とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

総務文教委員会、終わる

2012年03月09日 | とだ*やすこの町政報告
昨日で所属する総務文教委員会が終わりました。平成24年一般会計予算案に賛成しました。委員会質疑は、議員にとって日頃の活動と問題意識が試されるときです。限られた持ち時間の配分、期待する答弁を引き出す方法に頭を抱えてしまいます。議員に「公平に」「平等に」割り振りされている時間ですが、「総務文教委員会」として執行部に質疑するのですから、持ち時間を使い切っていない議員がいる場合は、他の議員がその分、質問に充ててもよいのでは?と思います。議会改革についての議員研修や講演会に参加するうちに、そう思うようになりました。

議員に公平に持ち時間があるかどうかよりも(当然、保障はされていなければならない)、議会という機関が行政(執行部)に監視機能、政策提案機能をよりよく働かせることが実は重要で、時間いっぱい質疑することこそが大事、当たり前のことと思うようになったからです。質問の手法、スタイルの違いで、時間の使い方は違います。見識を問うか、疑義を質すか、政策提案するかでも変わってきます。議員にもっとも必要なのは「洞察力だ!」と支持者の方から厳しく言われていますが、一歩先を問う場合は説明が伴い、質疑は長くなります。

以下、戸田の質疑の一部をご報告します。みなさんと考え方は違うかもしれない。けれども、島本町の課題として共有することからはじめることが大事です。

公共施設や施設設備の設計図書の保管について(重要!)
設計図書の類は常識的に考えて、施設、施設設備がある限り保管するものと認識している。しかし、し尿処理場の設備装置、住民ホールの設計図書など、適正に行われていないケースが多々ある。これは非常に問題。設計図書等は、文書取扱い規定により「契約に関する文書で重要なもの」あるいは「財産及び町債に関する文書で重要なもの」にあたるものと考えられ、「永年保存すべきものに値する」という答弁を総務課担当課長より引き出しました。

他の課で「保存期間が過ぎているのでない」とごまかされ続け、「職務放棄ともいえる無責任さだ!」と住民の方から怒りに近いご指摘もいただいていました。今後は、追跡して「どのように改善したか」を質します。すべての公共施設の長寿命化が課題になっています。公共施設を資産ととらえて管理する必要があり(「パブリックアセットマネジメント」と呼ばれはじめているものです)、施設基本台帳の整備はその根幹をなすものです。民間の施設で技術者として働いておられた方からの厳しい、非常に重要なご指摘とアドバイスによって改善の機会が得られました。

公共施設管理に「パブリックアセットマネジメント」の考え方を
この言葉をそのまま使っている名古屋市□の考え方について説明を求めました。高度成長期時代に建てられた公共施設が一斉に老朽化を迎えています。社会経済情勢と国の財政難、少子高齢化などにより、廃止、統合をも視野に入れた管理運営と長寿命化が課題です。大型公共工事や耐震化等一連の借金がある程度整理できたときに、なにをして、なにをしてはいけないかの判断を謝らないよう、整理しておくことの意味はとても大きい。公共施設を資産ととらえて全庁的に整理する、アセットマネジメントの必要性について、島本町の認識を問い、着手するよう要望しました。このことは昨年の9月議会から訴えています。

ふれあいセンターの維持管理補修について
計画的な維持補修のため、予算ベースで修繕料が倍増しています。「故障機器放置様態、部品入手可能な内に至急交換対応を」と指定管理者からの報告がされています(情報公開請求により入手した資料)。音響、映像関係の機器については、入手可能なうちにメーカーより部品を調達しておく必要がないか。それこそが計画的維持管理補修、長寿命化ではないかと問いましたが、それは難しいという姿勢です。使うかどうかわからないモノは購入できないという理屈ですが、それがないために舞台装置などが使用不可能になることを「住民ホール」で学んだはずです。

館内での飲酒による泥酔も問題になっています。禁煙と同様、時代の課題ではないかと、わたしは考えています。公民館機能を兼ね備えて発足した経緯があるのは理解していますが、公共公益施設において、アルコールの飲酒を認め続ける必要があるのか、検討の価値はあると思います。

