、東京オリンピックでは日本のアスリートが金・銀。銅メダルを獲得したというニュースで新聞紙面がにぎわいました。なんとなくしっくりこないのはなぜでしょう。

あるテレビ番組で在日本の外国人(国籍さまざま)が、日本人アスリートが「金メダルをとる」「メダルを狙う」とこぞってインタビューに答えるのが不思議、違和感を覚えると口をそろえて言いました。

アスリートの努力と活躍は素晴らしきこと、祝福されて当然です。なのに素直に喜べないところがある。それは在日外国人が感じる違和感と根が同じように思えます。なにより今回のオリンピックでは、日本人の人権感覚が問われました。特に「お笑い」です。

さて、気がついたら、ここしばらく当ブログは俳句の記事ばかり💦「下書き」のままのブログ記事が溜まっていました。まとまった時間がなかったわけではないけれど、猛暑もあってか「書く」作業が進みませんでした。

ようやく活動報告「いまここ*島本」の初稿を仕上げ、今は9月定例会議の一般質問の準備をしています。議員にしかできない「議会での発言」のブラッシュアップに努めます。

*****

遅くなりましたが、6月定例会議で会派「人びとの新しい歩み」を代表して行った(第45号議案)令和3年度島本町一般会計補正予算(第2号)=山田町長二期目、初の補正予算=肉付け予算に、賛成の立場から行った発言を抜粋・要約して記しておきます。

新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金
水無瀬川緑地公園のトイレ改修工事、東大寺公園のトイレ更新、町内公衆トイレの改修など、保健衛生等を目的とした土木関連事業、コロナウイルス感染症に関してわかりやすい情報の発信に努める町ホームページ作成システム更新、オンライン貸室仮予約を可能にするふれあいセンター受付業務システムの更新、押印見直しなどデジタル化に向けた法規審査業務など。

いずれも新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用したもので、町財政の健全化に寄与しつつ町の課題を解決するものと評価する。なお、公衆トイレについては犯罪予防の視点が欠かせないことから、この点、最大の配慮をお願いしたい。

ふれあいセンターの大規模改修
空調機更新の大規模工事に向けての設計を行う。あわせて開館以来高齢者に親しまれてきた2階浴室を廃止する方針。維持管理費や更新費用、保健衛生上の課題も多く、廃止の決断については理解する。今後はあらゆる世代の学び・交流の場としての福祉的活用が必要と考える。

職員の防災士資格取得
各部各課の業務に防災の視点を取り入れていく姿勢を高く評価、最少減の費用で大きな効果が認められるものと期待したい。今年度は平成26年度に危機管理室を設けて以来、初めて女性職員を配置した(←質疑で求めていました)。平時より人権文化センターとの連携に努め、子ども、女性、社会的に困難な状況に置かれた人々の人権擁護の視点からの防災意識向上に努めてください。

森林の境界確定業務
境界線が複雑に入り組んでいるという山崎地区の森林整備を行う(財源:ふるさと納税及び森林環境譲与税)。これを機にようやく計画的に森林整備が進むと期待したい。世界的な人気を誇るジャパニーズウイスキー『山崎』は、ここ山崎の地でしか作ることができないため山崎地区の森林整備は商業振興の視点からも欠かせないものである。

景観行政団体への移行
町独自の景観計画等を策定する。本町の特性や課題を踏まえた景観への誘導を図り、地域の魅力向上に取り組むことであり、景観計画策定委員会において熟議が高まることに期待したい。委員の選出については年齢やジェンダーバランスに考慮しつつ、附属機関委員の選任基準に基づき各団体から選出していただけるよう努めていただきたい。
*町は景観計画策定委員会の公募委員を募集します。ぜひ応募してください
*詳細は決まり次第町のウエブサイトに掲載されるはずです。

デイサービス型の産後ケア業務
コロナ禍のもと、いつにも増して高まっている産婦を対象に、デイサービス型の産後ケア業務がはじまる。こんにちは赤ちゃん訪問、産前産後ヘルパー、両親教室など、既存の母子保健事業や子育て世代包括支援センターにおける相談業務と相互に繋ぎ合わせ、小さな町ならではのきめ細やかな支援に努めてください。

*わたくしごとで恐縮ですが、国際都市香港で妊娠、子育てを経験した者として申し添えておきたいことは、産婦人科において、国籍を問わず、妊婦には夫もしくはパートナーと思われる男性が同伴されていたこと。産後ケアについては男女を問わず、働き方改革も含めて日本の社会的・文化的な背景から考えていく必要があることです。

