とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

多様な視点から考える避難所運営

2023年02月07日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
先々週、先週はスケジュール手帳が予定でいっぱいになりました。景観計画策定委員会(傍聴)、後期議員研修「こども・家庭を取り巻く現代的な課題と地方自治体にできること」、都市計画審議会(傍聴)。


コロナ過で自粛しがちだった学びの機会も取り戻しつつあります。「まちづくり緊急シンポジウム」(京都弁護士会主催:京都市の新景観計画について)、ごみ問題を考える学習会(政党に所属しない地方議員有志が専門家の助言を得て発足したもの)などです。

先週末は「きょうとみんなの防災カード」体験ワークショップ(きょうと男女共同参画センター防災事業)に参加しました。災害時の避難所運営には男女共同参画・多様な視点が欠かせません。

たとえ実現が困難でも人権に関る重要な課題として認識しておく必要があります。一般的に避難所の運営は自治会や町内会の役員や自主防災会のメンバーが担うことが多く、その多くが男性です。

このことを批判するつもりはありません。意図するところは、意思決定の過程に女性の参画があることの効果に目を向けていくということなのです。


たとえば、あえて女性5、6人にリーダー的役割を担ってもらい、相談、要望のとりまとめをしてもらったところ状況が一変した事例があったそうです。
*基調講演「男女共同参画・多様な視点で災害に備える」池田惠子教授 静岡大学教育学部 静岡大学防災総合センター

なにかと相談しやすくなっただけでなく、個人の苦情と受け止められがちな要望が避難所運営の全体的な課題解決につながったというのです。

カードを使ったワークショップで、わたしは「男女がペアで巡回した方がよいのはなぜですか?」というカードを選びました。お金も時間もかけずに、すぐにできることなのに、これまで気がつかなかったからです。

まずこのテーマで4人のメンバー(市民、府職員、市職員、わたし)が約8分間話し合いました。
*そもそも巡回ってするの?
*男女ペアの方が相談しやすい=ニーズが的確に拾えると思う
*ニーズが伝われば男女の性別は問わない、伝わることが大事なはず
*深刻な女性相談はすぐには拾えない、が、女性が顔を覚えてもらうことで次につながる
*安全面におおいては男女それぞれ複数での巡回が望ましい(特に夜間)

別のカードでは、避難所において互いに声をかけやすくするのにはどうすればよいか。特に男性の孤立を防ぐにはどうすればよいか、を話し合いました。

ひとりひとりのプロフィールを一枚の紙に書いて壁に張る、そこにはニックネームと趣味などが書かれている、というアイデアが出されました。避難所である種の匿名性をもってつながりあう、というのです。

互いを知らないことへの不安を解消する、その人の得意分野がわかる、これは平常時でのつながりにもなる、など場が一気に盛り上がりました。避難所におけるアナログ、ゲーム的要素の効果と重要性に気づかされました。


参加するたびに思うことですが(数年来、積極的に参加するようにしています)、男女共同参画という視点で防災を考えると、女性問題、人権尊重に大切な気づきがあります。議員活動に活かしていきます。



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庭の椿がまもなく咲くでしょう
どこからか種が飛んできて自生
成長していくつもの蕾をつけました





水無瀬川左岸の水防を考える ~桂川氾濫を想定~

2022年08月28日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
この夏も日本各地で豪雨による深刻な被害が発生しました。7月は宮城県を中心に河川氾濫や土砂災害が発生、また、8月は山形県、新潟県や北陸地方などで甚大な被害が発生しています。被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。


令和4年9月定例議会の一般質問は桂川右岸の水無瀬川左岸地区における水防をテーマとします。登壇は初日9月5日の夕方、もしくは二日目の朝になると思います(進捗状況による)。

