呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

訳アリで山暮らしから都会に戻ったオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

呑む気父さんの読書感想文・その11~「失踪症候群」

2006-01-10 | 本の話
失踪症候群

双葉社

このアイテムの詳細を見る


★『失踪症候群』貫井徳郎著 双葉文庫

本屋に著者の「症候群」シリーズ3部作が揃って平積みされており「これを読まなきゃ損!」みたいなキャプションが付いていたので、思わず買ってしまいました。「症候群」3部作の第一作です。
う~ん、amazonの「お勧めリンク」を載せておいて言うのもなんですが、「読まないと損」と言うほどの内容ではなっかたですね。ストーリーの詳細は省略しますが、気になる点がいくつかあります。
第一に、「なぜ若者たちが失踪しなければならなかったのか?」が伝わってこない。第二に、「失踪して別人に成りすますなんて、本当に可能なのか?戸籍を取り替えて安心できるのか?」という疑問。第三に、「仲介者の存在感が曖昧」etc…。
優れた小説を読む醍醐味は、どんどん先を読みたくなるストーリー展開と、最後のセンテンスを読み終わったときの「かぁ~やられたぁ~!!」という感動(この感覚、分かりますかね?)なのですが、ちょっとその辺が希薄でした。
でも佳多山氏(何者?)の解説によれば、著者のデビュー作である「慟哭」は秀作のようなので、もう少し読みたい本を読み終えて余裕ができたら、「症候群」シリーズとともに読んでみてもいいかな・・・?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする