十方世界共生山一法寺

自己の世界を建設しよう
 日本のことも世界のことも自分自身のこともみな自己の内のこと。

輪廻思想こそ煩悩の最たるもの

2022年01月16日 | 一法言

 近頃の若者は、アニメや漫画の影響だろうか、不死なる命への希求が過ぎるようである。

 次は以前にも紹介した雑誌記事だが、再掲する。

医師・歯科医の死生観 保団連調査 (社会保険旬報 1994.11)

医師・歯科医師のうち、死後の世界の存在を信じるのは23 %、回復至難の植物状 態での 延命処置に反対なのは 81%、脳死を死と認める(認めたい)のは 78%…。
こんな結 果が、全国保険医団体連合会の「現代の生と死に関する医師・歯科医師意識調査」( 94.2 月)で 明らかになった。
この調査は、 3044名の① 死②終末期医療と尊厳死 ③脳死と臓器移植に対する考 え方を調べ たもの。 まず死に対する考え方をみると、「死後の世界はある」と考える人は 23%で、 「ない」46% の半分。
ただし、 35歳未満では「ある」39%、「ない」 24%と逆転現象が生じて いる。

 30年近く前にこのような傾向が出ていたのであるが、最近ではアニメや漫画の影響が更に強まっている印象を受ける。それらのキャラはまず死なない、死んでも生まれ変わってくる。

 そんな医者に命を預けるのは御免被りたい。酒鬼薔薇じゃあるまいし。

 加えてそれらの影響か、スピリチュアルに傾倒する若者が増えている。合理的思考で考えれば、あり得るはずもないことだが、妄想をもってすれば何だって有りになってしまうのだから恐ろしい。

 お釈迦さんは輪廻の輪から抜け出そうと、写真のような姿になるまで修行されたが叶わなかった。何故か、輪廻は自分が思い描いた妄想の輪だからである。それではそこから抜け出せない。

 結局、どうされたか、輪廻の否定である。思い描いた輪を消してしまったのである。消してしまえばそれにとらわれることはない。

 漢字では「解脱」だが、どうもそこから抜け出るという意味に感じる。

輪廻の否定、解消でなければならないように思う。

コメント
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