水無瀬川左岸の水防を考える  ~桂川氾濫を想定~

「淀川右岸水防事務組合水防計画」計画が「島本水防区」に定めている区域について説明を求め、なぜ水無瀬川左岸が対象になっていないのか、その理由を問います。

水無瀬川左岸を対象に加えていただけないものか、と考えもしましたが、そう簡単なものではないことがわかってきましたので、このあたりの事情につきご説明を求め、議場においてその認識を共有します。

そのうで、実際、具体的に水無瀬川左岸の水防を担うのは誰(どこ)なのか、桂川の氾濫による水無瀬川左岸地区の水防対策について現状を確認します。


また、桂川下流氾濫注意情報、山崎ポンプ場の放流きょう(水門)、淀川水系日吉ダムの放流など、2013年(平成25年)9月の台風18号接近(桂川の水位上昇)以来、関心を寄せて調査してきたことをもとに質問します。



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西日本豪雨の翌年2019年
出水期を前に日吉ダム管理所を訪ねました

日本の土木技術、職員の使命感溢れる技術力
自然災害と向き合う緊張感が理解できました

放流操作について説明を受けましたが
マスコミや巷で流布される内容とは
随分ちがっていました(現場と調査、大事です)


しなやかに強く ~まちのレジリエンス~(その2)

2021年06月19日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
再びの男女同数を実現した島本町議会にはやくも取材が入りはじめています(地方議会に関わる法改正の影響か)。女性議員活躍の次なるステージに向けて各記者の方がどのような感性で取材されるのかとても楽しみです。

かつて、課題意識が女性議員らしくないから女性の支持を得にくいのでは?と男の方からご助言いただいたことがあります(確かに!←いや、こういう発想が既にジェンダーバイアス?)。

が、そもそも多様な女性の生き方や価値観を女性であるという理由ですべて代弁することなどできません(というのがわたしの感覚です)。

「自らの課題意識と自らの得意分野を活かして自分らしく活動できることが女性議員が多い議会で活動する強み」ととだ*やすこは考えています。

引き続き6月の一般質問のご紹介です。

(Ⅱ)質問でめざす災害に強いまちづくり ~JR島本駅西地区の雨水調整機能~



流域治水関連法の成立とともに
近年、明らかにみられる降雨量の増加により、今ある堤防やダムでは対応しきれない水害が多発しています。この度、流域治水関連法「特定都市河川浸水被害対策法等の一部を改正する法律案」の成立により、河川法など関係する法律*が改正され、自治体の権限と役割が拡大されたとのこと。まずこれについて概要説明を求めます。

*改正法律
特定都市河川浸水被害対策法、河川法、下水道法、水防法、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律、
都市計画法、防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律、都市緑地法、建築基準法


JR島本駅西地区開発に伴う雨水調整機能の課題
とだ*やすこは、平成27年度第1回島本町都市計画審議会において、議員選出の委員として都市農業振興法の成立に言及し、市街地における農地の災害の被害拡大防止機能について述べ、もし当該地の農空間がもつ他の雨水浸水機能が失われた場合、それをどのように補っていくのか、町の見解を問うています。

これに対して当時の事務局は、計画降雨量だけではなく超過降雨も視野に入れて雨水調整機能や雨水浸透機能のある資材を採用するなどして、当該地区及び下流域が現状以上の防災向上になるよう十分検討する(趣旨)と発言していました。

このとき「超過降雨も視野に入れて」「現状以上の」というふたつの重要なキーワードがありました。島本駅西地区の都市計画決定には多くの意見書が提出され、さまざまな市民的議論がありましたが、今回、改めて防災機能の強化という視点から問います。


地下水脈を考慮した工事・計画
超過降雨を鑑みた雨水調整機能とともに必要なことは、地下水脈への配慮です。尾山遺跡における遺跡・池泉跡の発見、近年、尾山取水池から水道水が供給されていたこと、そして今、滾々と水が湧き出ている工事現場をみるにつけ、地下水脈を考慮した工事・計画が必須であることは疑う余地がない。この点について町の見解、土地区画整理組合の認識を問います。