ふれあいセンターの「レストラン・やまぶき」の運営について
子育て世代が子どもを連れで集える場であるべきではないか・・・しかし、その姿がほとんどみられないのが現実です。賃借料に含まれているというカフェテラス部分もまったく活用されていない。どこかもわからない。公共施設に位置しながら禁煙が実現していないなど、運営に不満が寄せられています。過去にも指摘しましたが、禁煙にすれば営業が成り立たないという発言があったとかで、これが事実とすれば、公共施設に位置するレストランの考え方として問題です。以前、賃借料の妥当性について、近隣の相場と比べて安すぎないか(調理器具、更衣室等の設備も含めて月12万円)と指摘していたので、改善に向けてその後検討したかを問いました。

水無瀬駅周辺店舗の坪単価と比べて、一定妥当であると判断しているとの答弁でした。しかし他の議員からも「総合的にみて賃借料が低すぎる」「営業努力に欠けている」と非常に厳しい指摘がありました。開設当初から「使用許可」として毎年契約を更新していますが、そのために競争原理が働かないという指摘もあります。委員会で課題が共有できました。今後わたしは「子育て支援」の視点で、レストラン運営の改善を求めます。

高槻市、大山崎町との広域連携で「都市間共創」を
し尿処理の委託を断念せざるをえない状況になった今、高槻市とは今後の勉強会・ワーキングにおいて、既に担当課レベルで協議しているものを整理して共有、語り合える機会がもてるよう努めて欲しいとわたしは考えています。さらに、大山崎町についても庁内おける現状把握、情報の共有をお願いしたい。JR山崎駅のバリアフリー対策、体育館の老朽化、図書館新設などが大山崎町の課題ですが、先方はこちらの課題を解決できる強み(文化観光資源、学芸員の充実、コミバス運行の検討と試行、一部事務組合によるし尿処理施設など)をもっておられます。

少子高齢化時代の自治体財政は厳しく、両町あわせて人口約4万5千人規模で公共施設を共有するという意識改革ができれば、互いに自立したよい関係がもてるとわたしは考えます。そういう視点をもつことで、高槻市との連携にも新たな視点、新たな価値観が生まれてくるのではないか。広域行政に関する町長の見識を問いましたが、期待する答弁は引き出せませんでした。政治的に「はいそうですね」と答えられる案件でないことは百も承知。引き続き、調査研究し、広域連携のひとつの選択肢として、可能性を探ります。

各種団体への補助金制度の見直し(第5次行財政改革に掲げられている)は必須
団体運営補助から事業補助へ、めざすべき方向は定まっています。第5次行財政改革プランにも明記されています。市民活動を支援するため、行政が住民より信頼を得るため、金額の大小にかかわらず制度の見直しは必須です。新しい活動を支援するための財源確保の意味でも、既存団体の既得権を見直すべきです。検討の進捗状況と調査研究によりみえてきたものを問いました。

実行組合形式で行われているもの、町がすべき事業を委託していると考えられるものなど、補助金の「性質」による分類、分析に着手しているとのこと。課題はそういった情報の共有と職員体制の強化。総合政策部は大きな案件を多く抱えており、現状の職員体制では前に進まないと戸田はみています。既得権の見直しには第3者的視点が必要で、事業仕訳の手法を取り入れるなど、具体案について引き続き、調査研究します。

平成24年度、小中高校で配布予定の放射能についての副読本
この副読本のねらいはなにか、教育委員会としての認識を問いました。放射線等について基礎的な知識を得るきっかけとなり、資料的な存在として特に問題はないというのが町の見解です。わたしは、児童生徒に、事実と反した、安易な安心を与えるもので、問題が大きいと考えています。福島原発事故を受けて、放射能に対する正しい知識を伝える必要性を否定するものではありませんが、福島原発事故の惨状について一言も触れていないのは問題。放射線の危険性や悪影響についてはまったく書かれていない。ウソは付いていない、しかし、必要なことが書かれていない。偏った情報です。特に乳幼児や妊婦への懸念される影響について記述がないのは驚きです。

問題北摂の他の自治体では「配布はしない」と明確に判断されているところもあるので、渡し切りにするのではなく、学校に保管して活用するなど慎重に対応してほしいと要望しました。配布すれば、おそらく保護者から抗議が殺到するでしょう。引き続き、注目します。