みづまろキッズプランの策定
教育の分野において特筆すべきは、学びと遊びを繋ぐ、みづまろキッズプランの策定業務。子どもの主体性を育て、幼少期の遊びを小学校での学びに活かしていくカリキュラムは、教育分野はもとより「住んでみたいまち」「住んで良かった島本町」としての魅力になり得ると期待する。3ヵ年計画の中で、しかるべき時期を見て中間報告をお願いしたい。

ICT活用教育
教育費におけるタブレットの購入、英語のパソコンソフト教材使用料等ライセンス料、ICT活用によるインターネット環境の拡充など、すべて必要なものと認識するが、「集まって学ぶ」「触れあって学ぶ」ことの重要性を見失わない教育であって欲しい。また、コロナ感染症終息の折には、文化、芸術、スポーツの力を実感できる社会、そういう町になって欲しいと願う。

最後に
ワクチン接種事業に従事しておられるすべての皆さんのご尽力に感謝申し上げます。一方、ワクチンを打たない選択をする権利、接種できない方の人権尊重等を思わずにいられない。

特に若い世代への接種については、世界保健機構(WHO)が慎重な姿勢を示している。現時点で子どもへの接種は推奨していないと認識する。接種後の死亡の報告事例について厚生省が一時期までは公表していたとのこと。副反応の可能性を第三者が考察、検証できるようにしていかなければならない。


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淀川三線交流付近か
2017年9月撮影

6月定例会議(6月23日~)に向けて

2021年06月09日 | とだ*やすこの議会報告

議会運営委員会
今朝は議会運営委員会を傍聴、6月定例会議会議の開催議事日程とコロナ感染症対策を含めて、会議運営に関する取り決めを確認する重要なプロセスです。

今回の議会運営委員には再びの男女同数議会を実現した島本町議会に、ある新聞社の取材が入りました。個々の議員にも取材が入っているようです。誰にどのような取材をされ、どのような記事になるのか楽しみです。

国の特別財源(コロナ対策関連)を得て各議員用にタブレット端末を購入、明日以降、すべての議員に貸与されることになりました(本日の議会運営委員会で確認)。

基本、議会活動に限定した使用になり、まずはペーパレス化と事務の効率化、その後に使用についてルールを定めていきながら議員活動の充実をめざしていきます。


意見書の採択について
自民党会派から「女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准に向けた環境整備を求める意見書」を国に提出するための採択要望が出されています。

「女性差別撤廃条約実現アクション」に参加されているある市民団体からの要望を受けてのことだそうです。果たして各会派からの賛同が得られるか。男女同数議会から国に意見書をあげられたら!と祈るような気持ちです。

戸田の所属する会派「人びとの新しい歩み」からは「沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を埋め立てに使用しないよう求める意見書」の採択要望を出しました。

たったひとりの茨木市民の熱心な呼びかけを機に、北摂の基礎自治体の議会で取り組みが進められています。人道的立場からも法的な見解からもこれは賛同!と思いましたので積極的に関らせていただいています。


議会ウオッチも住民自治
議会から地方から国に声をあげていくことはとても大事なことです。たった一人の声がムーブメントになりえます。各議員の意見書への姿勢、採択結果にも注目していただきつつ、住んでいる町の議会に関心をお寄せください。


令和3年島本町議会6月定例会議日程
本会議 
6月23日(水曜日)24日(木曜日)25日(金曜日)

総務建設水道常任委員会
6月29日(火曜日)30日(水曜日)
*会派より中田議員が質疑します

民生教育消防常任委員会
7月1日(木曜日) 2日(金曜日) 
*会派より永山議員が質疑します
*戸田は今期委員長を務めます

質疑できないことが辛く残念ですが委員会全体の質疑の充実に努めます!

議会運営委員会
7月 7日(水曜日)

本会議
7月14日(水曜日) *主に討論採決


主な議案(一部)
令和3年度の補正予算(肉付け予算)
  広瀬公園の大型遊具の撤去と新たな遊具の購入 17,000,000円
  ↑
  かなり老朽化が進んでいます(現地確認済)*コロナ感染症対策に係る国の財源活用
 
・動産の買い入れについて
 学校教育・文化施策に使用するパーソナルコンピューター購入 10,646,900円
  ↑
  文化施策の充実をめざして埋蔵文化財調査の結果報告書を作成できるようデスクトップ機種が一台含まれています

・島本町執行機関の付属機関に関する条例の一部改正について
  ↑
  新たに島本町空家対策等対策協議会・島本町景観計画策定委員会を置くためのもの
  いずれも公募委員枠を設けるとのこと
  ↑
  可決されれば「住民参画」の加速化的推進(遅ればせながら)

  一方、島本町バリアフリー基本構想継続審議会の体制を見直し委員数を削減するもの

住民の暮らしに近い基礎自治体の行政。何千万円ものお金の使い道と使われ方を審議するのが議会の役割。選挙で選んだ議員の活動に住民の目が注がれることが実はとても大事です。