一般質問を通告した後、複数の担当課長・参事と意見交換を重ねました。こちらが土木に関する知識をもちあわせていないため議論はかみ合わず、絵を描いたり、身近な例をあげたりの渾身の説明を受け、互いのエネルギーがぶつかり合います。

来週、23日からいよいよ6月定例会議。新型コロナ感染症対策で、山田町長二期目の施政方針や執行部からの説明は朗読したものとみなし、一方、大綱質疑・一般質問の持ち時間は削ることなく運営します。
*議事の日程と各議員の一般質問のテーマはこちらから
 


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庭に八手が自生している
お隣の立木を凌駕しつつ
瑞々しさを誇る雨季到来



しなやかに強く ~まちのレジリエンス~ 

2021年06月12日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
とだ*やすこの4期目の最初の一般質問(令和3年6月定例会議)の大きなテーマは「災害に強いまちづくり」です。

これからのまちづくりには、災害対策はもちろんのこと、人口や世帯数の減少に対する強靭さが求められます。今回の質問は消防、水害、都市計画、下水道整備など多岐にわたる内容です。


レジリエンスは「強靭」、しなやかに強いことをいうそうです。JR島本駅西地区まちづくり委員会で榊原和彦会長が繰り返し使われていた言葉です。

*とだ*やすこは6月23日(水)午前10時過ぎに登壇します


(1)高速道路における消防救急業務について ~天王山トンネル内火災の消防業務の検証~


5月31日、名神高速道路下り天王山トンネル内でのトラック火災事故における、沿線自治体との広域的な消火活動につき、現時点での検証を目的として質問します。


まず、火災発生第一報から出動、消火活動、鎮火に至るまでを時系列で説明を求めます。そして、消防法や消防組織法を根拠として、沿線の市町村消防の相互応援協定(*名神高速道路消防協議会)について問います。

多重事故や二次災害に至らなかったことに安堵しつつ、現場で消火活動にあたられた消防本部職員のみなさんに感謝申し上げます。


(Ⅲ)桜井4・5丁目の下水道整備計画 ~現状と課題~



まちづくりの歴史的な経緯
桜井4丁目・5丁目は、市街化調整区域として住宅開発がなされ、下水道整備が行われないまま今日に至っています。まず、なぜ市街化調整区域でありながら秩序ある住宅開発が行われたのか、その歴史的経緯と現状の都市計画について説明を求めます。


下水道整備計画の現状と課題
当該地の下水道整備計画については、現在、どのようになっているのか、町の全体的な計画区域には含まれているが、実施計画的なものはなく、具体的なスケジュールは決まっていないという理解でよいかなど詳細説明を求めます。

*関連法 *各計画の正式名称など含めて、誰が聞いても(=会議録を読んでも)正確に理解できるような答弁が欲しいところです。
*議場での質疑質問は、わからないから問うのではなく十分にヒアリングを行って議場で明らかにするものでなければなりません。


都市計画決定への住民合意
都市計画手続きを経て市街化区域に編入して下水道を整備するのか、市街化調整区域のまま整備を進めるのかの選択が必要になります。都市計画上、熟議を経た地元住民の合意形成が必須、すなわち、住民への周知説明が前提になります。

大阪府の都市計画決定、すなわち次の線引き見直しのスケジュールにあわせて最短で進めていく必要があると、とだ*やすこは考えています。上下水道部、都市創造部に課題認識について答弁を求めます。

*(Ⅱ)質問でめざす災害に強いまちづくり ~JR島本駅西地区の雨水調整機能~ は次回にUP


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水無瀬川右岸にある水防倉庫
淀川右岸水防事務組合の管轄

女性目線で災害対応力を強化

2020年09月21日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
避難所運営における男女共同参画
島本町第5次総合計画基本計画(2019年度・令和元年に策定)には、防災などにおける女性の参画の必要性が明記されています。女性が自ら自主的に考え、災害時に避難所開設や運営に参画するためには平時からの訓練が要となります。



