【室蘭民報 2012年3月24日(土)朝刊】
「白老楽しく・やさしいアイヌ語教室」(大須賀るえ子代表、6人)は「アイヌ語白老方言辞典」(A5判、309ページ)を刊行した。白老に生まれ育ったアイヌ民族11人と和人1人が残したアイヌ語をアイウエオ順で収録、日本語からアイヌ語を検索する「和引」にも133ページをさいた。制作に中心的役割を果たした大須賀代表(71)=白老町緑丘=は「白老のアイヌ語はふるさとの財産。この言葉を残すことが責務だと取り組んでいます」と、用例を多く掲載した改訂版の刊行に意欲をみせている。
アイヌ語を収集する同教室は、アイヌ語辞典として「アイヌ語白老方言の研究1」を2010年に、「同2」を2011年にまとめ発刊、今回の発刊で3冊目になる。
アイヌ語から日本語訳を検索する前編は、アイヌ語のカタカナ表記、ローマ字表記、品詞、日本語訳、語源、文例、関連する文化を掲載。誰が残した言葉か分かるように伝承者のイニシャルを一語一語に付した。
今回の辞典の特徴である「和引」は、日本語からアイヌ語を検索することができ、一つの日本語に複数のアイヌ語が掲載されている例が少なくない。
大須賀さんによると、「白老方言」の特徴として、明治期に東北地方の和人が多く入植した影響で、アイヌ語に濁音が入るようになったという。
今後は「人物に当てた研究をし、その後は用例を多くした改訂版を出したい」と大須賀さん。200冊を制作、近くさらに100冊を増刷する予定。
大須賀さんは22日、今回刊行した「辞典」17冊、前作の「白老方言の研究」25冊の計42冊を「町内の学校に」と町教委に寄贈した。
一冊1890円。アイヌ民族博物館などで扱っている。 (富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/03/24/20120324m_08.html
「白老楽しく・やさしいアイヌ語教室」(大須賀るえ子代表、6人)は「アイヌ語白老方言辞典」(A5判、309ページ)を刊行した。白老に生まれ育ったアイヌ民族11人と和人1人が残したアイヌ語をアイウエオ順で収録、日本語からアイヌ語を検索する「和引」にも133ページをさいた。制作に中心的役割を果たした大須賀代表(71)=白老町緑丘=は「白老のアイヌ語はふるさとの財産。この言葉を残すことが責務だと取り組んでいます」と、用例を多く掲載した改訂版の刊行に意欲をみせている。
アイヌ語を収集する同教室は、アイヌ語辞典として「アイヌ語白老方言の研究1」を2010年に、「同2」を2011年にまとめ発刊、今回の発刊で3冊目になる。
アイヌ語から日本語訳を検索する前編は、アイヌ語のカタカナ表記、ローマ字表記、品詞、日本語訳、語源、文例、関連する文化を掲載。誰が残した言葉か分かるように伝承者のイニシャルを一語一語に付した。
今回の辞典の特徴である「和引」は、日本語からアイヌ語を検索することができ、一つの日本語に複数のアイヌ語が掲載されている例が少なくない。
大須賀さんによると、「白老方言」の特徴として、明治期に東北地方の和人が多く入植した影響で、アイヌ語に濁音が入るようになったという。
今後は「人物に当てた研究をし、その後は用例を多くした改訂版を出したい」と大須賀さん。200冊を制作、近くさらに100冊を増刷する予定。
大須賀さんは22日、今回刊行した「辞典」17冊、前作の「白老方言の研究」25冊の計42冊を「町内の学校に」と町教委に寄贈した。
一冊1890円。アイヌ民族博物館などで扱っている。 (富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2012/03/24/20120324m_08.html