とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

天王山ファーム&フードマーケット

2011年04月30日 | とだ*やすこの活動日記
黄金週間の初日。お散歩がてらに「天王山ファーム&フードマーケット」へ。天王山を買い占める!つもりでJR山崎駅横広場に行ったのは、12時を少しまわった時間。11時からのオープンでしたが、既に有機・省農薬野菜は完売・・・Cafeテクテクさんのカレーのお鍋もカラッポ・・・

11時オープン前から列ができて、あっという間に売り切れたそうです。野菜はどちらかというと端境期とのこと。しかも、enseさんの場合は、もともと小規模有機農業をめざしておられるので量は限られています。だからこそ、すっきりと豊かに美味しいのです。残念!

ですが、早々に売り切れるのは当然といえば当然。はじめの1時間はマジで前を向いていられなかった・・・と。駅前レリッシの「お野菜の日」(水曜)や、毎月の十日市でファンや固定客がたくさんおられます。いつもほぼ完売です。

長岡京市から参加されていた農家、かねじんさんのブースもきれいさっぱり!空っぽ!テントの中のトラックが可愛く、面白かったので、許可をもらって画像に収めさせていただきました。「今、レタスを取りに戻っています。お時間よろしければ、またどうぞ・・・」とおっしゃっていたレタスが届いて・・・これが凄い!!

大輪の花のように大きい。瑞々しい迫力に満ちていました。子どもが小さかったら絶対喜ぶ大きさです。外側の葉を落としていないから。畑での姿に近いレタス。外側は炒め物にバッチリ!という感じ。野菜をどんなふうにディスプレイしておられたのか、この目で見ておきたかったと残念でなりません。

緑の木立に囲まれた広場のテーブルでは、小さいお子さんを連れたご家族がくつろいでおられました。次回は10月30日みたい。山崎駅周辺はとても静かで暮らしやすいところですが、「市」が立つ日は楽しく、遠くからたくさんの若い方が来られています。

資料の整理や家事など、休日だからこそしておきたいことがたくさんあります。議会報告も、原発のことも、いっぱいUPしたい!でも、次々に新しい課題が湧いてきます。もっと仕事がしたい!!!と心で叫ぶ毎日です。が、食と住こそが柱です。

黄金週間は、うまく充電して3年目の活動をいい感じでスタートします。「和文化ルネッサンス」がわたしの人生後半のテーマとなっています(「農」もその延長線上)。明日は師事していた(結局ちょっとかじっただけ・・・)観世流・能楽師のお宅で「安達原」観賞のみどころについて小さな講演会があります。2年ぶりにお邪魔します。

あさっては「なにわ芸術祭・山村流舞扇会」(日本橋・国立文楽劇場)。縁あって毎年可能な限り観賞してきましたが、子どもが幼い頃は思うように観賞できずにいました。謡曲と仕舞を少し習ったことで、上方舞の楽しみ方も変わってきました。山村流の舞のよさがわかってきたような気がしています。

6世山村若さんの舞(特に地歌)をこの先どれだけ拝見できるか、わが余生の楽しみです。文化は潤い。農も芸術も文化です。ほんまもんの「食」と「芸」が人を養います。

画像は、農家かねじんさんのテント
12時過ぎ、再び届いたレタスを並べておられます
なんか、素敵でしょう!
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副議長、まとまらず

2011年04月27日 | とだ*やすこの町政報告
今日で3日目の選考委員会。議長、監査委員、各種審議会委員等(法で定められたもの)については、ほぼ合意に至ったものの、最終的に副議長がまとまりませんでした。選挙になります。非常に残念ですが、そのことも含め、今日までに選考委員会で話し合ったことを踏まえ、5月臨時議会、本議会での選挙に望みます。

午後は、人権権啓発施策審議会を傍聴。現行の「島本町男女共同参画社会をめざす計画」は平成23年度まで。24年度からの10年間の計画策定に向けて、今年度は審議会が頻繁に開かれます。5~6月は基礎調査として住民意識調査を行います。

今日の資料は、主にその基礎調査・アンケートの内容でした。住民・小学生(5年生)・中学生(2年生)・事業者・町職員(非常勤を含む臨時職員も)が対象です。担当課長のテキパキとした説明、委員からの質問に答える態度が信頼でき、安心して傍聴できました。

出席委員16名の内、女性は9名。傍聴者は平野議員と戸田でした。調査と傍聴が議員活動の要です。なお、学識経験者を迎えること、現在、町内在住の住民から臨時委員を公募で募っていることが伝えられました。男女共同参画に興味ある方の応募をお願いします。