長く、女性には概して「炊き出し訓練」「災害を想定した調理実習」などの役割が期待され、これはこれでたいそう重要なものですが、旧来の性別役割分担に基づいたものであり時代にあわなくなってきています。次世代の参画につながりにくいということです。

女性を災害弱者としてのみとらえるのではなく、女性の目線や能力をいかにして活かしていくかが重要で女性が意思決定の場に参画できる環境整備が必要です。「平常時の備え」がものをいうことになります。


防災行政における女性職員の育成
そうはいっても危機管理室への女性職員の配置なくして、自主防災組織への女性の参画や役員への登用促進、男女双方の視点に立った避難所運営を求めるのは無理があるように思えました。

研修会の開催、市民との交流、子育て支援課・いきいき健康課など関係部局との連携、避難所運営など各種マニュアルの改訂・運用など女性職員ができることは多いはずと考えました。

そこで、今回の委員会では「女性が意思決定の場に参画できる環境整備の最たるものは危機管理室への女性職員の配置ではないでしょうか。」と人事課に問いました。

これに対する答弁のなかで『災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~』(令和2年5月内閣府男女共同参画局)が紹介されました。

男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン
以下、同ガイドらいんから抜粋して紹介します。※概要

<防災・危機管理担当部局では女性職員が少ない>
多くの地方公共団体において、防災・危機管理担当部局の女性職員比率は、組織全体の女性職員比率と比較して極めて低くとどまっている。

※東京大学社会科学研究所の調査
市町村の防災・危機管理担当部局の女性職員比率は 6% 程度
女性管理職比率は 2.5% 程度

災害関連業務は緊急対応が必要になる業務も多いことから男性の配属が優先される領域と考えられていること、女性職員がほとんどいない職場のため定着が困難などが背景にあると推測される。

<女性職員の配置が、防災対策に女性の視点を組み込むきっかけに>
人口の半分は女性であり、被災した場合に支援を要する人も女性が半数以上を占めることが想定される。女性の視点から必要な施策を考え、地域防災計画や各種マニュアルに反映させ、発災時には女性の困難やニーズに的確に応えることが必要。

防災・危機管理担当部局の職員の男女比率は、少なくとも庁内全体の職員の男女比率に近づける必要がある。←ここ重要

<防災・危機管理担当部局と男女共同参画担当部局等が連携し、組織全体の理解浸透に取り組む>
女性の視点からの災害対応は、男女共同参画担当部局のみならず、防災・危機管理担当部局や福祉担当部局、人権担当部局等の各部局において、男性職員を含めて全ての職員が持つべき視点。

防災・危機管理担当部局と男女共同参画担当部局・男女共同参画センターとが連携して、庁内で災害対応をする可能性が高い全ての職員に対し、女性の視点からの災害対応の研修を行うことが有効。←抜粋ここまで

実は、この質疑答弁には、傍聴席からブツブツ文句を言う女性議員があったりで辟易しましたが(2019年度の決算なのに2020年のことに言及した?!というのが理由:イチャモン&嫌がらせとしか思えない)これまで主張してきたことが国のガイドラインに書いてある!のですから内心(やった!)という気持ちです。

質疑で、正しいこと、当たり前のことを言えば変わると思ったら大間違いで、行政が動きやすい根拠を示すことができなければ、そう簡単には動きません。

まずはこの『災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~』(令和2年5月内閣府男女共同参画局)を読み込み、平時からできる防災・復興に女性の参画=災害対応力を強化を進めていきます。


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これはなんの花でしょう
葉はヤマモモに似ていました

河川氾濫時、避難所はどうなる?(3)

2020年08月30日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
☆彡議会のいろは
議会における質疑、質問は「わからないことをきく」のではありません。
でも実際は「ちょっと教えて」「わかりました」「ありがとう」質問をする議員がとても多いです。


河川氾濫時、避難所はどうなる?(つづき)

