とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

集団的自衛権と宣戦布告

2014年06月30日 | 日本国憲法と立憲民主主義
個別自衛権があれば、万一、日本が攻撃を受けたとき防衛できるはず。それなのに安倍政権は、なぜ集団的自衛権に固執するのでしょうか。

「集団的自衛権」行使には、「必要最小限」であろうがなかろうが「宣戦布告」が国際法上不可欠であるとのこと。

そこで、インターネットの検索機能に「集団的自衛権」「宣戦布告」と入力してみると

第三国が集団的自衛権を行使するには、宣戦布告を行い中立国の地位を捨てる必要があると書かれていました。「宣戦布告」すれば「戦争」です。

宣戦布告を行わないまま集団的自衛権を行使することは、戦時国際法上、違反になるとのこと。「布告」なきまま、戦争の当事者になることなど許されません。

国際法上、「個別的自衛権」と「集団的自衛権」はその行使に「宣戦布告」がいるかいらないかで決定的に違うそうです。

第9条は「国権の発動たる戦争」と「国の交戦権」を否定しています。だから「宣戦布告」はできないことになります。

「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」「国の交戦権は、これを認めない。」(日本国憲法第9条)

いくら屁理屈こねても、集団的自衛権は憲法違反。政権の閣議決定で、一度、集団的自衛権を容認してしまったら、憲法九条を改正したのと同じ結果になってしまいます。

解釈憲法を許してしまえば、法ではなく「政治家による支配」となり、これを国際社会では独裁と呼びます。


画像
過日、兵庫県立芸術文化センターで二人芝居
「請願」~核のない世界~を鑑賞 

物語の縦軸は
女性が人として自らの思想をもって生きること
三田和代さんの見事な演技に感動
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

市民目線で選ぶ子どもの教科書

2014年06月29日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
今日の午前は、会派「人びとの新しい歩み」(平野・戸田)で、学習会「子どもたちに渡してはいけない危ない教科書」を主催しました。国が中学校教科書検定規準を見直すことで、教育への政治関与が強まり、安倍カラーが色濃くなる危機感を感じている方は少なくありません。

わたしにとって教科書採択問題は、気になりながらまったく調査研究できていなかった未知のテーマ。この度「教科書問題を考える北摂市民ネットワーク」のお声かけとご協力で、学習の機会をもつことができました。

「子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会」より、おふたりの元教員の方に来ていただきました。中学校の社会科教師、小学校の教員経験から、育鵬社の歴史・公民の教科書を一例に、昨今の傾向と問題点を明らかにしていただきました。

7月24日島本町教育委員会議において、来年度から子どもたちが使用する「小学校教科書」の採択が行われます。

これに向けて、現在、島本町教育センターでは、教科書見本の展示会およびパブリックコメント募集(7月23日まで)が行われていますので、ぜひ、ご自身の目で見比べてみてください。小学校教科書も、社会の教科書の原発・領土問題・憲法の記述などに明らかに影響を受けていると思われます。

右傾化は危険です。しかし、右か左かの選択や、右と左の対立に終始している現状は、子どもたちにとって、もっと危うい現実ではないか、とわたしには思えます。

そうはいっても、目の前にある現実、右傾化に目をそらすわけにはいきません。意図的に、頻繁に「自衛隊」と「天皇」が登場する育鵬社の教科書を子どもたちに手渡すのは、やはり「危ない」ことです。

「平和・人権・共生」の観点に立ってつくられた教科書の採択を望む声をあげつつ、情報の収集力、精査力を育む教育とはどのようなものか、考えていかなければなりません。

実は参加してくださる方がおられるかとても心配しましたが、年齢、性別さまざまな方に参加していただきました。ありがとうございました。


画像
「ひらけ、博物館」伊藤寿朗氏(岩波ブックレット)

博物館の社会的役割は、貴重な宝物の保存から
常設展示+α(企画展・学芸活動)、そして市民参加型へと変化

大山崎町ふるさとセンターにて開催されている
「論文を読む会」での発表に向けて準備中

町立歴史文化資料館の社会教育事業について考えるとき
必ず役に立つ基礎知識となり、有り難いテーマ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この夏、町立プールを廃止します(Ⅱ)

