畏 イ・ワイ・エ・おそれる 田部 wèi
解字 甲骨文は、鬼の面(田の字)を被った人が、杖のようなものを手に持ち振りあげている形。甲骨文の意味は「刑具を持った鬼。信仰の対象になっている」(甲骨文字辞典)。金文は杖を下におろした形。恐ろしい鬼が杖を振り回すかたちから、それを見て、人が、おそれる意を表す。[簡明金文詞典]には「畏忌イキ」(おそれ忌む)がある。また鬼は鬼神としての一面もあることから、うやまう意ともなる。篆文からかなり形が変化した。[説文解字]は「畏は悪也(なり)。鬼の頭と虎の爪、畏(おそ)れる可(べ)し也」とする。現代字は「田+長の下部」の形。漢字検索の手掛かりとなる部首は「田」。
覚え方 た(田)いち(一)れ(レ)の(ノ)はらい(㇏)で畏イ
意味 (1)おそれる(畏れる)。「畏怖イフ」(畏も怖も、おそれる意)「畏縮イシュク」(おそれちじこまる)「後生コウセイ畏る可(べ)し」(後進の者は将来大人物になるかもしれないから畏れるべきである[論語])「畏敬イケイ」(おそれうやまう)(2)かしこまる(畏まる)。おそれ多い。うやまう。「畏友イユウ」(尊敬する友人)「畏愛イアイ」(うやまい親しむ)
イメージ
おそろしい鬼を「おそれる」(畏)
鬼が杖を振り回し行動が「みだれる」(猥)
「形声字」(隈)
音の変化 イ:畏 ワイ:猥・隈
みだれる
猥 ワイ・みだりに 犭部 wěi
解字 「犭(いぬ)+畏(みだれる)」の会意形声。畏は、鬼が杖をふりまわし乱れた行動をする形、犭(いぬ)をつけた猥は、犬が乱れるように動くさまを人に例えて言い「みだりに」の意。また、転じて、けがらわしい意となる。
意味 (1)みだりに(猥りに)。秩序をみだして。むやみに。(2)みだら(猥ら)。けがらわしい。「猥雑ワイザツ」(下品でみだらなこと)「猥褻ワイセツ」(みだらなこと)「猥談ワイダン」(性についてのみだらな話)
形声字
隈 ワイ・くま 阝部 wēi
解字 「阝(おか)+畏(ワイ)」の形声。阝(おか)がくぼんで曲がりこんだところを隈ワイという。[説文解字]は「水曲る。隩(くま)也(なり)」とする。
意味 (1)くま(隈)。山や川が曲がりこんだところ。奥まったところ。すみ。「隈曲ワイキョク」(川が曲がって入りこんだ所)「隈隩ワイイク」(湾曲して入りこんだ水際)「界隈カイワイ」(そのあたりの奥まった所。そのあたり一帯。)「隈(くま)なく」(すみずみまで)(2)[国]くま(隈)。彩色を加えてぼかす。役者の顔の色どり。「隈取(くまど)り」(①ぼかし。②役者の化粧法)「隈笹くまざさ」(イネ科ササ属の一種。冬になると葉のふちが白く隈取られることから。熊笹とも書く)(3)姓。「隈研吾くまけんご」(建築家)
紅隈べにぐま(紅色の隈取り)(「歌舞伎辞典」より)
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れ、続いて調べたい漢字一字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
解字 甲骨文は、鬼の面(田の字)を被った人が、杖のようなものを手に持ち振りあげている形。甲骨文の意味は「刑具を持った鬼。信仰の対象になっている」(甲骨文字辞典)。金文は杖を下におろした形。恐ろしい鬼が杖を振り回すかたちから、それを見て、人が、おそれる意を表す。[簡明金文詞典]には「畏忌イキ」(おそれ忌む)がある。また鬼は鬼神としての一面もあることから、うやまう意ともなる。篆文からかなり形が変化した。[説文解字]は「畏は悪也(なり)。鬼の頭と虎の爪、畏(おそ)れる可(べ)し也」とする。現代字は「田+長の下部」の形。漢字検索の手掛かりとなる部首は「田」。
覚え方 た(田)いち(一)れ(レ)の(ノ)はらい(㇏)で畏イ
意味 (1)おそれる(畏れる)。「畏怖イフ」(畏も怖も、おそれる意)「畏縮イシュク」(おそれちじこまる)「後生コウセイ畏る可(べ)し」(後進の者は将来大人物になるかもしれないから畏れるべきである[論語])「畏敬イケイ」(おそれうやまう)(2)かしこまる(畏まる)。おそれ多い。うやまう。「畏友イユウ」(尊敬する友人)「畏愛イアイ」(うやまい親しむ)
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おそろしい鬼を「おそれる」(畏)
鬼が杖を振り回し行動が「みだれる」(猥)
「形声字」(隈)
音の変化 イ:畏 ワイ:猥・隈
みだれる
猥 ワイ・みだりに 犭部 wěi
解字 「犭(いぬ)+畏(みだれる)」の会意形声。畏は、鬼が杖をふりまわし乱れた行動をする形、犭(いぬ)をつけた猥は、犬が乱れるように動くさまを人に例えて言い「みだりに」の意。また、転じて、けがらわしい意となる。
意味 (1)みだりに(猥りに)。秩序をみだして。むやみに。(2)みだら(猥ら)。けがらわしい。「猥雑ワイザツ」(下品でみだらなこと)「猥褻ワイセツ」(みだらなこと)「猥談ワイダン」(性についてのみだらな話)
形声字
隈 ワイ・くま 阝部 wēi
解字 「阝(おか)+畏(ワイ)」の形声。阝(おか)がくぼんで曲がりこんだところを隈ワイという。[説文解字]は「水曲る。隩(くま)也(なり)」とする。
意味 (1)くま(隈)。山や川が曲がりこんだところ。奥まったところ。すみ。「隈曲ワイキョク」(川が曲がって入りこんだ所)「隈隩ワイイク」(湾曲して入りこんだ水際)「界隈カイワイ」(そのあたりの奥まった所。そのあたり一帯。)「隈(くま)なく」(すみずみまで)(2)[国]くま(隈)。彩色を加えてぼかす。役者の顔の色どり。「隈取(くまど)り」(①ぼかし。②役者の化粧法)「隈笹くまざさ」(イネ科ササ属の一種。冬になると葉のふちが白く隈取られることから。熊笹とも書く)(3)姓。「隈研吾くまけんご」(建築家)
紅隈べにぐま(紅色の隈取り)(「歌舞伎辞典」より)
<紫色は常用漢字>
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