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母が知人から譲り受けた紋付羽織
遂に洋服にしようと決意しました
*20年間迷ったあげくの結論

三役(議長・副議長・監査委員)決まる

2021年05月16日 | とだ*やすこの議会報告
島本町議会議長・副議長・監査委員が決まりました。とだ*やすこは民生教育消防委員長・淀川右岸水防事務組合議会議員を務めます。

今任期初日の4月30日の議員総会(議員全員協議会に代わるもの)、複数の役員選出委員会(会派を代表して戸田が参加)などを経て、5月臨時会(5月13日)において正式に決定したものです。


議  長  東田 正樹
副 議 長  大久保孝幸
監査委員 清水 貞治


議会運営委員会委員
委員長  伊集院晴美
副委員長 川嶋 玲子
     中田みどり
     平井均 
     大久保孝幸


総務建設水道委員会委員
委員長  清水貞治(自由民主クラブ)
副委員長 中田みどり(人びとの新しい歩み)
     平井均(コミュニティネット)
     伊集院晴美(自由民主クラブ)
     山口博好(大阪維新の会)
     中嶋洵智(大阪維新の会)
     野口日利美(公明党)


民生教育消防委員会
委員長  戸田靖子(人びとの新しい歩み)
副委員長 福嶋保雄(自由民主クラブ)
     川嶋玲子(公明党)
     東田正樹(コミュニティネット)
     大久保孝幸(大阪維新の会)
     永山優子(人びとの新しい歩み)
     長谷川順子(日本共産党)


淀川右岸水防事務組合議会議員
戸田靖子(人びとの新しい歩み)


島本町都市計画審議会委員
永山優子(人びとの新しい歩み)
伊集院晴美(自由民主クラブ)
川嶋玲子(公明党)
山口博好(大阪維新の会)


議会だより編集委員会委員
永山優子(人びとの新しい歩み)
平井均 (コミュニティネット)
清水貞治(自由民主クラブ)
大久保孝幸(大阪維新の会)
野口日利美(公明党)


島本町議会HP・議員名簿もご覧ください(議席番号順)
今期より生年月・選任回数が公開されています(議員の合意を経たもの)


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サントリー山崎蒸溜所前庭にて
椎尾神社お祭りの日に(5月5日)

議会の景色が、変わります!

2021年05月10日 | とだ*やすこの議会報告
今任期がはじまる4月30日より、複数の議員総会、役員選考委員会を経て、今日の会派代表者会議(議会運営委員会に代わるもの)で、5月臨時会議の日程を確定、議案を手にしました。


令和3年5月臨時会議
5月13日(木)午前10時~
役場庁舎3階本会議室


まず、各議員の議席を決めます。既にあらかじめ仮の議席を決めているので、その配置で着座します。すなわち議会の景色が変わります!

ちなみに島本町議会は再びの男女同数を実現しました。おそらくは西日本唯一です。議長選任までの臨時議長は共産党の長谷川順子議員(新人)、しなやかな空気感を期待しています。

仮議長による開会の宣言後、山田紘平町長、中村りか教育長が登壇、挨拶されます。その後、議長・副議長・監査委員(※三役と呼ぶ)を指名推選という手法を用いて提案、議決します。

議会運営委員会・総務建設水道常任委員会・民生教育消防常任委員会・都市計画審議会などの委員を議決により確定しますが、実のところ既に予め役員選出委員会、議員総会を経て指名推選で選任することを合意しています。

ここに至るまでが実は、凄く、凄くたいへんです。選挙を行うのか、協議により指名推薦で決めるのか。よりバランスのよい役員選出を目的とするならば、どちらも否定しないというのがわたしの考えです。

大事なことは、選挙で有権者から信託を受けた議員が議会での発言や権利を公平に、適切に行使できるか、民意が反映されているか、住民が納得できるかどうかです。さて、どうでしょうか。

いずれにしても、いよいよ今期の議会がはじまります。議会は主権者である住民のみなさんのものです。みなさんの傍聴をお待ちしています。

なお、議会運営において、とだ*やすこは中田みどり議員、永山優子議員とともに会派「人びとの新しい歩み」を構成します。引き続き、島本町政に関心をお寄せください。


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壊れた急須を接着剤で修復
これからは花器として活躍!