2014年06月28日 | とだ*やすこの町政報告
右肩上がりの高度成長期、人口も税収も増え、あらゆる自治体が競うように「都市化」をめざしました。人口減少時代を迎え「都市のなかみ」を考える時代になりました。誰が考えるのか、それは主権者である住民です。

なぜ住民説明会が必要か。公共施設は税金で運営している住民の財産だからです。

プールを存続すべきか否か、住民の願いを反映させることはもちろん大事ですが、現状、年間2か月の開設で1千万円以上の費用がかがるという現実、著しい老朽化、土地の賃借料。ここれに加えて数億円かけて大規模改修をしなければ、安全衛生が保てない・・・

それでもプールを存続するのか、廃止やむなしとするのか、主権者である住民自身が問われています。

住民の理解や合意を得ること目的とするのではなく、主権者である住民が、いかに政策決定の過程に当事者として係るかという視点で「説明会」が開かれる必要があります。

議論の前提条件である情報の共有ができていないまま、行政が一方的に決めている現状では、理解も信頼も得ることができません。対策への創造的なアイディアも生まれません。

収支を単純にみれば赤字である図書館について、それを理由に廃止するという議論がナンセンスなのと同様、赤字だから町立プールを廃止するという論理そのものは成り立ちません。

教育施設の耐震化など、町が抱える重い課題を考えると現状では厳しいことですが、中長期的には、緑地公園内の候補地で新設するという選択はあり得ると考えています。

わたし自身は、天王山をのぞむ水無瀬川緑地公園での青空プール新設を望んでいます。島本町の強みを活かせるのは屋外プールと思っているからです。

ただ、東大寺テニスコート、桜井の体育館、大沢キャンプ場、これらの生涯学習施設はどれも老朽化しています。総合的な基本構想を描いて進めていかなければなりません。

常々わたしはこのことを主張してきました。町立プール廃止へのソフトランディングをめざしてのことでした。しかし、今回、あまりにも乱暴、拙速に廃止を決め、解体撤去を急ぎました。子どもたちををおきざりにして・・・

廃止の理由は、著しい老朽化、安全対策の必要性、財政難などであり、多くの住民が納得できるものです。

しかしながら、安全強化を優先するあまり、結果として子どもたちの遊び場や居場所がこれ以上消えていくことがないよう、わたしたち大人が努力を惜しんではいけません。
そこで
①子どもの視点からのふれあいセンターの複合化
②小学校の校庭の放課後開放
③既存施設での児童館の創設(水無瀬川左岸を想定)

当事者である子どもに最も近い保護者のみなさんが、「子ども・子育てニーズ調査」に寄せておられる、以上の自由意見を尊重していただくよう求めて、町立プールを廃止することに賛成しました。

一夜明けて翌日。子どもたちが噂で聞いて(広報「しまもと」を読む小学生がどれほどいます?)「えっ、なんで?」で終わる問題ではないことを、どう解決したらよいのか考え、教育長と教育子ども部・部長と面談。

各小学校(もちろん幼稚園も保育所)の校長先生から、子どもたちに町立プールがなくなることを説明していただくよう申し入れました。


画像(平野かおる議員提供)
審議に向けて、町立プールの現場を事前視察
とても暑い日でした

人びとの新しい歩み(平野・戸田)
共産党会派(2名)・会派に属さない議員(2名)が
生涯学習課担当職員より説明を受けました

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この夏、町立プールを廃止します

2014年06月27日 | とだ*やすこの町政報告
昨日で3日間の議会が、6月会議が終わりました。最終日は午後8時をかなり過ぎていたと思います。島本町議会は、1956(昭和31)年、「町営水無瀬神宮外苑プール」として開設された「町立プール」の廃止を決めました。

今年は「開設を見送る」と年度当初の施政方針で町長が述べ、その後、開設見送りについての説明がないまま廃止に向けて事務を進め、この度、設置条例の廃止と解体撤去工事の実施設計費(一般会計補正予算)が同時に提案されました。

