土木のしごと - (有)礒部組現場情報

地域のためにはたらき、ふつうの暮らしを支える人たち。(有)礒部組とその仲間たちのたのしくゆかいな面々。日々是土木。

もうはまだなり まだはもうなり

2024年12月03日 | 国道493号北川道路和田工区関連工事


北川村和田の
地域高規格道北川道路建設工事
当社受け持ちエリアでは
根固めブロックの据え付けがつづいています。






先週金曜日現在で残りが693個
全体個数が1385なので
ちょうど半分を超えたところです。

さて
そこで質問。

こんなときアナタは「もう半分」と感じるでしょうか?
あるいは「まだ半分」と思うでしょうか?
どっち?


もちろん
この質問に正解はありません。

たとえば
現場を担当している者が「もう」と感じた場合
そこには
それまでの努力や進捗への誇りが込もっているでしょう。
日々の積み重ねが形となってあらわれたものに対して
「よし、ここまできた」
というポジティブな感情が込められているのかもしれません。

一方で
「まだ半分」
と感じたとすると
それは
残る道のりの長さや残る課題への責任から来ているのかもしれません。
全体像を見て、これから待ち受けているものをイメージすると
自然とそう感じるものです。

「もうはまだなり、まだはもうなり」

これは相場の世界に伝わる格言としてもっともよく知られているもので
江戸時代の山形酒田の米商人本間宗久が残した言葉です。
その意味はというと

もう底だと思えるようなときは、まだ下値があるのではないかと考え、その逆に、まだ下がるのではないかと思うときは、もうこのへんが底かもしれないと反省してみてはどうか

というようなものです。
これを相場という世界から離してみればこうなります。

何かが「もう」終わったと感じたときは、じつはそれは「まだ」途中かもしれず、一方で、「まだ」と思っていたことが、じつは「もう」終わりに近づいている場合もある。

考えてみれば
土木工事というプロジェクトは
この「もう」と「まだ」の心理の間を行き来する連続です。

「もうここまで来た」
と安心する一方で
「まだ残りがある」
とプレッシャーを感じる。

繰り返しますが
どちらも正解にはちがいありません。
重要なのは
この両方の視点をもつことでしょう。
「もう」と思うことで
ささやかな成功体験を感じてモティベーションアップにつなげ
「まだ」を意識することで油断を防ぐ。
このバランスが効率的で安全な現場運営を行う鍵となります。

「もうはまだなり、まだはもうなり」

残り半分
がんばっていこうぜ!

(みやうち)

コメント
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