議会だよりの委員校正を昨日で終え、今日は、自らの議会報告「いまここ・島本」を入稿しました。取り組みたいことは山積していますが、まずは、議会報告のための通信を仕上げないと次に進めません。明日は10時から議会改革特別委員会、11時から議員全員協議会。午後からは農業委員会の傍聴に行く予定です。

画像は、4月1日のJR山崎駅
29日は天王山フード&ファームマーケットが開催されます

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一期3年目の活動に向けて

2011年04月25日 | とだ*やすこの町政報告
日付が変わる頃、応援していた高木りゅうたさん(無所属・新人)の高槻市議当選の第一報を受けました。朝、市のホームページで、今後も連携して活動させていただきたい議員のみなさんが、すべて再選を果たしておられることを確認しました。今が「はじまり」です。

午後は、任期後半の役員選考のための委員会に委員として出席しました。ここで、ご報告しなければならないことがあります。同じ会派を構成し、この2年間ともに活動してきた澤嶋真紀子議員が、この度4月30日で議員を辞職することになりました。正式には、5月12日の臨時での承認を得て確定します。

体調を壊していましたが、3月の委員会終了まで一度も公務を欠かすことなく責務を果たしてきました。3月議会の後半定例会を前に、急な入院・療養となり、はじめて本会議を欠席。4月15日の議員全員協議会で今後の役員改選がはじまることを考慮し辞職を決意されました。

澤嶋議員は、任期がはじまって間もなく体調の異変に気づかれ、それ以来、公務のスケジュールと治療療養を調整されるのを身近にみてきました。今後は治療に専念されることを願います。回復された後には、今までの経験を活かし、住民の立場からの議会活性化に務め、議会改革に寄与したいと考えておられます。

辞職については、議員にとって非常に重い決断であり、わたし自身の口からみなさんにお伝えすることは今日まで控えていましたこと、ご理解いただきたいと思います。去る22日、ご家族の方から正式に辞職願いが提出され、公表させていただきます。

2年の間、澤嶋議員から学んだことは多く、市民派議員としての志を新たに充実した活動ができるよう努め、みなさまのお役に立てるよう頑張ります。どうか、今後とも、変わらぬご支援をお願いしたします。

本日の役員選考で、「人びとの新しい歩み」は、二人会派として歩みはじめることを実感しました。しかしながら、もとより議員はすべて独立した存在であり、同時に、住民のみなさんが昨今我々に期待されているのは、「議会」として果たすべき役割であり、会派は議会運営上の手法のひとつにすぎません。会派が仲良しクラブになってしまっては(結果、議会はコップ何中の争いに終始)、議会の役割が十分に果たせません。

議長、副議長、監査の三役ならびに、所属する常任委員会などは、会派を代表する議員で構成される選考委員会で決定します。今日で決まらなければ、明日からの二日間を予備日として、話し合いによる指名推薦をめざします。まとまらなければ選挙です。自然体で臨みます。

画像は、東大寺のレンゲ畑
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天王山ファーム&フードマーケット

2011年04月24日 | とだ*やすこの活動日記
統一地方選挙、いよいよ投票日を迎え8時の投票締め切りを過ぎました。高槻市の結果がとても気になります。正しく働けば尊いはずの議員という職業の評判はなかなかによくはなりません。選挙こそが議会改革の本丸、有権者の一票の積み重ねの結果です。

さて「農」と「食」が最近のトレンドです。地域の素敵な取り組みをご紹介します。
黄金週間のお楽しみは「近くに行こう♪」「町を歩こう♪」

天王山ファーム&フードマーケット
と き 4月29日 11時~15時
ところ JR山崎駅南側広場
主 催 天王山ファーム&フードマーケット実行委員会

乙訓の若手農家による採れたて野菜(優しい美味しさ!大ファンです)
素材にこだわった豆腐(島本町の自然食品店でも購入できます)
手作りのパン(自家製酵母・とても美味しい)
有機栽培の珈琲豆(有機珈琲豆には清涼感があります)
まごころカレー(野菜が美味しいカフェの手作りカレー)

天王山ファーム&フードマーケットは次回が2回目です。1回目の様子はこちら

JR山崎駅前、十日市(毎月10日に開催)の実績を活かし、実行委員会形式で「農」と「食」を軸に、安全安心の暮らしをごく自然に、普通に、粋に発信しておられます。楽しみです。島本町からはカフェ・テクテクさんが「噂のカレー」で参加されます。