他に、時間がなくて質疑できなかったこと・・・た~くさんありますが、機会をみつけて一般質問で取り上げたいと思います。

所属する総務文教委員会は終わりましたが、来週は、民生・消防委員会(13・14日)と建設水道委員会(16・19日)が開かれます。傍聴します。「人びとの新しい歩み」からは、平野かおる議員が質疑します。


画像は、山崎ポンプ場
今日、建設水道委員会に所属する平野議員とともに見学しました
長寿命化を図るため、約6億が必要とのこと(半分は国からの交付金が得られる)
現場をみておく必要性があり、上下水道部の説明を受けました

我が家のすぐそばにある施設ですが、雨水は河川(桂川)に
汚水は水無瀬川右岸の下水道に、必要に応じて強制的に流しています
大山崎町も含め、流域の洪水を防ぐために重要な施設です
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明後日からの総務文教委員会

2012年03月05日 | とだ*やすこの町政報告
今日一日で、町長の施政方針に対する会派代表者による大綱質疑が終わりました。「人びとの新しい歩み」は平野かおる議員が質問しました。明後日からは、各常任委員会に付託された案件、主に平成24年度の当初予算を審議します。戸田は総務文教委員会に所属、歳入と総合政策部、総務部、教育委員会が担当する事業、予算編成について質疑します。一般会計当初予算は、消防、防災、教育環境の整備に重点がおかれ、重い課題(耐震化、小学校エアコン設置、小学校給食室設備、中学校給食導入など)が山積していた教育委員会が動きはじめます。

わたしにとって、今回は3回目の予算編集の委員会。問題提起、課題解決、政策提案できる質疑を目標に、頑張ります。ようやく自分のペースで仕事ができています。明日は終日、担当課長へのヒアリングを予定、1時間きざみでアポイントをとっています。9時半からは教育委員会定例会を傍聴予定。以下、質疑したいテーマをピックアップします。

施設や施設設備の設計図書の保管に疑義
レストラン・やまぶきの運営に疑義
中長期の公共施設整備方針を明文化する必要性
高槻市、大山崎町との広域連携のすすめ
ふれあいセンターの維持管理補修の内容(予算倍増)
各種団体補助金制度の見直しの進捗状況
公共施設のパブリックアセットマネジメントを
岩手県大槌町との連携にアイディアはあるか
小学校の防災備蓄倉庫(ふるさと応援寄附金を活用)の内容充実
ホームページに子育てポータルサイトを
小中高校で使用する予定の放射能についての副読本に疑義
広報しまもとに「教育委員会だより」のページを
第2中学校の新制服の着用推進
中学校給食の導入に完全米飯の視点を
史跡・桜井の駅跡のクスノキ救済!
・・・・・

まだまだ、まだまだ、あります。持ち時間は質疑答弁と討論で95分。当然、毎回、時間は足りません。他の議員の質疑の様子をみて、取捨選択して取り上げますが、すべて課題として常に意識しているものばかりです。執行部が日々専門的にチームで取り組んでいる業務に、生活者の玄人として切り込みます!児童生徒の保護者ではなくなり、学校の現場から離れても感性は失っていない。7日(水)8日(木)いずれも午前10時から、役場3階委員会室です。傍聴をお願いします。


画像は、高槻・島本雨水幹線に高川の水路を接続する工事(2月23日撮影)
雨季に入る前、平成24年6月完了をめざしています
水無瀬地区で水路が溢れる心配が緩和されるはずです
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がれき拡散、海外からの視点

2012年03月03日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
桃の節句、ひな祭りです。住民の方からいただいた情報で、ドイツ放射線防護協会が、がれき受け入れに警笛を鳴らしていることを知りました。わたし自身、過去に中国返還前と返還後の香港で、およそ6年の間暮らした経験(1992年末~1999年:嘘のような遠い昔の出来事)があり、感覚的に、今回の政府の方針を受入れることができません。世界に誇れる科学技術に安全「神話」を持ち込む、放射性物質の拡散に「総力を挙げて」取り組み、それを復興とからめる・・・日本人の不思議といわれるものです。

もちろん、どのような資質でも、よし悪しで裁くのではなく、それを活かす方法を考えなければなりません。また、たとえ海外から不思議に思われようとも、自らの美徳は美徳として誇るべきです。ただ、日本人は、ときに「善意」や「絆」に縛られ、肝心なことを見失ってしまう傾向がある、とわたしは思います。もちろん、そう感じているわたし自身にも、日本人として、そういうところがたくさんあります。受入れに反対することに悩んだり、滅入ったりしています。以下、週刊金曜日の記事になります。