3月定例会議、前半の本会議終わる

2021年03月03日 | とだ*やすこの議会報告
今日は桃の節句、とてもよいお天気でした。朝は教育委員会会議を傍聴して、その後西京区の薬局に買い物に行く途中で大原野神社へ(素敵なお蕎麦屋さんがある)。もうすっかり春なのですね。


3月議会 日程変更のお知らせ
本会議
•3月 1日(月曜日) ※一般質問など
•3月 2日(火曜日) ※大綱質疑 
•3月 4日(木曜日) 本会議はありません


選挙前はいつにもまして質疑・討論を行わない議員が多いのですが、それにしてもあっというまの議事進行。結果、3日間の予定のところ二日間で終了しました。

今回、驚いたのは、大綱質疑を行ったのが河野議員(日本共産党)と戸田(会派人びとの新しい歩み)だけということです。議会運営委員会では各会派、質疑の順番を決めるくじを引いておられたのに。こぞって辞退でした。

わたし自身は今期最後の発言権を大切に丁寧に準備しました(傍聴された方からお褒めの言葉いただく)。くじでは登壇の順番は2番(好きな順番!と無邪気に喜んでいた)一番目と知っていたなら異なる原稿を用意していました。

それにしても、町長選への立候補を予定されている方には、党勢のためではなく住民のための政治を志し、質疑によって自らがめざす方向性を示していただきたいものです。


総務建設水道常任委員会(戸田所属)
•3月 8日(月曜日)
民生教育消防常任委員会
•3月10日(水曜日)

議会運営委員会
•3月15日(月曜日) 

本会議
•3月18日(木曜日) ※討論採択


島本町長立候補予定者による公開ネット討論会
一般社団法人 高槻青年会議所の主催です
開催日時:3月9日(火)17:45~19:00
開催方法:完全WEB 配信
視聴URL:https://www.takatsuki-jc.jp/tohronkai
※ライブ中継配信 参加費無料
※新型コロナウイルスの影響でネットのみの公開討論会

町議から町長へ立候補と噂が飛び交っている方々、実は未だ公表はされてはいないようです。さすがにこの日には町長候補者が確定しますので、要注目です。


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わが家のおひなさま

数年前、阪急水無瀬駅前
やきもの・とらやま、で

職員の期末手当の削減に、反対

2020年12月06日 | とだ*やすこの議会報告
島本町議会は、職員(一般職)の期末手当の年間支給月数を4.5月から4.45月に減額する条例改正を賛成多数で可決しました。令和2 年の人事院勧告に準じたものです。

とだやすこは反対しました。質疑ではリーマンショックから今日に至るまでの動向、大まかな流れを確認しました。年間支給月数が最も低いときの年間支給月数は3.95月、平成26年からの6年間は毎年徐々に増額してきました。

少なくとも令和2年度については人事院勧告に準じない独自の判断がさなれてしかるべきではなかったか、というのが賛成しなかった理由です。

以下、人びとの新しい歩みを代表して行った「反対の討論」の内容を記します。ちょっとマニアックですが備忘録でもあります。※「反対討論」の実際の発言とは少し表現が異なる。


******

令和2年人事院勧告の改正内容に準じて、一般職の職員の期末手当の年間支給月数を減額するものですが、ここでいう人事院勧告とは国家公務員の給与の変更に関する勧告です。

通例、島本町においてはこれに準じて改正を行っています。「勧告」にはきびしい警告のような響きがあるようですが、文字通り、すすめ促すものであり、拘束する力をもつものではありません。

自治体における職員の給与については、「人事委員会」の調査・報告・勧告、「首長」による条例改正・予算案の提案、「議会」による審議・議決を経て、それぞれの機関の権限によって、決定されるものです。

地方公務員法第14条(情勢適応の原則)、あるいは第24条(勤務条件の根本基準)にあるように「その職務と責任に応ずるものでなければならない」と考えます。

新型コロナ感染症対策の最前線において住民生活の維持に欠かせない業務を担う職員、とりわけ令和2年度前半の緊急事態宣言下での緊張感を思うとき、令和2年度の職員の期末手当を引き下げることについて妥当性をみいだすことはできかねました。

消防、保健、福祉、保育などの現場のみならず、感染拡大という緊急事態下において、基礎自治体の職員が果たす役割は極めて重要なものでした。生活困窮相談が増えるとともにますます重要になります。

感謝や尊敬の念を込めた呼称として、エッセンシャルワーカーという言葉が使われるようになりましたが、基礎自治体の職員はすべてエッセンシャルワーカーといえます。

GOTOキャンペーンとは無縁、自ら感染することがないよう不断の配慮も強いられます。GOTOキャンペーンが経済活動の活性化に効果があるとするならば、職員への期末手当支給による消費喚起もまた経済活動に寄与するものと考えることは十分以上に可能です。

もちろん新型コロナ感染症の感染拡大は社会に深刻な不況をもたらし、賞与が支給されない業界、中小企業が多くあることは肌感覚で承知しています。その影響が中長期にわたるのは確実です。