わたしは、広場型・原っぱマーケットの可能性を信じています。施設の維持管理経費、解体の負担がありません。お日さまの光を浴びて広場でカフェ。食材は安心安全。小さいお子さんと家族も集えます。町に「晴れの日」の賑わいが生まれます。いつもと違う、ワンランクアップの日であることが重要。

それにしても「天王山ファーム&フードマーケット」とは、素晴らしいネーミングです。天王山の麓ということで島本町からも、安全と安心、おいしさ自慢の素敵な参加者が生まれるとうれしいのですが。JR島本駅前やふれあいセンターに隣接する町有地などでの開催の可能性はある・・・・と考えています。

画像は、会場となる大山崎町の町有地
偶然通りかかった洋画家の方が、まるで
フランスの蚤の市のようだ!と絶賛されていました
JR山崎駅周辺は近隣住民にとっても魅力的です
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行雲流水

2011年04月22日 | とだ*やすこの活動日記
日本画家・山岸泉琳さん(「女流絵師」とお呼びしたい!)と出会い、東山の高台寺で至福の瞬間を過ごしました。毎年春に公開される桜の襖絵の前で、雨に打たれる白砂と新緑を背にして、襖絵を描かれたご本人と、出合って5分も経たないというのに、ごくごく自然に話し込んでいました。共通の知人が紡いでくれたご縁です。 ※ホームページは準備中のようです

「ごくごく普通の女性、でも素敵なパワーのある人だから、とにかく会ってみて欲しい。いろんな人に会うことで視野が広がり、視点が変わるよ」と、神奈川県の知人(スキーを通じて息子たちが紡いでくれたご縁で、母親どうしは実は会ったことがない)から電話がありました。

午後1時、京都らしいお土産(唐長の封筒と便箋)を手に、高台寺へ。

歴史上、寺の襖絵を描いたはじめての女性として、完成当初はメディアでも随分注目されたそうです。絵師として歩む道の大きな転機になったとおっしゃいました。3月に行われた銀座三越での個展に出品された作品の画像をみせていただき、唸りました。

桜、水、雪月花・・・素晴らしく魅力的で、古典的「和」が、今の時代に、生き生きしていて感動しました。なおかつ気品がある。紛れもない日本画ですが、古典的ではなく、斬新でも抽象でもない・・・うまく表現できませんが「好き!」「欲しい!」と思いました。

ニューヨークでの個展でつかんだ「和」への回帰の瞬間。夢はなにかと問われ口にした「夢はかなわなくていいのですよね、ならば襖絵を描いてみたい」が、すべてのはじまり。三越での個展の成功とこれからの課題・・・流れる水のせせらぎのように、優しい声で自然に語ってくださいました。ほんの数分前には、顔も知らないふたりを包み込む空間が、お寺にはありました。雨がすべての音を消していました。

ご縁があって師と慕っておられた加山又造氏からの教えで、画壇に所属しない道を歩まれました。その道のりは平坦ではなく、ひたすら自分らしく、思うままに、描いてきたことが今につながっているとおっしゃいました。わたしが議員であることはご存知なかったのに、「無所属」であることの意味を繰り返されるのに驚きつつ、今日出会ったことの意味を感じました。

選挙当選後まもなく、わたしは突然に父を見送り、襖絵完成直後、彼女は同じ病気でお母さまを亡くされていました。介護と同時でなければ、うまく描こうと思う気持ちと、襖絵を描くというプレシャーに押されて描くことはできなかったと振り返っておられます。わかる気がしました。

銀座三越での個展の成功は、次の個展に向けてのおおきな弾みとなり、さらに作品を描かなければならないというご様子で、京都に滞在しておられる時間はごく短く、ご住職とお話できた時間も含めておよそ2時間ほどでした。また来春お会いできると嬉しいし、このままお会いできなくても、お互い元気で過ごせれば、なによりです。

桜と流水。「行雲流水画」という線描がありそうです。行く雲のごとく、流れる水のごとく、ひたすら無になって筆の運びの鍛錬に描くものとのこと。洋の東西を問わず伝統文化は繰り返しの練習なのですね。わたしはなんの芸も才能もありませんが、歳を重ね、素晴らしいものを素晴らしい!と「自分で感じる力」が備わってきています。

ライトアップの先陣であった高台寺ですが、ほぼ同時に、女性絵師が襖絵を描くという変化があったということです。寺院という空間のもつ場の力を見直すときという思いを抱いて10年経ちますが、信仰と文化の奥は深く、いつの時代にも「変化への嘆き」はあったと思います。

雨の書院はあまりに静寂でゆるやかでした。思いもかけぬ素敵な出会いを糧に、「視野は大きく行動は足元から」「夢は大きく目標は小さく確実に」。明日からまた頑張ります。どうか応援をお願いします。

画像は、3月に神奈川の友人が贈ってくれた虎屋の和三盆
銀座三越限定 意匠は山岸泉琳さん
あまりの美しさに見惚れつつ、またたく間に・・ご馳走さま
チョコレートより和三盆という年齢になりました
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TPPに反対する理由

2011年04月21日 | とだ*やすこの町政報告
3月議会の報告になります。「『TPP参加反対の意見書』の提出を求める請願」(平成23年第2号請願)に戸田は賛成しました。請願者は「新日本婦人の会」、紹介議員は河野・富永議員。会派を代表して賛成の討論を行いましたので、反対の根拠として、以下にその内容を記しますが、いかんせん長すぎました。

発言の冒頭で「多少長いですが、よろしくご清聴願います」と断ってはいましたが、途中、「論文発表じゃない!」「研究発表とちがう」「賛成か反対かが討論なんだから」「考え方を示して討論を」などと次々に野次が飛び、まるで小学校の学級崩壊状態に・・・

菅議長からは「簡潔にしてください。皆さん、退屈してますから」と注意を受けました(びっくりですが事実です)。本請願の討論では、ベテラン議員に対しても「あんたの演説とちゃう」という野次が飛びました。内容が自分の興味や理解を超えていると、反射的に受け入れられないのかもしれません。

もっと的を絞り、メリハリのある、わかりやすい(論理的な)発言を心がけたいと思いますが、A4にして2枚に満たない内容を聴いていられないのもどうかと思います。もっとも、他人の意見は聴けなくても、自身の主張や要望には「わたし、頑張ってます!」と延々・・・。議員というものの身勝手さには心底呆れます。

いずれにしても、野次を制止するのではなく、発言を制止されるのが我々の宿命(こちらが野次をを飛ばすと、不規則発言は控えてください!と議長より注意を受けます)。終了後、傍聴席の方より「あのような野次の中、よく頑張られました」とお声をかけていただき、住民の方に評価していただけたことについて、素直に喜びたいと思います

◇  ◇  ◇

TPPはTrans-Pacific Partnershipの略であり「環太平洋連携協定」「環太平洋パートナーシップ協定」と訳され、環太平洋における経済連携の交渉を意味します。FTA(自由貿易協定)EPA(経済連携協定)のひとつでありながら、次に述べる点でFTA・EPAとは大きく異なっています。

1)二国間提携ではなく多国間の協定である
2)重要農産物を含め例外なく関税が撤廃される可能性がある

TPPへの参加は、これまで農産物の扱いに関して対立していたために実現しなかったアメリカ・オーストラリア・ニュージーランドとのFTA締結を一気に解決するに等しいものです。実現しなかった二国間の自由貿易協定を、例外のない関税撤廃を含め、同時に複数の国と実現しようとするものです。

このことがどういうことを意味するのかに目を向けようとせず、反対に値しないと判断するのは非常に危険です。今回の請願では、主として農業分野での懸念によりTPP参加を反対されていますが、すべての品目での関税撤廃がもたらすマイナスの影響は、他のいかなるメリットをも覆い隠す深刻な事態をもたらします。

複数の国との自由化協定が地域間の競争を前提にしている以上、自国の優位性が崩れた時点で、たちまち生産拠点の流出を招くという現実が待っています。製造業で問題になった「ドーナツ化現象」が国境を越えて農業で起こります。

自給率が先進国でもっとも低いといわれる日本、もはや農業においては既に充分以上に「開国されている」というのが本当のところではないでしょうか。農業が過度に守られているという指摘がありますが、これは「国内施策」によって解決すべきことで、TPPにその効果を求めるのは間違っています。

「日本が乗り遅れる」という場合、主として韓国との関係が念頭にあります。韓国が米国と自由貿易協定・FTAに合意していることから、対米輸出という点で日本が不利な条件になるのは避けられない。FTA締結と同等の効果をTPP参加によって得たい産業界は、後に日本がTPPに参加するために参加国すべての合意を取り付ける必要があることを懸念しています。

輸出産業界においてTPPがもたらすメリットを否定するものではありません。しかしながら、TPP交渉の24にわたる作業部会のなかには、農業分野のみならず、衛生植物検疫・医療・金融・投資・知的財産権にまでもが含まれており、参加によるマイナス影響は、日本が築きあげてきた暮らしの安心・安全を根底から揺るがすものです。

たとえば衛生植物検疫、いわゆるSPS措置。アメリカは遺伝子組み換え食品の表示やBSE全頭検査などを「非関税障壁」とみなして撤廃を求めます。これがTPPの目的だからです。

