先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

北大医学部、アイヌ民族の副葬品28箱分を放置

2010-01-31 | 日記
(読売新聞2010年1月30日11時55分 )
 アイヌ民族が副葬品として墓に埋めた刀などが、北海道大学医学部内に段ボール箱に詰めて放置されていたことがわかった。
 医学部の教授が戦前から戦後にかけ、墓を掘って人骨を収集した際に集めたとみられ、同大は調査や保管の方法に問題があったとして、北海道アイヌ協会に謝罪した。
 同大によると、副葬品は、刀や漁具、鍋などで、28箱分の段ボールに詰め込まれ、集落名なども記されていたという。同協会の要望を受け、現在は北大総合博物館でさび止め処理などを施し保管している。
 同大医学部では、教授だった児玉作左衛門氏(故人)が、骨格の比較研究のため、各地のアイヌ民族の墓から人骨を掘り出した経緯があり、それに合わせて収集されたとみられるという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100130-OYT1T00042.htm

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アイヌ政策推進会議 道外実態調査を優先

2010-01-31 | 日記
(朝日新聞 2010年01月30日)
■初会合で方針確認
 政府のアイヌ政策推進会議(座長=平野博文官房長官)は29日夜、東京・永田町の首相官邸で初会合を開いた。道外のアイヌの人々の生活実態調査に加え、民族共生の象徴となるような公園の整備を最優先に取り組んでいく方針を確認した。それぞれに作業部会を設け2010年度中に結論を出す考えだ。(神元敦司)   ◇
■共生象徴する公園も
 初会合には冒頭、鳩山由紀夫首相も出席した。「イランカラプテ」(こんにちは)とアイヌ語であいさつし、「地球においてアイヌの方々の暮らしこそ、これからの世界の歩みのモデルになる。推進会議は大きな意味を持っている。意見交換の中で大きな成果を出していただきたい」と語りかけた。
 アイヌ政策推進会議は、自民・公明両党の前政権下で設置された「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」の後継組織。有識者懇は昨年7月、アイヌ政策に関する提言を報告書にまとめ、「今後の具体的検討」や「(政策の)継続的かつ着実な取り組み」を国に促した。鳩山政権は昨年12月、アイヌ政策推進会議を発足させた。
 優先する二つの課題は、アイヌ民族最大の団体・北海道アイヌ協会が早急に実現を望んでいたことだ。
 民族共生の象徴は、アイヌ民族の歴史や文化に関する教育研究・展示の施設に加え、過去に発掘、採取された道内外に散らばるアイヌの人々の遺骨を慰霊する施設を併設した公園のイメージだ。
 道外に住むアイヌの人々の生活実態調査は、アイヌ政策を全国展開するための基礎資料となる。アイヌ民族は道内に2万3782人いることが道の調査で分かっており、生活実態も北大で調査が進んでいるが、道外の実情はほとんど明らかになっていない。
 手法としては、アイヌ民族の血縁関係を人づてにたどる「機縁法」などが検討される見通し。北海道アイヌ協会や首都圏のアイヌ関連団体などと連携し、血縁関係を知らせてくれる「協力者」が全国でどれだけ集められるかが、調査結果の精度を決めそうだ。
■民族の未来へ尽くす 会議メンバーの白老町学芸員 能登千織さん
 アイヌ政策推進会議のメンバーには胆振支庁白老町の学芸員、能登千織(ちおり)さん(26)も選ばれた。「アイヌ民族の誇りを取り戻すため、命を賭けて取り組みたい」
 アイヌ民族の母と和人の父との間で生まれ育った。「アイヌ民族=狩猟採集」などと教えられ、「時が止まった民族」と聞かされた。「自分って何なの?」。そんな気持ちにさいなまれてきた。
 苫小牧駒沢大2年の時、ハワイの先住民族と交流し、誇りを持って生きている姿にハッとした。「自分の存在も含めて発信しよう」。民族の歴史や文化を学び始めた。
 アイヌ文化振興・研究推進機構の白老事務所に勤務し、アイヌの人々の伝統的生活空間(イオル)の再生事業にかかわる。訪れる人にアイヌ民族の歴史や文化も伝える。
 昨年12月、アイヌ推進会議のメンバー入りを聞いた。驚いたが、民族の未来につながる提言をしようと思った。政策づくりの議論に向けて、今のアイヌ政策の実態を勉強中だ。これからは、アイヌ民族の年長者の声も聞いていきたいという。「私は今生きているアイヌ民族の当事者。民族の未来につながる政策提言をしていきたい」と抱負を語った。
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001001300009