けれども、感染症拡大に端を発した経済的不況を住民に最も近い基礎自治体の職員の期末手当支給率に反映させることが正しい判断なのかを考えたとき、少なくとも令和2年度は除外すべきではないかと考えました。

今後の社会情勢により中長期的にはさらなる見直しが必要になることもあるかと思われますが、緊急事態宣言下における職員の職務への感謝を抱いておられる住民は少なからずおられます。

その民意を反映し、第一条にある令和2年度の年間期末手当支給月数の引き下げには賛成しかね、条例改正に反対しました。反対したのは戸田・中田議員(会派:人びとの新しい歩み)でした。

※11月臨時会議 第130号議案
一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について

ちなみに年間の影響見込額は概算で年間約440万円、一人当たり1万7千円の減額です。美味しいものを食べたり、ホテルで一泊したり(GO TO)、大切で特別な時間を過ごしてゆっくり寛いでいただきたいとさえ思うわけです。

なお、令和2年4月1日から制度がはじまったばかりの会計年度任用職員については据え置きます。地方公務員法24条3項に「生活費」を考慮して給与を決めることあり、妥当な判断です。もとより会計年度任用職員は国には存在せず人事院勧告の対象外です。


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JR島本駅西・飯田農園の畑仕舞い
前段の「体験農園」で収穫した落花生

殻から出して湯がいただけ
それはそれは美味しいものでした

7月臨時会議からの報告です

2020年07月27日 | とだ*やすこの議会報告
7月の京都は祇園祭。今年は巡行が中止になり、連日の雨で夏の訪れを実感できません。新型コロナウイルス感染症のニュース内容につくづく気が滅入りますが、今朝のニュースは「単身赴任」について見直す日本企業があることを告げていました。

これまで当たり前のように行われてきたことが、実のところ、どれだけ「いびつ」であったか、感染症が気づきを与えていることは確かです。

保育所の保育士配置基準、学童保育室の面積基準、避難所運営における面積基準にこそソーシャルディスタンスを!と、日々、叫びたい気持ちです。国としても見直すほかないでしょう。

他に、基礎自治体が自ら変えられることとして、たとえば幼稚園、小中学校でごく普通に使われているスリッパの廃止があります。来客用のみとし、スリッパ殺菌ディスペンサーを導入するのが望ましいととだ*やすこは考えています。

スリッパは、明治時代、土足で室内に入り込む西洋人に向けて発案されたものだそうです。当初は靴の上から履かれていたといいます。香港では「日式」(日本式の意)として売られていました。

西洋的な暮らしへの憧れ、フローリングとともに定着し、ときにステイタスのようになって日本で定着したとみていますが、不特定多数の人との共有は、保健衛生上、かなり問題。改善が必要です。



さて、7月16日は、令和2年になって3回目の臨時会議となり、新型コロナウイルス感染症対策を中心とした一般会計補正予算を審議しました。

とだ*やすこは、これに賛成する立場から、会派人びとの新しい歩みを代表して「討論」を行いました。 「討論」と呼ばれますが、実質は賛成の理由・根拠でもあり、質疑で述べられない「意見」を含めて発言しているものです。

以下は、その一部から、とだが特に主張したかったこと。


人権文化センターにおいて、施設消毒業務を「障害者優先調達」により福祉事業所に委託することを評価。(←かねてモノだけではなくコトの発注を求めていた)。スリッパの使用廃止、それに伴うスリッパ殺菌ディスペンサー導入についても評価します。

感染症対策で開催が危ぶまれた男女共同参画啓発(講演会など)の動画配信を行い、その実績からビデオカメラ一式の購入します。その予算措置を認め、先駆的な取り組みの今後の展開に期待します。

ただ、たとえばセクシャルマイノリティに関連した講演会などは、ひとりでそっと観る方が当事者にとって都合がよい場合や思春期の当事者に気づきを与えることができるという効果が期待できる一方、

真の意味での人権尊重、「人の尊厳」から取り組まないと、薄っぺらいものとなり(例:LGBTの用語解説や社会的弱者へのカテゴライズ)、全国の当事者から厳しい批判の声がこの町に寄せられることになる可能性があることを述べました。 ←LGBTが一種のトレンドになっていることに危機感あり


各課で購入する新型コロナウイルス感染症対策消耗品に含まれている消毒用品についても思うところがあります。厚生労働省は、石けんと流水による手洗いを行うことが最も重要と述べています。

現状では、公共施設におけるアルコール消毒液の設置は必須、災害等、水が使えない状況に備えるためにも各課においてアルコール消毒液等の確保は必要不可欠と認めるものです。