この乱暴さは断じて許されないことです。保護者のみなさんからも多くの関心が寄せられ、住民説明会を求める要望が町長、教育長、議会にそれぞれ提出されました。結果、住民説明会は開かれませんでしたが、要望の声をあげ、行動された方を対象に説明の場が設けられました。

なぜ廃止するのか、どのように判断したか、その理由が共有されることがとても大事です。要望書の内容に成熟した市民の姿を感じました。また、市民が身近な視点から町政に関心をもつことの重要性を再認識することができました。

反対した議員(平野・外村・河野・佐藤議員)が政策決定のプロセスに住民への説明がない!と主張したはまったくもって当然のことです。しかし、わたしは今回、賛成しました。それはなぜか。以下、議場で行った賛成討論の内容をお伝えします。


この夏、突然になくなると知って、がっがりするだろう子どもたちに申し訳なく思います。同時に、水無瀬川緑地公園での建設を見送って以来、子どもたちの笑顔を励みに夏のプールをこれまで開催してこられた担当職員のみなさんの安全対策に敬意を表します。長い間、夏の暑い間、子どもたちがお世話になりました。

町立プールはPTAからの財政支援も得て設置され、設置当初は水無瀬神宮の重要文化財を守る役割もあり、実際、地域の防災防火活動にプールの水が活用されたこともあると、今回、知りました。

神宮の緑に囲まれた青空プールは島本町の近代文化遺産。かつてこの町で子どもだった人、この町で子どもを育てた経験のある人に、この夏で最後と惜しまれ、見送られ、閉じられる必要があった。それができなかった(しなかった)ことをとても残念に思います。

中学校の文化祭を思うと、今でも住民ホールを廃止したことを申し訳なく思います。が、判断は間違っていなかったと思っています。町立プールも同じです。これ以上問題を先送りにして、次世代に無理な財政負担を強いることは避けなければなりません。

公共施設の適正化方針でも示しておられるように、建物の「ライフサイクルコスト」は、建設に関する費用およそ20%、解体に至るまでの維持補修管理費80%といわれています。

将来の人口推計、15歳以上65歳未満の年齢に該当する人口、いわゆる生産年齢人口の推移を考えたとき、現在あるすべての施設を今後、税金で維持管理していくことはまずもって不可能。このことを抜きにして、公共施設の問題を議論することはできません。


つづく

画像
第2回育まちカフェ
大山崎・島本両町の子育て中のママたちが
テーマはなくただ集い、語らう場

会場を提供していただいた「ふらっと遊」(自宅カフェ)さん
未就学児の子育て中に築く繋がりは深く
大きな財産になります、と語ってくださいました
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

町立プール廃止の方針について、思う

2014年06月22日 | とだ*やすこの議会報告
老朽化著しい町立プールの廃止を決定する議案が6月の議会に出されました。1956年(昭和31年)開設以来、地域の子どもたちの成長を見守ってきた青空プールですが、戸田は平成23年度に行われた現況調査結果を目にして以来、これ以上の存続は厳しいと判断してきました。

今年プール開きをしても、来年は厳しい。そういう状況がもう数年続けられてきました。廃止やむなしとの判断に疑義はありません。ただ、利用者や住民に説明することなくプールの季節の直前に一方的に決めてしまう町・教育委員会の姿勢はあまりにも残念で、実はおおいに問題です

平成23年度の現況調査の結果を情報公開して、深刻な老朽化を知って以来、安全面でも財政面でも、これ以上の存続は無理ではないか、正確な情報を的確に伝えれば、町立プールの課題について、住民は理解できると主張してきました。

説明責任を果たせば、町と職員に対する感謝と信頼にもつながるはずです。また、生涯学習施設(プール・体育館・キャンプ場など)については、建設年や維持補修管理に係る費用、利用状況などの情報をまず整理し、住民と共有したうえで、グランドデザインを描く必要があるというのがわたしの考えです。

今回、住民説明会の開催を求める有志(28名)から、町長、教育長、議長宛に要望書が出されています。心に沁みる文面です。まちづくり基本条例に基づいて、対面・対話式の住民説明会が、当然、開かれるべきです。広く住民に説明責任を果たすことの意味を審議で訴えたいと思います。