これまで、自治体が想定していた避難者数の最大数は、実は地震のときのものであって、淀川や桂川の氾濫については検証できていませんでした。←質疑で明らかにしました

また、国や府の上位計画・方針などは大きな災害が起こるたびに更に新しくなり、それに基づいて、基礎自治体も次々と計画を新しく変更しなければならないため、日々、計画づくりに追われているのが現実です。

コロナ感染症蔓延下の災害対応についての協議・対策が喫緊の課題となっています。

そのため『三島地域水防災連絡協議会ワーキンググループ』に大阪市が加わり、5市1町(大阪市・高槻市・茨木市・吹田市・摂津市・島本町)で、『感染症蔓延下の災害対応ワーキンググループ』という新たな組織がつくられています。

大きな考え方として分散避難(←要は親戚、知人を頼って)垂直避難(←戸建てなら2階へ、マンションなら上層階へ)について協議されています。東京大大学院総合防災情報研究センター・松尾一郎客員教授がアドバイザーです。

とだ*やすこは、ワーキングに参加した職員の『復命書』(=レポート)を情報公開請求して、その資料から協議内容を確認、9月定例会の委員会で質疑する予定です。

災害時に議員としてどう動くか、あるいは動かないか。概して、職員に要望、苦情を述べ続け、指揮系統を乱し、担当職員を拘束する議員が問題になります(島本町の元職にも)。

「平時からの備え」としての議会質疑&質問こそ、いま、ここで、唯一自分にできること、と考えています。質疑・質問を重ねることで自らの無力を補い、「災害に強いまちづくり」をめざします。微力ですが、決して無力ではありません。


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2018年夏、桂川の水位(淀から)

「平成30年7月豪雨」
西日本を中心に
全国的に記録的な大雨となった
※6月28日~7月8日

河川氾濫時、避難所はどうなる?(2)

2020年08月29日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
9月3日より、9月定例会議がはじまります。8月半ばから、議会運営委員会や一般質問の通告など事前準備の山場を迎えています。

今回の総務建設水道委員会では、「避難所運営」と「新型コロナ感染症対策」について質疑を行う予定です。


以下、2月定例会議・総務建設水道委員会でとだ*やすこが行った質疑と答弁の内容(つづき)です。
※UPする余裕がなく下書きのままになっていました

Q:
避難所運営について。桂川、水無瀬川、淀川などが氾濫した場合、避難者数の想定はどのようになっていますか。
多数の住民が避難することになれば、全ての被災者を避難所に受け入れることは到底、困難と思いますが、いかがでしょうか。

A:
桂川、水無瀬川、淀川が氾濫した場合の避難者数ということでございます。それぞれの河川の浸水想定区域図をもとに、避難を要する区域の対象人口を避難勧告等判断伝達マニュアルに記載しております。
淀川、桂川の氾濫に対しましては、1万3,788人
水無瀬川につきましては、693人と想定しております。

現在、マニュアルの改訂作業中で、平成29年の淀川、桂川に続き、本年は水無瀬川につきましても今年度末に大阪府により浸水想定区域図を更新されることとされており、対象範囲が広がる見込み。想定人口は今よりも増加すると思っております。

淀川、桂川が氾濫するような大規模な水害が発生しますと、避難勧告等の対象区域の全ての住民が収容できるだけの避難所は、本町に限らず多くの自治体においてもないものと思われます。

そのようなことから垂直避難や浸水想定区域外などへの避難等をハザードマップや広報等を通じて住民の皆さんへ周知のほうをしているところです。

また、現在、三島地域の4市1町が国土交通省の呼びかけにより組織した広域避難検討ワーキンググループ※において、大規模災害時における避難所の不足について検討を開始したところです。

Q:
なぜ、本町並びに近隣の自治体がモデル事業に選ばれたのでしょうか。それだけ災害リスクが高いということですか。

A:
昨年の台風19号に伴う豪雨によりまして、関東地方を中心に堤防の決壊など、広域的な浸水害が発生したことを受けて、国や府として広域避難計画の策定を推進したいとのことです。