ただし、次亜塩素酸ナトリウムについては、家庭用品、いわゆる塩素系漂白剤に「混ぜるな、危険」という表示がなされているように、本来、取扱いには注意が必要なものです。

保存中に自然分解するため長期保管は避けるべきで実は備蓄には向かない、水溶液は低い濃度でも水生生物に毒性を示すため、廃棄する場合は必ず有効塩素を中和して廃棄すべき、人がいる空間に噴霧してはいけないなど、さまざまな注意喚起がネット上にあげられています。

供給が不足していたアルコール消毒液に替わるものとして、気軽に、安易に使われるのは避けたい。必要最小限の購入と使用に留め、使用する場合は注意喚起を怠らないように求めました。


救急救命に従事している消防職員は、常に新型コロナウイルス感染症対策の最前線で働いています。職務の特殊性から職員の代替性はないに等しく、職員間の感染を避けるための措置、執務室、特に仮眠室の環境改善の優先度は極めて高いものです。配慮を怠らないよう要望しました。


他にも、町内のお店を応援する商品券(住民ひとりあたり4000円。秋に宅配予定)、児童生徒の在宅オンライン学習支援(インターネット環境のない世帯への整備補助)などを含め、補正予算が可決されました(全員賛成)。

これからも、こつこつと小さなことに取りくみつつ、重要政策課題にいかに向き合っていくかを常に考え、活動していきます。引き続き、町政に関心をお寄せください。

※関連議案
第93号議案 令和2年度島本町一般会計補正予算(第4号)


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今年は販売されなかった鯉山の粽
鉾町の友人から貴重な粽をいただく

祇園祭はもともと祇園御霊会
明治時代、神仏習合
国家神道への道を歩むなかで
仏教色を薄めて祭と呼ばれたそう

大阪府政がめざす府域一水道とは

2020年07月12日 | とだ*やすこの議会報告
現在、大阪府内の水道事業は、①大阪広域水道企業団②大阪市③企業団には入らない基礎自治体(島本町はこれ)によって運営されています。

この度、藤井寺市、大阪狭山市、熊取町、河南町が共同処理事務への参加を意思表明されました(既に各議会において可決)。

これら4市町が企業団に参加されると、大阪府内の町村で大阪広域水道事業団に属さないのは島本町だけになります。

このことをどう考えるのか?!と繰り返し山田町長に質疑で迫る議員もありますが、むしろこれは「府域一水道に向けた水道のあり方に関する検討」における「北大阪ブロック」※での議論、合意形成が要であるとだ*やすこは考えています。

※北摂ブロック(比較的自己水率が高い)
能勢・豊能・池田・箕面・豊中・吹田・摂津・茨木・高槻・島本 

「府域一水道に向けた水道のあり方に関する検討報告書」(大阪府)
この報告書は、府域一水道が2030年に実現すると仮定し、シミュレーションの対象期間を2060年としています。10年後に府域一水道になることを前提に、40年先の水道事業の将来像を描いているのです。


以下、わたくしごとになりますが、1990年代、わたしたち家族は香港に暮らしていました。1997年7月1日、香港が英国から中国に返還されるその瞬間を当地で迎えています。

あれから23年。50年間約束されていた香港の「高度の自治」「司法の独立」は、その半分にも及ばないこの期間で存続が危うくなっています。

報道で知る香港と香港人の環境は激変。住んでいた頃(1992年~1999年)には「水」よりもあたりまえに手にしていた香港の「自由」が失われています。民主化運動が強硬に封じ込められています。

香港には「香港基本法」というものがあるのに、「香港版国家安全法」(「香港特別行政区における国家安全保護に関する法律制度」)が「中国」で可決され、50年間約束された「一国二制度」は事実上なきものとなりました。

1997年7月1日、幼子(息子3歳)を抱き、まるで今日が明日になるように、英国植民地が中国に回帰する日を体感しました。そのとき、わたしは、祭典の花火に沸く街の一角で、なぜか、「あっ、戦争もこんな風にして起こる・・・」と思いました。

政治分野において20年という時間はあまりにも短く、なおかつ、予測できない未来である、という確信がわたしにはあります。

民主化運動の中心となっている若者たちは、わたしが居たころにはまだ生まれていない若者です。これを思うと胸が張り裂けそうです。過去の政治の選択が今を、今の政治の選択が未来をつくります。

政治に距離をおく時代は終わりました。政治は暮らしそのものです。政治は実務の積み重ねです。では、脱イデオロギー政治、脱理念政治のその先にあるのは、いったいなんなのでしょう。

そもそも維新政治がめざそうとしている大阪都構想とは、いったいなんなのでしょう。大阪市の巨大な財源を大阪府が握り、権限を府に集中させるのに他ならないという考え方があり、とだはこれに賛成です。

