一昨日の医学生理学賞で大村智氏が、昨日の物理学賞で梶田隆章氏が受賞することが発表された。
大村氏の研究は線虫の寄生によって引き起こされる感染症に対する新たな治療法に関する発見。梶田氏の研究はニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動を発見。
いずれも小さなものに関する発見であるが、小さなものが実に偉大な働きをする。
線虫については特段興味を持ったこともなく線虫という微生物がいることを知る程度だが、素粒子については関心がある。
この素粒子の働きが佛教の根本教義と関係があるのである。その根本教義とは縁起である。縁起とはモノ同士が相互に関係し合い変化して行くことだが、相互作用がどうして起こるかということが素粒子論で分かるのである。
素粒子は4つの力を有し、相互作用をしている。力の強さの順に列挙すると、強い力、電磁力、弱い力、重力である。強い力と弱い力は極近接したところで働き、原子を生成する力である。一方、電磁力と重力はその影響範囲が無限大なのである。その力は距離の2乗に反比例して弱まっていくがどこまで行っても零にはならない。
だから、宇宙の中の諸々のものは間接的な繋がりではなく、直性的に繋がっていてそうであるがゆえに間接的に力が伝わっていくになるのである。繋がりの上を波が進んでいくような関係と考えるとよい。
たとえば、太陽の中の1個の素粒子とは、私の身体を構成する1個の素粒子は直接コンタクトしているのである。多くの人の感覚では自分は地球に引っ張られ、地球が太陽に引っ張られているように考えられているのだと思う。地球を構成する一切の素粒子の重力の総和が見かけ上地球の中心であるだけなのであり、太陽また然りである。
かくの如く、佛教の漠然とした教えも科学的な裏付けられているといってよく、佛教は科学と矛盾しないのである。
矛盾するのはどうでもいいような妄想めいた話が入れ込まれているためでこれが何とも困ったものであるが、そんなものはオミットすればいいのである。
ウィキペディア:基本相互作用参照
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E7%9B%B8%E4%BA%92%E4%BD%9C%E7%94%A8