平成30年の大阪北部地震を経験し、防災意識の高まっている三島地域で先行して策定し、今後、府域に拡大したいというような説明を受けております。

※『三島地域水防災連絡協議会ワーキンググループ』
2月定例会議ののち、新型コロナ感染症の拡大により、会議の開催ができていないことがわかりました。一方、コロナ感染症蔓延下の災害対応についての協議・対策が喫緊の課題となり、新たなワーキングが発足しています。


次回につづく


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椎尾神社(山崎)2018年夏

「平成30年7月豪雨」
西日本を中心に
全国的に記録的な大雨となった
※6月28日~7月8日

河川氾濫時、避難所はどうなる?

2020年08月10日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
7月3日から九州地方を中心に広い範囲で大雨となり、球磨川の氾濫による甚大な被害が報道されました。亡くなられた方とそのご家族に謹んでお悔やみ申し上げます。被災され、今なお、困難な状況におかれている方々に心よりお見舞い申し上げます。


現在、議会・活動報告『とだ*やすこのいまここ*島本』を、みなさんのお手元に配布しています。猛暑のなか、ポスティングを担ってくださっている方に、改めてお礼申し上げます。限られた紙面では伝えきれないことを当ブログでご紹介します。

河川氾濫時、避難所はどうなる? 
※『とだやすこのいまここ*島本』2020初夏・第36号(2ページ)、町政報告(2月定例会)

万が一、桂川・水無瀬川・淀川などが氾濫した場合、被災者をすべて避難所に受け入れることはほぼ不可能です。ところが、『地域防災計画』において想定している最大避難者数は大地震のときのもので、河川氾濫想定避難者数についてはノーマークというのが関西圏における実態でした。三島地区(高槻・茨木・摂津・島本)が国交省モデル事業の対象として選ばれ、広域的避難の協力体制を検討していくとのことです。

紙面でたった4行。ですが、これは2月定例会議・総務建設水道委員会でとだやすこが行った質疑とその答弁を、ぎゅ~~~~~と凝縮したものです。

それでは、令和2年2月定例会議・総務建設水道常任委員会(3月6日)での発言のきっかけ(課題意識)、質疑、町長執行部(危機管理室長)の答弁(要点)を、数回に分けてご紹介します。 
#議会はなにをするところ? #議員はなにをしているの?


◪課題意識
島本町防災会議で、女性の委員が「避難所収容人数」について質問されました。この市民目線こそが重要!です。そこで、要点録を確認してみると、、、

以下
令和元年度第1回島本町防災会議 要点録より抜粋
日時:令和元年12月19日(木)

委 員
避難勧告について、多数の住民が全避難した場合、避難所に受け入れることが可能か。  ←この市民感覚、市民目線が大事!

事務局
近年、避難勧告以上を発令しておりますのは、土砂災害警戒区域を対象にしたも ので、1,300 人程度が対象です。

この人数であれば、二小・三小・ふれあいセン ターで全員の収容が可能です。委員がおっしゃるのは、台風第19号のような河川氾濫が発生した場合のことと存じます。

淀川が氾濫した場合、避難者想定の 218,000 人の内、浸水 50 ㎝以下の想定の地域を除外し、マンションなどで3階以上に住んでいる世帯などを差し引いた実際の人数を想定する必要がある。

避難所は現在 9,000 人収容できるが、三島地域での広域避難の勉強会に参加しており、 被災しない市町村への避難も検討している。


要は、「万が一、桂川・水無瀬川・淀川などが氾濫した場合、被災者をすべて避難所に受け入れることは不可能」と言っているのです。想像すれは、誰にでも理解できることでもあります。

調べてみると、『地域防災計画』において想定している最大避難者数は、大地震のときのもので、河川氾濫想定避難者数についてはノーマークということもわかってきました。

どうするつもりか!と言いたいところですが、実は職員こそ、日々、いったいどうすればよいのだ!と思っているに違いありません。にわかに解決できるものでもありません。

で、勉強会ってなに?と、まずはここだけでも総務建設水道常任委員会で抑えておきたいと思いました。議会(=市民のための議論の広場)で問い、課題、論点を明らかにすることにしました。