大阪広域水道事業団も同様です。府域一水道の先にあるのが民営化構想であるとしたら、世界に誇れる日本の水道事業の歴史に、大阪から幕を閉じることになります。

いや、むしろ民営化した大阪市の水道事業に「大阪広域水道企業団」が追随することになるのかもしれません。保健衛生の根幹、命と暮らしの水を市場の原理に委ねることになるのは、断じて、ごめんです。

大阪の吉村知事、コロナ対策、頑張っておられるなぁ(メディア露出度が高い=頑張っておられるというのは???)というお話では断じてない‼はずです。

既に動き出している「大阪広域水道企業団」は、府域一水道の一里塚に他ならないととだ*やすこは考えています。島本町は将来にわたって地下水90%を維持できるのか、基礎自治体の意思は尊重されるのか、いまひとつ不透明なままです。


※関連議案:令和2年6月定例会議
第78号議案 大阪広域水道企業団の共同処理する事務の変更及びこれに伴う大阪広域水道企業団規約の変更に関する協議について


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香港・中環(セントラル)
中国回帰15周年を祝う街の様子(2012年8月)

2020年7月1日
中国回帰23年
もはや回帰を祝う雰囲気はなく
民主化運動で逮捕される状況に

マイナンバーとの通知カードの廃止

2020年07月10日 | とだ*やすこの議会報告
個人番号制度の施行後、すべての住民に個人番号(マイナンバー)を附番し、それを通知、証明する役割を担っていた通知カードが、5月25日に廃止されました。  

通知カードの記載内容(住所、氏名、性別など)に変更がない、あるいは既に変更手続きがされている(追記)場合は、今後も、これまで同様、お手元の通知カードを、個人番号(マイナンバー)の証明書類として利用することができます。
※経過措置:現在のところ経過措置に期限は設けられていない

また、仮に通知カードを失くされたりした場合でも、マイナンバー入りの住民票の写しを取得(要手数料)することで、個人番号(マイナンバー)を証明することができます。

すなわち、一言でいうと、マイナンバーカードをもたない場合でも著しい不利益を被ることはあありません。そもそも人が生きていくうえで、マイナンバーを必要とする場面が、いったい、どれほどあるのか、ということです。

マイナンバーカードを利用した消費活性化策「マイナポイント事業」が9月から、マイナポイントの申込みが2020年7月からはじまります。

2021年3月末を対象にキャッシュレス決済額の25%(上限5000円)がマイナポイントとして還元されるというのです。その節操のなさに目を覆いたくなりますが、そうまでしなければ普及しないのはもともと必要性に乏しかったからです。

住民の命と暮らしに必要不可欠とはおよそ言い難い番号制度に毎年多額の税金が使われています。その一方で、財政が厳しいという理由で防災、子育て、土木に十分な財源が(国から)確保できない地方自治体の苦しい事情があります。

いったいどれだけの税金を費やし、どこにお金が流れ、今後も流れていくのかと憂うとき、いま、この時期に通知カードを廃止したのはなぜかを考えておく必要があります。

通知カードの廃止は、図書館の窓口業務との紐付けや健康保険証としての利用など、当初からロードマップに描かれていたものが、粘り強く進められていくことの前兆に他ならない、ととだ*やすこは考えています。

いよいよ2021年3月からは健康保険証としての利用が予定されています。特別定額給付金10万円の支給が遅れていることを理由に、高市早苗総務大臣が、マイナンバーと個人の預貯金口座を紐付けする方針を示したことも波紋を呼んでいます。

マイキープラットフォーム構想」が示しているように、もともと民間での活用も構想にありました。

個人情報の一元化や情報の漏洩が懸念されるなか、内閣府と総務省は、「マイナンばあちゃん」というキャラクターを登場させ、安全対策を解説(=それだけ指摘が多いということ)、マイナンバーカードの普及に躍起になっています。

番号をみられても「他人は悪用できない仕組みなのじゃ」、カードを落としても「安心せい、まずは電話じゃ」、預金金額や医療などの情報を国が「監視はしていないのじゃ」と「マイナンばあちゃん」に語らせるリーフレットまであります。勘弁してほしい。


※関連議案 6月定例会議
第80号議案 手数料条例の一部改正について  ※マイナンバー通知カード廃止


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『不服助』
ユーモア造形作家
江口宏さん作品
「華麗なる福助展」(2015年夏GO☆Starにて)

新しい町立第四保育所の工事と議会のこと

2020年06月15日 | とだ*やすこの議会報告
まもなく役場庁舎前、駐車場敷地内(百山地内)において、町立第4保育所の新築工事がはじまります。新しい町立第4保育所は令和3年度4月の開所を目指しています。