ドイツ放射線防護協会は11月27日、会長のセバスティアン・プフルークバイル博士名で声明を発表し、東京都などの自治体が受け入れを表明している東北の震災廃棄物やがれきの処理問題について、「日本の全国民が、忍び足で迫ってくる汚染という形で第二の福島になる」とし、直ちに被災地からの運搬を中止するよう勧告した。

政府は、福島県では廃棄物を原則県内処分としているが、岩手、宮城両県については広域処理の方針を打ち出している。だが、可燃物を燃やした場合に放射性物質が濃縮されて灰の基準値が高まり、さらに空気中に放出される可能性が指摘されているため、各地で住民の間から「放射性物質をまき散らすことになる」として、受け入れ反対の声が高まっている。

今回の同防護協会の声明は、「焼却や灰の海岸への埋め立て」等で「汚染物が日本の全県へ流通され始めている」と述べながら、「これは惨禍である。ゴミ焼却施設の煙突から、あるいは海に廃棄された汚染灰から、材料に含まれている放射性核種は順当に環境へと運び出されてしまう」と危険性を強調。日本政府に対し、震災廃棄物やがれきを移動させるのを中止するよう強い調子で求めている。

さらに声明は、「チェルノブイリ以降、欧州では乳児の死亡率、先天的奇形、死産の領域で大変重要な変化が起こっている。(中略)ドイツでは数々の調査によって、胎児や幼児が放射線に対し、これまで考えられていた以上に大変感受性が強いという事実が示されている」と、低線量被曝の危険性について指摘している。

その上で「ドイツの原発周辺に住む幼児たちのがん・白血病の検査は、ほんの少しの線量増加でさえ、子どもたちの健康にダメージを与えることを示している」として、「汚染地の妊婦や子どものいる家庭を(中略)もっと遠くへ移住できるよう支援することを早急に勧告する」と、福島県の子どもたちの強制避難を頑なに拒んでいる日本政府の被曝対策を批判している。(週刊金曜日:成澤宗男・編集部、12月16日号)

週刊金曜日の記事だから・・・と見過ごす前に、がれきを受入れることの意味を、今一度、じっくり考えておく必要があります。


画像は、阪急水無瀬駅前の「島本町インフォメーション」(2月23日撮影)
平成23年度の事業、待ちに待った観光案内が完成していました!

住民の方から「駅前の広報、あれは意味がない!」というご指摘を受け
同じ意識をもっていた者として、その足で現状把握に駆けつけると・・・

壊れた時計も隠され、見事に変身していました!(拍手)
自治防災課、若い力で、頑張っています

立ち止まって、みておられた男性が「素晴らしい」
「今まで、町のことをあまり知らなかった」と、おっしゃっていました
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教育現場に放射線・副読本!!

2012年03月02日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
文部科学省が発行し、3月中に配布され、4月から小中高校で使用される「放射線に関する副読本」って、なに?!新聞記事で目にして、気になっていながら、議会準備でアクションが遅れました。一般質問で取り上げなかったことを悔やんでいます(もっとも、通告した、ふたつのテーマでも時間が足りなかった)。

総務文教委員会を前に、目を通してみてビックリしました。福島原発事故をふまえて、次世代に伝えなければならない内容が意図的に隠されている、と判断しました。

調べてみると、島本町ではすべての小中学校から、この副読本の配布希望が出ています。福島原発事故を受けて、放射能に対する正しい知識を子どもたちに教育する必要を否定するものではありません。むしろ、リスクも含めて、正しく学ぶことは大事です。しかし、どうでしょう。この「放射能副読本」は、福島の原子力発電所の事故の様子について触れていません!