国家は自国民の生命・身体の安全や健康を守る主権的権利を有しています。グローバル化の進展の中で十分なSPS措置(Sanitary and Phytosanitary Measures:衛生植物検疫措置)が確保できなくなれば食の安全が脅かされるという消費者の不安を、既に日本は経験しているはずです。

また、NZとの交渉で問題になっているという「海外投資管理制度」。海外の企業や個人が土地を自由に売買できないようにする制度を、アメリカ側は投資の障害になるものとして撤廃を求めています。日本でも中国資本による森林買収が現実化しており、林野庁のホームページにはアメリカ人が個人で北海道の森林を購入している事例が複数報告されています。

飲料水・農地確保を目的に、海外の土地を購入する動き、いわゆるランドラッシュが盛んになっており、土地が自由競争に飲み込まれようとしている現実を直視しておく必要があります。

医療においては国民皆保険の崩壊や自由診療拡大による医療格差が懸念されています。日本の関心は専ら農業への影響に注がれており、これによって一般国民の関心が非常に薄いことを危惧します。報道されていない分野にこそ本当の狙いが潜んでいる、知らされていない危機が迫っていると考えておく必要があります。

この度の請願ではTPPを「環太平洋戦略的経済連携協定」とされています。実際このように表現されているのですが、これは恣意的であり、Trans-Pacific Partnershipに「戦略的」という意味は存在しません。まるで環太平洋諸国がすべて参加するような錯覚をもちますが、そうではありません。

中国に加盟の動きはありません。韓国においては、日本に対する関税撤廃で日本からの輸入が増大することを産業界が警戒しているともいわれ、なにより、すでにEU・アメリカとのFTA合意を実現している韓国にはTPP参加の大きなメリットがありません。

環太平洋地域のすべての国が参加するものではなく、TPPに参加しなければ「世界に乗り遅れる」というのは間違いです。

TPPはご承知のように、シンガポール、NZ・チリ・ブルネイの4カ国で2006年発足しています。合計人口2600万人ほどの小さな経済交渉に、2008年アメリカが参加を表明。以降、環太平洋におけるアメリカ通商政策の戦略的な交渉に姿を変えたのです。菅政権がTPP参加に向けて「協議を開始する」としたのは、アメリカの通商政策と密接に関わってのことで、唐突なものではありませんでした。

交渉参加9カ国のうち、アメリカ・オーストラリア・NZを除いた6カ国と、日本は既にFTAを締結しています。なにより、TPPは、日米で参加予定諸国の総計GDPの9割を占めるという点でも、実質的には日米条約といえるものになっています。

農林中金総合研究所が示している外務省JETORO資料の2009年データによると、アメリカが67%、日本が24%、オーストラリアが4.7%、他の7カ国合計は4.2%に過ぎません。

もともとは内需の小さな国が集まって創設した経済交渉であり、広域連携によるサービス・関税手続き・知的財産権などの幅広い分野の徹底的な自由化を目指すものでした。
これに着目したのがアメリカです。アメリカ参加の背景には、東アジアがアメリカ抜きで結束すること、特に中国中心で東アジアの枠組みが形成されることへの警戒があるとされています。

医療分野に目を向けてみれば、自由に診療料金が設定できる自由診療が拡大すれば、日本の誇る平等な医療は崩壊、国民皆保険制度の終焉をも招きます。これは外資系医療保険の参入を可能にするものです。医療保険輸出、これこそ狙いといっても過言ではないでしょう。

海外で「医療格差」の現実を目の当たりにした経験から述べますと、医療を市場経済にさらすことは日本人にとって幸せな結果を生まないと断言できます。食の安全安心も同じです。TPPは、命と暮らしに関わる農・食・医の重大な問題を含みながら必要な情報が公開されていません。

WTOなどとは異なり、TPP交渉が公開されずに行われているという不透明さも問題。少ない情報のもと、大枠の印象によって参加を決めるにはあまりに危険です。



画像は、JR山崎駅ホームのツツジと空(4月17日撮影)
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請願に反対した理由

2011年04月20日 | とだ*やすこの町政報告
請願第1号「保育所入所待機児童を出さず、子ども医療費助成拡大、小学校のエアコン設置を求め、『第5次行財政改革プラン』の抜本見直しを求める請願」の2請願、民生消防委員会所管分について反対しました。その根拠を、以下の討論でお知らせします。