また、要望書には「今回の件は、夏の、ひいては(ママ)年間を通した島本の子どもたちの健やかな育成のための遊び場を確保するという大きな視点からの話し合いが行われるべきよい機会であるとわたくしたちは捉えております。」とあり、まさにその通りだと思います。

議会は多数決で議決されます。これさえ数で通ればよいという執行部の姿勢は、権力と権利を間違って理解してしまう議員を育て続けることになります。職員も議員も、成熟した市民の姿がみえないままです。

傍聴資料のもちかえりを認めない姿勢も根っこは同じです。住民とともにある施策を実現しない限り、基礎自治体に明るい未来は期待できません。住民参画、住民自治に向けて多くの自治体がさまざまな工夫をされているなか、島本町と島本町議会の現状はまるで時代劇のように、わたしには思えます。


画像
昨日19日朝、町立プールの現状を視察しました
「人びとの新しい歩み」は毎年のように視察しています

今回は廃止の提案に対する審議の事前調査
戸田・平野他、共産党、会派に所属しない議員
数名が担当課の説明を受けました

各プールへの量水器の設置、取水口の吸込み防止対策
大プールの漏水、コンクリートのひび割れ・陥没改善
数年来、茨木保健所からの指摘を受けています
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月議会のお知らせ

2014年06月21日 | とだ*やすこの町政報告
6月の議会のお知らせです

6月23日(月)24日(火)25日(水)
いずれも午前10時~ 役場庁舎3階 本会議場
傍聴をお待ちしています

■主な議案
人権擁護委員の推薦同意
防災行政無線整備工事(3億2,601万6,360円)
山崎ポンプ場延命・更新工事委託(2億8,510万円)
動産の買入れ(高規格救急自動車1,878万1,200円)、(高規格救急資機材等732万2,400円)
職員の配偶者同行休業に関する条例制定 
※家族の海外赴任などに同行する職員が3年間休業できる制度です
町立プール設置条例の廃止 
一般会計補正予算(第2号)
※町立プール解体の実施設計費が計上されています

■とだ*やすこの一般質問(質問20分:質問&答弁で50分)
Ⅰ)若者の就学、結婚生活を支援する奨学金制度を
   ~ 切れ目のない少子化対策の視点から ~
Ⅱ)旅券発給事務における窓口対応業務の事務委託は必要ですか
※戸田の質問は23日の夕方、あるいは2日目の24日(火)午前になる予定
※進捗状況は議会事務局にお訪ねください 962・6315


画像
19日、現場で担当職員の説明を受けました

広瀬の町立プールの給水配管は
昭和31年の設置当時のまま
給水バルブの錆びつきが進んでいます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月の議会に向けて

2014年06月17日 | とだ*やすこの町政報告
10日議会運営委員会、11日に議案を受け取り、13日には一般質問の通告、議案について関係各課へのヒアリング&社会教育委員会を傍聴。週末は育児×まちづくりカフェワークショップで気分転換。週明け16日には審議のための資料請求を終え、議会準備の前半の山場を越えました。

社会教育委員会では町立プールの廃止について多くの意見、発言がありました。「町の費用だけでなくPTAの寄付を集めてプールをつくった。もっと勉強して欲しい」と、商工会の会長を長年務められた委員の方が発言されました。また過去には消防の防火活動にも役立てられていたとのこと、歴史を重く受け止めました。

今朝は、公共下水道「山崎ポンプ場」を訪ねました(戸田・平野議員・外村議員)。議案審議のための事前調査、現場視察です。島本町は、ポンプ場の施設機器の延命・更新工事を委託するため、日本水道事業団と協定を結びます(随意契約)。

長寿命化計画に基づき、ふたつの雨水ポンプ施設のエンジンを交換(延命)、沈砂池のスクリーンを新しく(更新)します。内水被害を防ぐ防災施設ですから故障が許されません。地元自治会からはポンプを増設して欲しいとの声があります。

午後は、環境保全審議会を傍聴しました。島本町の環境基本計画の素案についての説明、質疑応答、審議の様子を拝聴しました。委員のみなさんから出された意見をもとに環境基本計画(案)がつくられ、7月にはパブリックコメントが募集される予定です。