小学校・中学校・高等学校での指導の場面で活用されることを念頭に作成され、さらに、幼稚園の教員、子ども達の保護者にも読まれるよう、地域社会、幼稚園、PTA関係団体、公民館、図書館へ配布するとしています。

高校生のための副読本の「はじめに」あるのは、以下のような文章。

平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9)によって東京電力株式会社福島第一原子力発電所で事故が起こり、放射性物質(ヨウ素、セシウムなど)が大気中や海中に放出されました。この発電所の周辺地域では、放射線を受ける量が一定の水準を超える恐れがある方々が避難することとなり、東日本の一部の地域では、水道水の摂取や一部の食品の摂取・出荷が制限されました。このようなことから、皆さんの中にも、放射線への関心や放射線による人体への影響などについての不安を抱いている人が多いと考え、放射線について解説・説明した副読本を作成しました。この副読本では、放射線の基礎知識から放射線による人体への影響、目的に合わせた測定器の利用方法、事故が起きた時の心構え、さらには、色々な分野で利用されている放射線の一面などについて解説・説明をしています。(以上)

内容に目を通すと、放射線の危険性や悪影響について、ほとんど書かれていない一方で、放射線の効用やメリットについては詳細に記載されています。冗談じゃない!というのが、正直な感想。「科学」の教材としては、それなりによくできているともいえますが、放射線は恐れるものでなく、有効利用するものというのが一貫した内容。信じられない・・・リスクに関する記述が欠落しています。東北の子ども達にも配布するつもりなのでしょうか(文科省に電話して確認しなければ)

著作・編集は
放射線等に関する副読本作成委員会
委員長は
中村 尚司 東北大学名誉教授
監修は
社団法人日本医学放射線学会、
日本放射線安全管理学会
日本放射線影響学会
独立行政法人放射線医学総合研究所


多くの方が苦しみの真っただ中にあるなか、このような副読本に関する予算が、国会でスルッと通ったとしたら、とても哀しい。
文部科学省のHPで見ることができますので、ぜひ、目を通してみてください。

被災地のがれき受入れ問題よりも、この問題の方が急を要します。なぜなら、被災地のがれきは、まだ埋め立てに関する課題がクリアーできていませんが、この副読本は、まもなく町の教育委員会に届きます。そして、高校生も含めて、次世代を担う子どもたちに、間もなく配られようとしているのです。

戸田は、この問題を、来週の総務文教委員会で質疑します(7日水曜日からはじまり、当案件の質疑は8日木曜日の予定)。多くの方に関心をもっていただきたいと思います。傍聴をお願いします。


副読本の内容の一部を抜粋します

小学生高学年の副読本から「放射線って、どんなもの?」
 放射線は、太陽や蛍光灯から出ている光のようなものです。
 薄い花びらを明るいところでかざして見ると、花びらが透けて光が見えます。これは、薄い花びらを光が通り抜けるからです。
 光と放射線の違いは、放射線が光より「もの」を通り抜ける働きが強いことです。

中学生の副読本から「大地から」
 46億年ほど前に誕生した地球の大地にも放射性物質が含まれており、こうした環境の中で全ての生き物が生まれ、進化してきました。
 大地では、岩石の中などに放射線を出すもの(放射性物質)が含まれています。放射線の量は、岩石に含まれる放射性物質の量によって変わります。例えば、イランのラムサールやイ ンドのケララ、チェンナイ(旧マドラス)といった地域では、世界平均の倍以上の放射線が大地から出ています。
 日本でも関東地方と関西地方を比べると、関西地方の方が年間で2~3割ほど自然放射線の量が高くなっています。このような地域差があるのは、関西地方は大地に放射性物質を比較的 多く含む花こう岩が多く存在しているからです。
 ココがポイント
 人類は、放射線が存在する中で生まれ、進化してきました。私たちは、日常生活でも放射線を受けています。

高校生の副読本から「CT画像の進歩による3次元立体画像(3D)」
 CT(コンピュータ断層撮影)では、放射線を利用して体の断層撮影を行います。
 これまでは、体を断面画像(輪切りなど)として見るだけでしたが、最近は、画像処理技術の向上によって立体的で鮮明な画像を得ることができます。
 右の写真の青い部分は、人工血管を表しています。立体的な画像を見ることにより、人工血管の様子を確認することができます。


画像は、京都御苑の梅のつぼみ(2月18日撮影)
京都で行われた議員のための研修に参加した朝は雪でした

被災地では、雪を口に入れた子どもを叱らなければならない母親が
雪遊びもさせてあげられない哀しみを訴えておられました

副読本を読む限り、国の言う「安全」は信用できない・・・
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被災地の廃棄物のこと