◇  ◇  ◇

大変迷いましたが、最終的に反対の討論をさせていただきます。「第5次行財政改革プラン」はまだ道半ばであり、というか始まったばかりであり、島本町が島本町として持続していくために必要な財政健全化に欠かせない改革が含まれていると感じています。

提案の一つひとつを是々非々で慎重審議、判断していく余地があると考え、「抜本的な見直しを求める」請願には賛成しかねます。

「子どもの医療費助成拡大」につきましては、幼いころから西洋医学的医薬品に慣れ親しむよりも、身体をトータルに、総合的に見る東洋医学的な観点から、養生し、整える医療を見直すべきという個人的な考えを持つものとして、現状においては慎重でいたいと考えています。もちろん、子ども医療費の助成拡大の検討を妨げるものではございません。

保育所入所に関しまして、「待機児童を出さない」ということには、当然ながら全面的に賛同いたします。環境改善も必要です。しかし、民生部におかれましては、山崎保育園における0~1歳児の受け入れを実現されたばかりですし、鋭意努力しておられるという事実もあり、今回の請願には、そのまま賛成しかねるというのが、私の正直な印象です。

このように、たくさんの住民の方が町政に関心を寄せていただくということに、心より敬意を表するものですが、今回、第1号の第2請願につきましては、私、戸田は反対とさせていただきます。

◇  ◇  ◇
平野議員が会派を代表して賛成の討論を行いましたが、わたしが採択直前に、やはり反対したいと心を決めたので、平野議員の方から「先ほどの討論の中で、『人びとの新しい歩みを代表して』と申しましたが、その点については削除をお願いしたい」と申し出てもらうことに(席から、しぐさで伝えたらすぐに応じてくれました!)。

急遽、反対討論をしましたが、共産党議員の紹介による請願に、平野議員と異なる判断で戸田が反対することは問題ないようで、野次もなく静かなものでした。終了後には議長が「ええ討論をした」と声をかけての評価まで(?)。

「我々は会派で調整して歩み寄って合意している」「会派制を重視、ルールを守れ」と、鬼の首を捕ったように、ことあるごとに民主党会派は主張していますが、都合よくルールを振りかざしてしているといえます。

たった16名の議員の議会運営に、会派、会派、会派制のルールと騒ぎ立てる自公民が不思議でなりません。今日の午後は、議会だより編集委員会でした。委員長はじめ、自公民のメンバー構成からでしょう、毎回、言葉にするのもオゾマシイ会議進行。伊集院委員長のブログがそれを物語っています。

会派に属さない議員の異議申し立て(主張・提言)を、今日の委員会において委員に諮る前に、「オジサマ議員」「わがまま」「ごね得」と断言して会議に臨んでいます。委員長として問題ではないかと抗議しましたが、瞬時に「関係ない!」「先に進めよ!」と他の議員(民主)からの助っ人。会議の進行を妨げるものとして無視されました。

いずれにしても、見苦しい議会のありさまです。住民のみなさんは、このような会議を望んでおられない。税金を使ってこんな内容の議論をしていることを知ったら、決して許されないと思います。だからこそ、わたしは、自分になにができるか常に問いかけています。

終了後に、たとえ個人のブログでも、他の議員を「オジサマ」と表現されるのはどうか、議会の品位が問われる、議員の異議申し立て、抗議を委員会に諮る前に「わがまま」と決めつけるのはどうかと思うと伝えておきました。もちろん、表現は個人の自由、議員が個々の考えを吐露するのを制限することはできないと知ったうえでの発言です。後は受け止める側の問題。

議論の内容より、お仲間意識や受け狙いが優先され、議会だよりの紙面改革はもとより、議会改革は一向に進みません。情けなく、辛い思いを共産党議員と共有した議会だより編集委員の2年間でした。編集における事務的作業は、そのほとんどを議会事務局が行っています。これに感謝し、感情に流されることなく、丁寧に校正するよう心がけています。

来週は4年間の任期の、後半2年分の役員選挙がはじまります。わたしは会派を代表して選考委員を務めます。

画像は、役場に行く途中の葉桜(4月14日撮影)
満開の桜も素敵ですが、葉桜がいちばん好きです
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請願に賛成した理由

2011年04月19日 | とだ*やすこの町政報告
第1号請願「保育所入所待機児童を出さず、子ども医療費助成拡大、小学校のエアコン設置を求め、『第5次行財政改革プラン』の抜本見直しを求める請願」につき、総務文教常任委員会所管分の1請願(小学校のエアコン設置を求める)に賛成しました。

