凡 ハン・ボン・すべて・およそ 几部つくえ
上は凡、下は舟
解字 上の古代文字は、上が凡で、下が舟。凡の甲骨・金文は、舟と似ており木製の角ばった容器などの象形と考えられる。凡と舟は、篆文から、それぞれ大きく形が変わった。また、凡ハンは盤バン・ハン(たらい・はち・大さらなどの器)に通じる。どこの家にもある容器なので、すべて・みなの意となり、また、どこにでもあることから、ありふれた意となる。篆文から形が大きく変形し、それを受けて現代字は凡になった。
意味 (1)すべて(凡て)。みな。おしなべて。「凡例ハンレイ」(書物のはじめに掲げる編集の約束事。すべてに通じる例の意) (2)ありふれた。なみ。あたりまえ。「平凡ヘイボン」「凡俗ボンゾク」 (3)[国]およそ。だいたい。「凡(およ)そ」
イメージ
「木製の容器」(凡・汎)
「風の略体」(帆)
「ホウの音」(鳳)
「ボンの音」(梵)
音の変化 ハン:凡・汎・帆 ホウ:鳳 ボン:梵
木製の容器
汎 ハン・ひろい 氵部
解字 「氵(水)+凡(木製の容器)」 の会意形声。木製の容器が水にうくこと。水の上にうかぶ・ただよう意となる。古代には、舟を浮かべる意でも用いた。また、凡ハン(すべて)に通じ、ひろく行きわたる意となる。
意味 (1)うかぶ。ただよう。舟をうかべる。「汎汎ハンハン」(①浮きただようさま.②広々と果てしないさま))「汎舟ハンシュウ」(舟をうかべる) (2)ひろい(汎い)。広くゆき渡る。あまねく。「汎用ハンヨウ」(ひろくいろいろの用途に使う)「汎論ハンロン」(ひろく全体にわたって論じること。通論)
風の略体
帆 ハン・ほ 巾部
解字 「巾(ぬの)+凡(風の略体)」 の会意形声。風をうける巾(ぬの)で船の帆を表す。
意味 ほ(帆)。ほをかけて走る。「帆船ハンセン」「出帆シュッパン」「帆前船ほまえセン」「帆走ハンソウ」
ホウの音
鳳 ホウ・ブウ・おおとり 鳥部
解字 甲骨文は想像上の瑞鳥である、おおとりを描いた象形に発音をあらわす凡をつけた字。篆文から、「鳥(とり)+凡(ホウ・ブウ)」の形声に変化。凡(ボン・ハン)は、上古音(殷周代)でホウ・フウ(ブウ)の発音であり後にボン・ハンへの字音の変化があったと推定されている。おおとりは風の神ともされ、古くは風の意味もあった。
意味 (1)おおとり(鳳)。古代中国で尊ばれた想像上の瑞鳥。「鳳凰ホウオウ」(鳳はオス、凰はメスを表すとされる瑞鳥) (2)天子・宮中に関することにつける語。「鳳輿ホウヨ」(天皇の乗り物) (3)「鳳梨ホウリ」とは、パイナップルのこと。
ボンの音
梵 ボン・ハン 木部
解字 「林+凡(ボン)」 の形声。林に意味はなく、梵語(古代インドの文語であるサンスクリット語)のボンの発音を表す字として用いられる。
意味 (1)バラモン教の神。「梵天ボンテン」(①バラモン教の神。②仏法守護の神) (2)インド古代のサンスクリット語のこと。「梵字ボンジ」「梵語ボンゴ」 (3)仏教に関する物事につける。「梵鐘ボンショウ」(お寺の釣り鐘) (4)姓。梵(そよぎ)。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
上は凡、下は舟
解字 上の古代文字は、上が凡で、下が舟。凡の甲骨・金文は、舟と似ており木製の角ばった容器などの象形と考えられる。凡と舟は、篆文から、それぞれ大きく形が変わった。また、凡ハンは盤バン・ハン(たらい・はち・大さらなどの器)に通じる。どこの家にもある容器なので、すべて・みなの意となり、また、どこにでもあることから、ありふれた意となる。篆文から形が大きく変形し、それを受けて現代字は凡になった。
意味 (1)すべて(凡て)。みな。おしなべて。「凡例ハンレイ」(書物のはじめに掲げる編集の約束事。すべてに通じる例の意) (2)ありふれた。なみ。あたりまえ。「平凡ヘイボン」「凡俗ボンゾク」 (3)[国]およそ。だいたい。「凡(およ)そ」
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「木製の容器」(凡・汎)
「風の略体」(帆)
「ホウの音」(鳳)
「ボンの音」(梵)
音の変化 ハン:凡・汎・帆 ホウ:鳳 ボン:梵
木製の容器
汎 ハン・ひろい 氵部
解字 「氵(水)+凡(木製の容器)」 の会意形声。木製の容器が水にうくこと。水の上にうかぶ・ただよう意となる。古代には、舟を浮かべる意でも用いた。また、凡ハン(すべて)に通じ、ひろく行きわたる意となる。
意味 (1)うかぶ。ただよう。舟をうかべる。「汎汎ハンハン」(①浮きただようさま.②広々と果てしないさま))「汎舟ハンシュウ」(舟をうかべる) (2)ひろい(汎い)。広くゆき渡る。あまねく。「汎用ハンヨウ」(ひろくいろいろの用途に使う)「汎論ハンロン」(ひろく全体にわたって論じること。通論)
風の略体
帆 ハン・ほ 巾部
解字 「巾(ぬの)+凡(風の略体)」 の会意形声。風をうける巾(ぬの)で船の帆を表す。
意味 ほ(帆)。ほをかけて走る。「帆船ハンセン」「出帆シュッパン」「帆前船ほまえセン」「帆走ハンソウ」
ホウの音
鳳 ホウ・ブウ・おおとり 鳥部
解字 甲骨文は想像上の瑞鳥である、おおとりを描いた象形に発音をあらわす凡をつけた字。篆文から、「鳥(とり)+凡(ホウ・ブウ)」の形声に変化。凡(ボン・ハン)は、上古音(殷周代)でホウ・フウ(ブウ)の発音であり後にボン・ハンへの字音の変化があったと推定されている。おおとりは風の神ともされ、古くは風の意味もあった。
意味 (1)おおとり(鳳)。古代中国で尊ばれた想像上の瑞鳥。「鳳凰ホウオウ」(鳳はオス、凰はメスを表すとされる瑞鳥) (2)天子・宮中に関することにつける語。「鳳輿ホウヨ」(天皇の乗り物) (3)「鳳梨ホウリ」とは、パイナップルのこと。
ボンの音
梵 ボン・ハン 木部
解字 「林+凡(ボン)」 の形声。林に意味はなく、梵語(古代インドの文語であるサンスクリット語)のボンの発音を表す字として用いられる。
意味 (1)バラモン教の神。「梵天ボンテン」(①バラモン教の神。②仏法守護の神) (2)インド古代のサンスクリット語のこと。「梵字ボンジ」「梵語ボンゴ」 (3)仏教に関する物事につける。「梵鐘ボンショウ」(お寺の釣り鐘) (4)姓。梵(そよぎ)。
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