次回につづく

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2018年夏の水無瀬川

「平成30年7月豪雨」
西日本を中心に西日本を中心に
全国的に記録的な大雨となった

台風21号、町域内に被害多数

2018年09月06日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
台風21号から一夜明けた5日、町内全域で、大小さまざまな被害が明らかになってきました。ご近所でお気づきの点などがあれば、役場危機管理室・都市整備課などにお知らせください。また特にお困りのことがあれば、とだ*やすこやお近くの議員までお声をかけてください。


議会の開催
9月議会2日め5日水曜日、台風21号被害状況により延期しました。町域内に多くの被害が見受けられ、町長執行部の現状把握を優先したものです。職員巡回により町内全域で多くの被害が確認されたものの、今朝の時点では、被害の全貌はまだ把握できていません。


被害状況
以下、公式な発表ではなく見聞きしたものです ※追記:既に町のHPに情報がUPされています
 ※町の発表

周辺の倒木により電柱が倒れ、清掃工場が停電により稼動していません。高槻市と災害時の協力につき協定を締結しているため、燃えるゴミについては協力をお願いするための協議をはじめているようです。

高槻市のご協力を得て、前島クリーンセンターに搬入することになれば、いつもにも増してマナーのよいゴミ出しが必要です、よろしくお願いします。不燃ごみについては町域内にまとめ、電気の復旧を待つことになります。※廃棄物仮置き場

大沢集落が孤立しました。停電により水道などのライフラインが止まりまっています。高槻市あるいは長岡京市方面からのアクセスが可能ならば、町内の避難所に公用車などで誘導することになるかと思いますが、最優先して取り組んでいる印象でした。

なお、島本町においては消防による救急搬送はありませんでした。被害状況からすると、倒木の下敷きになったり、暴風で飛来したものが直撃したり、負傷者がなかったことは奇跡に近いものがあると思えます。


被害状況
特に気になることは、民間保育園の予定地である水無瀬神宮内の敷地の倒木です。3日、河野議員の一般質問に答えて、保育園の開催予定が平成31年9月になると明らかにされました。倒木の撤去作業などで、さらに開園が遅れるのではないかと心配です。

西国街道沿い、広瀬地区で空き家と思われる建物の崩壊がありました。駐車場の屋根や物干しの屋根が吹き飛び、その直撃による家屋の破損も多くみました。若山台周辺にも樹々の倒木あり、東大寺の土砂埋設地(民間)の塀も壊れていました。

山崎ポンプ場は稼働することなく自然流で内水を排出できました。椎尾神社の大木の倒木が著しく、椎尾神社の境内は樹々の枝や幹が激しく散乱しています。雨量が多ければ下流に影響を及ぼしていたでしょう。

隣接する沈砂池が満杯、浚渫を急がないと次の台風に対応できません。浚渫費用の1000万円は既に補正予算に含まれています。明日は、可能な限り議会を開いて、補正予算などを可決することが議会機能を適切に果たすことではないか、とだ*やすこは判断しています。


明日からの議会
議会運営をどうするかは、今日の状況把握により、明日の朝に決定することとなり、本日の議会は延期となりました。今回の災害対策においては、基本的に災害対策は職員に任せ、行政報告を待ちつつ、気づいたこと、重要と思う情報のみを提供。議案審議と来週の委員会質疑の充実に努めます。


考察です
災害に備えたまちづくりを思うとき、過去の職員数の削減がどれほど影響しているかということ。行財政改革と称して職員定数を削減してきました。それを歓迎してきたのは市民感情。文字通り「感情」でした。努めて中途採用を増やし、年齢構成のバランスを考える必要があります。

なにより!国の予算を災害対策に重点的に配分すること。カジノやイベントで地方は再生しません!カジノより、マイナンバーより防災!とわたしは叫びたい。


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清掃工場改修の工事請負について
審議に先駆けて現場を訪ねた日に撮影

中田議員・河野議員、戸田で訪問
毎年、億単位の経費をかけての整備
現場を訪ねてこそわかること多し!