人びとの新しい歩みを代表して賛成の討論をしましたので、会議録から掲載します。

原子力発電所の安全神話が崩壊し、夏季ピーク時の消費電力の抑制が国をあげての課題となる今、小学校の普通教室のエアコンについては、様々に議論されることになるかと考えています。

しかしながら昨年の猛暑を機に、学習環境にふさわしくないというにとどまらず、子どもの命と健康を守る必要がある暑さ対策として、小学校のエアコン設置が避けられない課題と認識しています。

文科省の定める「学校環境衛生基準」の望ましいとされる温度、28℃を大きく越えている夏季の現状を認識していなかったのが、わたしたちにとっても問題でした。成長期にふさわしい温度管理は、ガイドラインの設定や健康教育指導で解決し得るものであり、まずは基準を大きく越えている高温という現状を解決すべきと考えます。

これを機に、暑さ対策に対する町の考え方が十分に学校、保護者、子ども達に説明されることを期待いたします。本請願は、PTAと教育の現場から生まれたものではないと認識していますが、これを機に、保護者、教師の意見や要望の集約が行われ、暑さ対策に対する改善策について十分な議論がされることを期待いたします。

小学校におけるエアコンの設置は、子どもの将来にわたる、自らの健康管理、環境に対する考え方を正しく指導する良い機会とし、家庭における冷房使用環境を見直す啓蒙的な役割を果たすものになり得ると考え、これは社会的意義があると考えています。

また、アレルギーのあるお子様にとっては、高温も、さらに空調も、一定厳しい環境になることがありますので、事前の詳しいヒアリングが必要かとも考えております。
  
さて、耐震化か、エアコンによる暑さ対策かという議論があります。しかしながら、前者は万が一の場合の命に関わる災害対策、後者は、今、目の前にある教育環境、児童の健康管理の重要課題。両者はどちらも必要であり、本来、比べる対象ではありません。

しかし、財政という縦軸を置けば、優先順位を考えなければなりません。公債費の平準化という点では、4校を同時に、公平に設置することは厳しい。また工事の手順としては、耐震化よりもエアコン設置が先に来ることは通常考えられません。

普通教室のみならず、現在、見逃されている給食調理室の空調設備については、耐震工事とともに行われることが必須と考えております。これらの現実を踏まえたうえで、早急に対策を住民の方が求められることにいかなる疑義もなく、人々の歩みは賛成いたします。

このたび、町政に関心を寄せていただきました請願者の皆様に敬意を表するとともに、財源の確保に向けて議会としての役割を果たせますよう、人々の(新しい)歩みは鋭意努力いたします。引き続き町政に関心を寄せていただきますよう、伏してお願い申し上げます。以上をもちまして、人々の歩みの第1号の1請願の賛成の討論とさせていただきます。

総務文教委員会では不採択。本会議でも起立少数で不採択となりました。

今日は、議会改革特別委員会。澤嶋議員は体調不良により欠席しました。隣の席が空いていることで、わたしにとって澤嶋議員の存在が大きかったことに改めて気づきます。やがて3年目の活動を迎える今、ともに活動して学んだことを活かしたいと思います。

特別委員会では伊集院委員長の会議の進め方に、同じ会派からも意見が出ていました。これは議会として成熟の一歩と思いたい。なお、終了後、澤嶋議員欠席の背景について「正式な手続きが行われていない段階で、他の議員が自らのブログで公表することに問題はないのか(控えるべきではないか)」と共産党の議員から発言がありました。議会に良心がある!と実感できた瞬間です。

  
画像は、庭に自生している八つ手の花(4月上旬撮影)

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高槻市長&市議会選挙

2011年04月17日 | とだ*やすこの活動日記
統一地方選挙がはじまりました。3期目に挑戦されるN高槻市議の出発式に参加しました。自身の選挙で使用した選挙車用看板の電飾が、この候補者の選挙車に載っているそうです。苦心して創ってくださったご本人から聞いて知り、2年前を懐かしく思い出しました。選挙では、ほんとうに多くの方から有形・無形のご支援をいただきました。今また感謝の気持ちが湧いてきます。

続いて、6期目に挑まれる草の根・市民派、尊敬する大先輩のH議員の選挙事務所を訪問。激励のメッセージを記してご挨拶に代えさせていただきました。後進のわたしたちのためにも、必ず当選していただきたい方。高槻市はポスターの数が400枚以上、自治体としての規模の差を痛感。これを支持者で分担して掲示されるのですから、市民派議員のネットワーク力が問われます。

わたし自身は、新人候補の30歳の男性候補(無所属)を応援します。複数の方の応援に入ることには慎重でいたいと考えています。こちらは大丈夫、あちらが厳しいと気持ちを移動する個々人の小さな変化で、票はいたずらに動きます。自主的な判断を尊重、票の割り振りをしない市民派議員の選挙はこれが命とりになります。