2012年03月01日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
議案内容など、お知らせができないままに議会がはじまっています(本来、島本町議会のHPに掲載するのが筋)。今日は、町長の施政方針が述べられました。2期8年目、任期最後の年、来週からはじまる常任委員会でその予算編成について審議します。今日は、下書きしたままUPできていない記事を優先して掲載します。

12月議会の一般質問で、平野議員が災害廃棄物の受入れについて問い、2月15日号の議会だよりに要約が掲載されました。これを機に、議会事務局に受け入れ反対の声が届くようになりました。その多くが、子育て世代と思われる若い世代からのものです。ごみ処理を担当する環境・産業課にも多くの声が寄せられているとのことです。大阪府が受け入れを表明したというニュースをみても、なかなか自分の暮らしに直接結びつけて考えることはできません。特にテレビは「観客」になりがちですが、島本町議会で議論されているとならば、町の判断を要する課題であると、リアルに受け止められます。

市町村議会は、市民にもっとも近い民主政治の場、このことを改めて実感できました。議会だよりの記事をきっかけに、議会に関心をもっていただけたことは非常に重要でした。

さて、わたしのブログに、イギリス在住の方からコメントをいただいたことは以前にお伝えしました。同じ方から、続けて複数のコメントをいただいていますが、実名なので公表を控えています(ちゃんと届いていますよ!)。幼な子の成長、子育てに責任をもつ世代の不安は、想像以上に大きく、ご心配は当然のことと重く受け止めています。特に「産む性」である女性はそうです。

飛行機に乗って放射能をあびる量、レントゲンでの被ばく量と比較して深刻ではないと発言する人が後を絶たず、過剰反応であるがごとくに受け流されがちですが、とんでもないことです。飛行機に乗る目的が旅の場合は自らの選択、仕事の場合は報酬や利益を伴います。病気を発見するためという目的をもってリスクを負い被ばくするのと、影響を受けやすい幼ない子も含めて、知らないうちにあび続けたり、口にしたりするのとを、まるで同じことのように語ってはいけない。

確かに、いまなお現場での作業には多くの人が関わっておられます。被ばく量の関係で、ひとりができる作業には限界があります。にもかかわらず、作業は30年、40年続くのです。人類史上委にのこる出来事が起こってしまった。廃炉は、そこで、その場所で、必ず誰かがやらなければならない。本来ならば、東電が、そして政府がその責任を負うべきものです。また、原発を容認、推進したすべての大人に責任があります。誰かではなく、誰もが責任を負わなければなりません。

でも、子どもたちに責任はありません。産む性である女性は、理屈ではなく、本能的に受入れるべきではないと考えるでしょう。母親は、10か月間、体内に別の命を宿して、全身で受け止めています。妊娠期間を健やかに過ごすことの大事さは周知の事実です。妊娠期間や育児中の母親の精神の安定を求める一方で、「我慢値」という数値によって安全が確定されているとするのは矛盾している、とわたしは思う。女性として、受入れには反対します。

議員として冷静に判断しても、震災がれき受け入れには反対の立場に立ちます。被災地に積み上げられた、がれきの山は、おそらくほとんどが「不燃ごみ」だと思えるからです。だからといって、生ごみを受け入れるはずがなく、焼却可能なごみを受入れても、被災地には不燃ごみの山がなお残るでしょう。復興を妨げているのは「不燃ごみ」ではないか。さらに、島本町の清掃工場の現状をみれば、施設も人員も受入れに対応できるとは到底思えない。万一、故障などがあれば、がれきを受入れたことが原因なのか、施設の老朽化なのか、維持管理の問題なのか、それを証明できるとは思えず、対策費用を町がもつことになる・・・

島本町内のゴミ処理はストップ、近隣自治体に緊急的な委託をお願いすることになるかもしれません。が、それではどうぞ、と簡単に引き受けてはもらえない。高槻市はバグフィルターがない方式の処理場なので、被災地からのものはお願いできません。なにかをしたい、だれかがやらなければ、と思う気持ちは尊いものです。しかし、直せない傷に善意の包帯をまいてはいけないこともある。被災地の自治体に、町として、市民としてできることは、必ず別にあるはず。これを機に、もう一度、考えたいと思います。


画像は、高槻市・東上牧にある玉子排水機場
降雨量の多いとき、水路の水を淀川に流します
流域面積で高槻市と島本町で維持管理費を按分
島本町の負担は約80%です

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