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「癒やしのマチ」体感、白老観光協会のモニターツアー

2010-01-31 | 日記
【室蘭民報 2010年1月30日(土)朝刊】
 白老観光協会のモニターツアー「白老プチ湯治・地産地消ごはん」が2日間の日程で29日から始まり、札幌圏の24人が白老町内の3温泉施設を周遊したほか、アイヌ伝統料理やムックリ製作体験など白老ならではの“癒やし”に触れた。
 経済産業省の「広域・総合観光集客サービス支援事業」の一環。これまで温泉入浴マイスター養成講座や「プチ湯治のススメ」パンフレット作成などに取り組んできた。21年度は3カ年事業の最終年に当たり、同協会は今回のモニターツアーの検証を経て旅行ツアーの提案などにつなげたい考え。
 アイヌ民族博物館では、昼食にアイヌ伝統料理を堪能、ムックリ製作やアイヌ文様刺しゅう作りなどに取り組んだ。「プチ湯治」として3温泉宿泊施設をバスで周遊、温泉マイスターの説明を受けた。
 2日目の30日は海産物、農産物の買い物、白老牛の食事、仙台藩元陣屋資料館見学などを経て帰途に就く。(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/01/30/20100130m_08.html

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知里真志保生誕100年ビデオ完成、アイヌ協会登別監修

2010-01-31 | 日記
【室蘭民報 2010年1月30日(土)朝刊】
 アイヌ協会登別支部(合田克己支部長)が知里真志保生誕100年の記念事業として制作したビデオ(DVD)がこのほど完成した。道内のアイヌに関係する人々を撮り続けている小野邦夫さん(72)=札幌在住=が自主制作したビデオを同支部が監修、手直し、1時間58分にまとめた。
 知里真志保は1909年、知里家の次男として幌別で誕生。登別尋常小学校、室蘭中学(現室蘭栄高校)、東京帝国大学(現東大)と進み、北大の教授などを務めたほか、樺太庁豊原高等女学校(1940~43年)の教壇に立っている。この時期はアイヌ語辞典作成に大いに役立ったとされ、北大時代に集大成となる「分類アイヌ語辞典」の出版などにより、朝日文化賞を受賞したが、52歳で亡くなった。1973年には功績をたたえる記念碑が生まれ故郷の登別に建立。昨年、生誕100年の節目を迎え、7月には記念フォーラムが市民会館で開かれている。
 ビデオ「知里真志保~アイヌの言霊に導かれて~」は、真志保を通してアイヌの苦悩、アイヌ文化の素晴らしさ、功績の大きさを知ってもらおう、と北海道アイヌ文化振興・研究推進機構の助成を受け、800巻制作した。
 1時間58分で、プロローグ、誕生・小学校、東大・大学院、樺太時代、北大時代など10章構成で、真志保の生涯を追い、実像に迫っている。
 ビデオ制作は知里幸恵、真志保の著述でも知られる故・藤本英夫さん(札幌)の強い勧めがきっかけ。いったん辞退したものの、藤本さんの訃報(ふほう)を知り、「先生へのお礼の意味も込め」と決意。道内外のゆかりの地を丹念に巡り、多くの関係者から聞き出したエピソードや、四季折々の風景を交えながら収録した。
 これまでも知里幸恵、彫刻家・砂澤ビッキ、金成イメカヌ(和名・マツ)など多くの作品を手掛けてきた小野さんは「藤本先生が肩を押してくれた。こうして世に出せたのは先生のおかげ」と感謝している。
 2月中旬ごろからアイヌ関係団体、図書館、学校などに配布する予定。(野崎己代治)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2010/01/30/20100130m_05.html

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