新人候補のTさんは、はじめてお会いしたとき、純粋で物静かな青年という印象でしたが、準備期間を経て、骨のあるよい候補者になられたと確信しました。今まで選挙に直接関わったことがないと思える若者が、男女を問わず候補者を慕って、ひたむきに、明るく応援しておられる様子が伝わってきます。

わたしも、初心に戻り、丁寧に、誠実に、精一杯ウグイスを務めました。4時から最終8時まで選挙車に乗って、政策をアナウンス。あまりの寒さに顔が凍えましたが、心はとても温かでした。選挙車で廻る高槻の住宅街は落ち着いてよい印象、毎回好感がもてます。特に子どもたちの反応が素直で気持ちがよいです。

ただ、およそ50名の候補者から、たったひとりの議員を選挙で選ぶという感覚は、島本町民にはにわかに想像できないはず。ズラッと並ぶ候補者のポスターを見て、島本町は現在の規模のまま、町長や議員、職員の顔がみえる町として存続したいという思いを改めて強くしました。

画像は、2月に議員研修で訪ねた伊賀市の交番
地方自治体のあり方は、暮らしに密着しています


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次回「まなびとひろば」講演内容決定

2011年04月16日 | とだ*やすこの活動日記
特別な用件で京都市内に出かけた後、夕方、ふれあいセンターに行きました。次回7月に予定している、まなびとひろば(講演会)の会場を予約するためです。5月で調整していましたが、講師の方のご都合で7月に決定しました。まだまだ先ですが、予定に入れておいてくだされば有難いです。

とだやすこの
  まなびとひろば(第4回)

小規模有機農業で京都大原に暮らす
~ 都市近郊農業の可能性 ~

講師 渡辺雄人さん

7月10日(日)2時~4時 開場 1時45分 
ふれあいセンター3階・視聴覚室
参加無料

講師をお願いした渡辺雄人さんは、同志社大学大学院(総合政策科学研究科・ソーシャル・イノベーション研究コース)在学中から、大原に移り住み、実践的に農業を研究してこられました。有機栽培農家の若者と「オーハラーボ」を結成。お招きして、自らの就農経験と今後の展望を語っていただきたいと思いました。

渡辺さんの農業は、極めて(究めて)小規模、有機栽培、直売がキーワードだそうです。身近に消費者の存在があり(大原の朝市・里の駅など)、直売することによって価格が自分で決められるということはとても重要。縁あって毎年観光シーズンに大原を訪ねることがありますが、里の駅で地元の野菜を買うとき、生産者のなかに、渡辺雄人さんのお名前を記憶していました。

消費者の安全・安心を求める意識は高まっていること、就農を希望する若者が増えていることを背景に、都市近郊の農業の可能性は高まっているとおっしゃいます。市街地(大原から京都市内へ)30分で行ける強みを活かし、中心街の老舗の八百屋やオーガニックレストランに直接納入されていると、インターネットで知りました。

今回の講演は、渡辺氏がかつて原稿を寄せておられた「NPO環境市民」のニュースレターの過去記事をもとに、NPO環境市民を通じて依頼。ドキドキでした。実際に土を耕しておられる方のお話をお聴きしたいという願いをご理解いただき、お引き受けくださいました。有難いことです。

みなさんのご参加をお待ちしています。

折りしも、ふれあいセンターでは、桜の散策路に竹の灯ろうが250本も並べられる「竹灯ろうの夕べ」が開催されていました。主催は「ふれあいセンター運営協議会」協賛は島本竹工房。厳しく冷え込むなか、竹の中のロウソクにひとつひとつ点灯してくださっていました。とても綺麗でした。

帰路、若山台にオープンしたスーパー「Little Mart DAIKOKUYA」に立ち寄り、市場調査を兼ねて日用品を購入しました。店舗、品揃え、価格ともに好印象で、地域の活性化に貢献された地域の住民力に心から敬意を表したいと思います。平成22年度「地域商業活性化事業費補助金(買物弱者対策支援事業)」に応募して1500万円の補助金を受けられました。

また他に、ガイドヘルパーをされている方より、若山台バス停前の信号が音響信号になっていないことで、視覚障害の方の自立を妨げているとのお声もいただき、明日さっそく町と高槻警察に事情を説明し、できるだけはやく要望にお応えできるようにしたいと思います。(追記:18日高槻警察に議員として要望、現地調査後、返答をもらうことになった)

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