市民のみなさんに関心をもって意見していただけるよう事前学習会を開けたらよいのですが・・・議会を終えてから考えることにします。

昨日の夕方には阪急水無瀬駅前で、集団的自衛権の行使を憲法解釈で容認しようと突き進む安倍政権に抗議するアピール行動を行いました。

変えたらあかん!平和憲法in高槻・島本のメンバーの呼びかけで市民8名が参集、リレートークを行い、約200枚のチラシを配布しました。

合間をぬって、議会活動報告とだ*やすこの「いまここ*島本」15号を配布しています。お陰様でほぼ全戸配布ができるようになりましたが、自分自身が担当する地区では、いまなお14号を配れていない地区もあります。

政策に係る議員活動と市民のみなさんとの情報共有、どちらも議員活動に欠かせないものです。ときどきに取捨選択しながら、できる範囲内でベストを尽くします。


画像
大山崎町「ふらっと遊」の素敵なランチ

育児×まちづくりカフェは
「大山崎でお会いしましょう」と称して
「第2回育まちカフェを開催します

ふらっと遊」さんのご協力を得て
おおむね2歳までのお子さんと保護者対象
ご興味のある方は当ブログにコメントを
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の奨学金、このままでいいの?

2014年06月16日 | とだ*やすこの一般質問
平成26年6月会議、一般質問で大学生の奨学金問題を取り上げます。「若者の就学、結婚生活を支援する奨学金制度を ~切れ目のない少子化対策の視点から~」

危機的な少子化問題に対応するため、子育てをしやすい地域づくりに向けた環境整備が基礎自治体の重要な課題となっています。また、国の方針として、結婚、妊娠・出産・育児について「切れ目のない支援」を行うことが地方公共団体に求められています。

今回の一般質問では、日本の若者が結婚に踏み切れない、前向きになれない背景になっているとも思える「日本学生支援機構」の奨学金制度問題について明らかにしたいと思います。

教育に対する公的支出の水準が低い日本は、OECD加盟国のなかでも子ども一人当たりの教育費が高く、家計への負担が重いです。日本における大学の授業料が過去30年どのように推移しているか、まず、ここを把握しておく必要があります。

たとえば1975(昭和50)年には、国立大学36,000円、私立大学平均182,677円(その差は5.1倍)。「受益者負担」という考え方をベースに国公立大と私立大の授業料の格差は年々縮小、初年度の教育負担は百万円規模になっています。

もはや経済的に恵まれない家庭環境に育ったのであれば、ぜひとも努力して国立大学に、という時代ではなくなっています。

民間企業労働者の平均賃金は1997年の467万円をピークに下降、整理解雇、非正規雇用労働者の増加に伴い、親が子どもの学費を負担することがきわめて困難になっています。過半数を超える学生がなんらかの奨学金制度を利用しています。

多くの大人は、奨学金と言えば、利子がつかなかったかつての奨学金をイメージします。ところが、独立行政法人「日本学生支援機構」(旧育英会)の奨学金には、利息の付かない第一種奨学金 と、利息の付く第二種奨学金があります。

そして!!!
現在、若者の多くが利用している「有利子奨学金」は、奨学金というのは名ばかりの「学生ローン」です。

奨学金については「なぜ返さないのか」「借りたものは返さないといけない」という議論が根深くありますが、実は、奨学金制度の問題について大人が理解するのが難しい理由のひとつに、日本の奨学金制度の劇的な変化があります。

その変化は「世代間断層」と呼べるほどのものです。2012年度の「奨学金の延滞者に関する属性調査結果」によると、2012年度に返還すべき奨学金を滞納した人はおよそ33万4000人。3ヶ月以上延滞した人は19万4千人。

この問題に詳しい「奨学金問題対策全国会議」が編まれた「日本の奨学金はこれでいいのか! 奨学金という名の貧困ビジネス」(あけび書房)によると、同年度、期限を過ぎた未返還は925億円に上っているそうです。