工事予定期間:2020年令和2年6月20日~2021年令和3年2月28日まで
作業時間:午前8時00分~午後6時30分まで 休日:日曜日
実施業者:西野建設工業株式会社
入札執行結果

6月20日(土)から役場前駐車場は使うことができません。車で来庁される方は庁舎中庭の駐車場をご利用ください。駐輪場については、これまでと同様に利用できます。これまでと異なる周辺交通にご注意ください。

とだ*やすこは、6月臨時会議(6月3日)において、第4保育所とその関連工事の安全対策と課題について発言しました。そしてそれは、引き続き保育所開所後の課題であると言いました。

見通しが悪い交差点に近く、救急車消防車の通り道で、大型車両の往来も頻繁です。小学生の通学路、通学路そして新たに私立高校の通学路となります。

周辺交通に懸念材料が非常に多いため、常に保育所開所後の交通課題を頭に置きながら、各種工事を行うよう、切に求めました。

ここで「ちょっとどうなん」的、野次を飛ばす議員あり。執拗な攻撃?に、つくづくうんざりです。もっとも的を射る発言にも野次が飛ぶのだそうです。

一般会計補正予算に電柱撤去などの第4保育所新築関連工事が含まれていたため、関連工事を含めて第4保育所工事の安全対策は保育所開設後の課題と発言した(賛成討論)のですが、工事請負契約議案は終わった、というのが野次の理由らしいのです。がっかりです。

さて、以下は、お時間に余裕のある方、工事や入札に詳しい方にお読みいただきたい内容です。

今回の工事請負契約(議案の段階では仮)は、3者が低入札価格調査基準価格を下回る金額での応札となり、一旦保留となりました。

島本町では、平成30年4月より入札制度を見直し(←議会での議論を受け、町長執行部において「島本町入札・契約制度検討委員会」が設けられた)このとき低入札価格調査制度を導入しています。

同時に低入札価格調査委員会(総務部主管、メンバーは庁内各課の課長)を設置。今回も同委員会において、最も低い価格で応札された事業者について調査が行われ、応札金額で契約内容に適合して履行されると認められ、議会に上程されました。

とだ*やすこは、同委員会の要点録と資料により、官公庁発注工事スケジュールにより年度替わりの時期は発注が少ないこと、コロナウイルス感染症の影響もあって稼働している現場が少ないことなどが背景にあることを確認して、審議にのぞみました。

入札が低価格に集中した背景を理解し、一定、価格には合理性があると判断し、第4保育所の新築工事請負契約に係る議案に賛成しました(全員賛成で可決)。

以下は、とだ*やすこが行った質疑にかかわる内容です。

実は、以前、第4保育所の解体工事については、制限付き一般競争入札においても低入札価格調査委員会が開かれています。

一般論として、低価格での入札については、品質の確保という点で懸念されることもあるため、このとき(令和元年12月定例会議)、とだ*やすこは品質確保の観点から必要な対策について、質疑しています。

検査回数を増やすなど対策を講じるという内容の答弁を得ていたため、では今回だれがどのように、どれくらいの頻度で検査を行うのが妥当と考えておられるか、と担当部局に説明を求めました。

が、納得できる答弁は得られず。挙句、他の議員から、検査を増やせば業者に負担が増えるんとちがうか、低入札価格で大丈夫やからあげてきたんちがうんか、という趣旨で、厳しい口調(ちょっと怖い)の質疑が出てきました。

これでは論点がゆがめられると感じて、3投目、最後の質疑において(本会議の質疑は回数3回まで)、町長執行部に再度、厳しく詰め寄りました。

プロが検査している、一級建築士が検査しているから大丈夫、というその姿勢(答弁内容)は危険ですよ!!と。

今回、質疑で明らかにしたかったことは、低入札価格制度導入に際して、検査回数を増やすなど対策を講じるとしていたが、これまで具体的な対策が実施されてきたか、今回はどうか、ということでした。

断じて、今回の工事について低価格で入札されたことに問題があるといっているのではありません。島本町の入札にかかわる問題、明らかに改善=意識改革が必要な内容です。

ため息が出る、疲れの溜まる展開となりましたが(議会の日常茶飯)、課題を議場で明らかにできたことに意義があったと思います。総務建設水道委員会などで追いかけて質疑していきます。

議員という職業は、多く専門性をもたないまま議決に責任を負わなければなりません。言うまでもなく万能ではない。だからこそたくさんの目と耳と口(議席数)が必要。そして、この怖さがあるからこその質疑とわたしは考えています。


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20代に九州で求めた唐津焼
欠けてしまったので花活けに
ドクダミは公園に咲いていた