朝日新聞 2012年3月26日16時2分
戦前から戦後にかけ、北海道大学が研究名目で墓から遺骨を持ち去り、先祖を悼む気持ちが侵害されたとして、アイヌ民族の小川隆吉さん(76)=札幌市=らが北大を相手取り、遺骨の返還や慰謝料の支払いを求める訴訟を、4月にも札幌地裁に起こすことを決めた。
北大は学内に散逸していた遺骨を集めて供養に協力してきたが、情報の開示や謝罪、遺骨の返還を求める子孫たちの主張とは隔たりがある。
訴えるのは、小川さんと城野口(じょうのくち)ユリさん(79)=北海道浦河町=、その親族の女性の計3人。当時の北大医学部教授らが、浦河町の墓地から、小川さんの曽祖父母、祖父母らを含む数十遺体の骨を無断で持ち出したと主張している。
北大は医学研究のために樺太(からふと)や千島列島、道内のアイヌ集落の墓地などから人骨を収集したことは認めている。同大のある教授は「当時は、優生学の立場などからアイヌ民族の遺骨を形態的に調べていた」と言う。
http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201203260211.html
戦前から戦後にかけ、北海道大学が研究名目で墓から遺骨を持ち去り、先祖を悼む気持ちが侵害されたとして、アイヌ民族の小川隆吉さん(76)=札幌市=らが北大を相手取り、遺骨の返還や慰謝料の支払いを求める訴訟を、4月にも札幌地裁に起こすことを決めた。
北大は学内に散逸していた遺骨を集めて供養に協力してきたが、情報の開示や謝罪、遺骨の返還を求める子孫たちの主張とは隔たりがある。
訴えるのは、小川さんと城野口(じょうのくち)ユリさん(79)=北海道浦河町=、その親族の女性の計3人。当時の北大医学部教授らが、浦河町の墓地から、小川さんの曽祖父母、祖父母らを含む数十遺体の骨を無断で持ち出したと主張している。
北大は医学研究のために樺太(からふと)や千島列島、道内のアイヌ集落の墓地などから人骨を収集したことは認めている。同大のある教授は「当時は、優生学の立場などからアイヌ民族の遺骨を形態的に調べていた」と言う。
http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201203260211.html