同調査によると、延滞が継続している理由として「返還するものだとは思っていない」と回答した人は0.3%。決して故意に滞納しているわけではなく、返したくても返せない人が増えています。

また、同機構の返還金回収関係資料によると、当年度期日到来分の回収率は約95%ですから、実際にはほとんどの人が努力して返済しているのです。そうして、まじめに返済している若者が置かれている状況も実は厳しいものです。

たとえば月に10万円を借りると、4年間で480万円。利子を3%とすると返還総額は概ね646万円になるそうです。卒業後の返還年数は20年、結婚、出産、子育てなど重要なライフイベントが重なります。

奨学金という借金が結婚・妊娠・出産の壁になる可能性は充分にあります。そこでわたしは、若者が結婚、妊娠、出産、育児に希望をもてるよう支援できないかを考え、次のことを提案します。

①きわめて成績優秀であるにも関わらず、家庭の経済状況により進学が危ぶまれる若者が高等教育を受けられるよう、島本町独自の「給付型奨学金」を新設する。
②有利子奨学金を利用する若者に対する救済措置として「利子補給制度」を創設する。

もちろん日本学生機構の奨学金制度の問題は、国の方針、国の制度の問題です。これは絶対に改善しなければならない(その理由は後の機会にお伝えします)。

本当の意味で「奨学金」と呼べるのは「給付型奨学金」「無利子の奨学金」です。若者が希望をもてる政策として、町独自の給付奨学金制度があってもよいとわたしは考えます。


他の議員の一般質問については島本町HPをご覧ください
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

住民ホール跡地に、し尿処理施設を計画

2014年06月15日 | とだ*やすこの町政報告
去る6月5日(木)に開催された議員全員協議会で、島本町し尿中間処理施設の候補地について町執行部から報告がありました。建設候補地の選定調査において、土地利用条件、施設処理条件、周辺条件、経済性に関する評価を行い、結果、住民ホール跡地の一部とその隣接地を候補地とするという報告でした。

すでに隣接している地権者、地元の桜井自治会役員、小野薬品工業㈱には説明を終え、高槻市への報告も行ったということです。住民ホール跡地の活用については市民的な議論がされていない段階ですから、いささか唐突すぎる印象は否めません。

東大寺地区の淀川水防用緊急備蓄土砂置場(国有地)、山崎地区の水無瀬川緑地公園(町有地)との比較検討がされていましたが、既に市民に親しまれている水無瀬川緑地公園の一部(水無瀬川に隣接する一部)を取り壊して候補地としたことへの違和感は相当なものです。

過去、山崎地区にし尿処理施設の建設予定があったとき、地域住民対象に開かれた説明会で配布された報告書では候補地にもあがっていなかった町有地です。当時は、まだ水無瀬川緑地公園はできたばかり、あるいは建設中でした。

それでも候補地ではなかったのですから相当に無理があります。住民ホールの優位性が示せる比較検討対象として急遽追加された候補地という印象が拭えません。東大寺の土砂置場周辺は、昨年9月の台風で、水無瀬川の護岸が崩れるほど大量の雨が流れ込んだ所です。

東大寺の当該地区には、防災・減災の観点から建設するのは避けるべきと考えていますが、住民ホール跡地にも課題はあります。もともとは池だったこともあり、若山台、百山方面からの雨水が集中して流れ込む可能性もあり、水害に対する対策は必須です。


高槻市東上牧にある現在の施設は、1965年に稼動を開始。今よりも格段に忌避施設という印象が強かった当時のこと、建設用地の決定に際してさまざまな軋轢があったことが島本町史からも読み取れます。

建設当時、周辺一帯は農地でした。しかし今では住宅街のなかのし尿処理施設となり、地元自治会から再三の立退き要望が出されています。高槻市に委託することについては、結果的に、合併問題に発展しかねない依頼を島本町側が行ったことになり、結論としては実現しませんでした。

以来、耐用年数とされる20年をはるかに超え、経年劣化による老朽化が進行、毎年多額の費用をかけて維持補修を行い、長寿命化に努めています。島本町の下水道普及率は93.6%。現在では日平均処理量が約7kl./日。施設の計画処理量の約20%に減少、適正な運転管理が難しい状況となっています。