桂川の水位上昇と日吉ダム

2018年07月06日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
伏見区淀木津町付近から撮影(友人からの提供)

夕刻の桂川。奥の山が天王山。5年前の台風のときよりも若干余裕があるように思うと撮影者のコメントです。


午後8時頃の桂川。日吉ダムの放流がはじまった後、水位の上昇がみられるかと送ってもらった画像。

午後10時前の桂川。午後8時の画像と比べると水位は下がっているようです、とのコメント。確かにそう感じます。

いづれも正確な時刻はわかりかねますが、高い建物からの貴重な映像です。


雨は少しやみましたが、土砂災害、桂川の氾濫には引き続き注意が必要です。島本町、周辺自治体の情報(TV画面も含む)に注力し、安全を第一で行動、判断してください。

さて、数字にも物理にも地理にも極めて弱い(=トータルに基礎的学力がない)わたしの「にわか勉強」による日吉ダムの情報をお届けします。

ほとんどコピー&ペーストです。また、情報は刻々と変化していますので、あくまでも参考になさってください。

国土交通省 川の防災情報

日吉ダムでは、7月6日(金)4時05分に異常洪水時防災操作開始水位(200.2m)を超え、異常洪水時防災操作を開始しました。これ以上貯留を続けると、ダムの洪水の貯留量が洪水調節容量を使い切り、満水位を超えるおそれがあるためです。

現在ダムへの流入量に対し、放流量が流入量を超えないような操作を行っているとのことです。(C&Pの一部、文脈が理解できないので消します)その影響でしょう、桂川の水位が再び上昇しはじめているという情報がありました。

午後4時~6時の放流量が1000㎥/sと、おそらく最大量になっています。家人がいうには、下流の水位、今後の上流域の雨量を見越しての操作と思われる、心配しなくてもよいはずだ、と。(しかし、これもまた専門性があるわけではありません)

実際、午後7時以降は、放水量が減りはじめています。島本町災害対策本部では、過去の経験を活かし、現在は、上流の大山崎町と情報を共有、桂川の水位情報も随時把握するようになりました。

実は、5年前の9・16台風の際、夜中、役場に電話をして大山崎町との連携の必要性を伝えました。わが家は大山崎町の災害アナウンスの方が鮮明に聴こえるエリア。今は連携がとれています。

桂川の水位についてご心配の声をいただきました。当然だと思えます。心配は尽きません。ダムに携わる技術者の技術と経験(失敗も含めて)を信じて祈る思いです。

みなさんにおかれましては、既に避難勧告が出されているものの夜間の移動には危険が伴いますので、万が一の際には、垂直移動(2階以上可能な場所に避難)など各自で対策を考えていただきたいと思います。

課題はたくさんあります。災害ごとに課題が明らかになり、無限大です。委員会質疑では主にペット同伴避難の課題整理を求めました
。「災害に強いまつづくり」もっとも取り組みたくて、もっとも取り組めていないテーマ。引き続き、一歩一歩、職員もわたしも頑張ります。


※日吉ダム
京都府南丹市日吉町中地先
淀川の主要支川の一つである桂川中流部に位置するダム

※異常洪水時防災操作
ゲートなど機械式放流施設を持っているダムにおいて、操作規則等の本文で定めた「本則操作」による洪水調節を続けた場合に、貯水位が洪水時最高水位を超えることが予測される場合、(すなわち溢れる心配があるという場合)貯水位に応じてゲートを操作し、放流量を流入量まで増加させる操作。操作規則等のただし書きの規定によるもの。

※異常洪水時防災操作開始水位(ただし書き操作開始水位)
前記のような操作を開始する水位のこと。洪水調節容量の8割程度に相当する水位を目安としています。