わたしは、お隣の大山崎町と連携して、乙訓環境衛生組合(長岡京市・向日市・大山崎町の一部事務組合)「クリーンプラザおとくに」に委託することができれば、それによって削減できた経費を大山崎町、島本町両町民にとって利便性の高まること(一例:JR山崎駅周辺、踏切を含むバリアフリー化)に使えると考えています。

それがもっともよい方法であると今でも思います。しかしながら、府域を越えた連携、3市町の理解を得るには相当の努力が必要で実現には至らず、島本町執行部もこれに積極的に力を尽くすという姿勢、覚悟のほどはみられませんでした。

紆余屈折を経て、町内域において、前処理・希釈・下水道投入方式の新たなし尿中間処理施設をつくるという方針が示され、候補予定地が公表されたのです。建設事業費用はおよそ5億3000万円。別途、住民ホール解体費用およそ1億円が既に予算計上されています。

供用開始までにおそらく3年はかかるでしょう。地元への説明会を行い、一定の理解を得たうえで、測量調査・地質調査・生活環境影響調査を経て、実施設計、許可申請、建築確認、造成工事、本体工事が行われるからです。



画像
YYワールドの日
水無瀬川緑地公園から天王山を望む

50年、100年計画で、ウイスキーの里にふさわしい
景観に戻していく計画を島本町に求めたい

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まなびとひろば、再開します!

2014年06月15日 | とだ*やすこの活動日記
昨年の七夕に発足した「育児×まちづくりカフェ」、今日のワークショップで一年が経ちました。一年間、定期的にワークショップを開き、府域を超えて、島本町、大山崎町の子育て世代が出会い、集い、語りあってきました。

ようやく活動の方向性がみえてきましたので、長く開催を見送ってきた「とだ*やすこのまなびとひろば」を再開します。

「まなびとひろば」は、市民が学び、集い、語り合う地域生涯学習の場。「会いたい人」「輝いている人」を島本町にお招きしきてきました。「まなびとひろば」は、「まなび&ひろば」であり、また「学ぶ人(=まなびと)」と「広場」をつなげた造語です。

今回が10回目になります。どうぞ気軽にご参加ください。

****************

第10回とだ✽やすこのまなびとひろば

本格実施直前!
パパ・ママ、ここは知っておきたい 
子ども・子育て支援新制度

おはなし:中山徹さん
奈良女子大学大学院人間文化研究科教授
大山崎町保育施策のあり方検討委員会委員長(2008年度)

7月13日(日) 13:30~15:30 13:15開場
島本町ふれあいセンター2階 年長者座敷

保育はご用意できませんが、お子さん同伴可能です
準備の都合上、事前申し込みをお願いします Fax075-961-2329

未就学児の保護者のみなさん!
小学校に入る前のお子さんの保育所、幼稚園に関する制度が平成27 年度から大きく変わります。未就学児の保育、教育が「子ども子育て支援新制度」に基づいて行われるからです。

これまで保育所や保育園に「運営費」として支払われていた公のお金が、平成27年度からは理論上「施設を利用する子ども(=その保護者)」に支給されるようになり、保護者が支払う保育料の一部に充当されます。

保護者のみなさんにとっても、保育所、幼稚園など事業者にとってもたいへん大きな変化です。

また、市町村がひとりひとりの子どもに対して保育が必要かどうかを判断して「認定する」のも従来と大きく違う点です。島本町は、新制度に基づきこの秋からこの認定事業に着手します。

地域の保育の量と質を定めるのは「島本町子ども・子育て支援事業計画」。その内容が要となりますが、これは現在「島本町子ども・子育て会議」で審議されています。

保護者のみなさん、保育士、幼稚園教諭のみなさん、中山先生のお話はわかりやすい!新しい制度でなにがどのように変わるのか、ぜひ、いっしょに学びましょう。 

主催: とだ✽やすこのまなびとひろば


画像
阪急大山崎駅前のカフェのメニュー

蜂蜜&レモンのクレープ、美味しいこと!
6月の議会が終わったら
絶対、食べようと心に決めています
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする