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“土人”発言に激怒 翁長知事は暴走沖縄県警に切り込めるか

2016-10-22 | ウチナー・沖縄
日刊ゲンダイ 2016年10月20日
 沖縄県の翁長雄志知事の堪忍袋の緒がついに切れた。安倍政権が強引に推し進めている沖縄・高江の米軍オスプレイ離着陸用ヘリパッド建設。大阪府警から応援に来た機動隊員が抗議活動の住民に「土人」と暴言を吐き、翁長知事は19日、県庁で「言語道断で到底許されない」と強く非難。きょう、県警本部長、県公安委員長と面談し、適切な管理を求めるという。
 現地では先週、砂利を工事現場に運ぶダンプカーのナンバー表示がないなど、違法車両であることが判明。稲田朋美防衛相も18日の会見で、ナンバー表示が見えにくい車両があることを認め、「事業者として受注者(建設会社)に対し、改善を指示した」と言っていた。ところが、内閣府沖縄総合事務局の車両安全課の担当者に聞くと「18台の違法車両の所有者に往復ハガキを準備している。近日中には郵送します。現場で違法トラックを取り締まるのは警察です」とまるで他人顔だ。
「なんくるないさー」(なんとかなるさ)が沖縄県民の特徴だとしても、あまりにいい加減過ぎる。とてもじゃないが、県民が安心して生命、財産を任せられる組織じゃない。
 そもそも違法ダンプが砂利を納入する際、3台のパトカーと50人の機動隊員が同行しているのだ。そばに居合わせた警官も、往来する違反車両を“現認”できるはずだ。目の前の違法行為が分からないなら、よほどの無能警官。さっさと転職した方が住民のためだ。沖縄県警に確認すると、これまたビックリ仰天の回答だ。
「現認? 砂利納入車の一部が違反車両だったことはまだ確認できていません。これはおたくだけではなく、記者クラブに加盟している地元紙にもそう答えています」(県警広報)
 大臣も認めた「違法車両」について、沖縄県警はいまだに「確認できていない」というのだ。こんな組織は税金のムダ。潰して構わないだろう。全国の警察、機動隊が入っている高江の管轄はあくまで沖縄県警だ。当事者意識が欠落し過ぎていると言わざるを得ない。
「翁長知事が誕生した時、県警も“住民寄り”になるのではないか、と期待感がありました。しかし、政権ベッタリだった前任の仲井真県政の時と変わりません。相変わらず、住民に対して威圧的で暴力的です」(地元住民)
 高江問題の取材を続けているジャーナリストの横田一氏はこう言う。
「沖縄県警は公明党・創価学会が強い影響力を持っているといわれています。つまり、自公政権の意向に忠実というわけです。翁長知事にとっても県警は目の上のタンコブだと思います」
 沖縄県警の暴走をこれ以上、許してはダメだ。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/192177/1

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連綿と続く沖縄蔑視 「人類館」、沖縄戦、日本復帰後も

2016-10-22 | ウチナー・沖縄
琉球新報2016年10月22日 06:30

沖縄差別の史実を基に作られた演劇「人類館」=2008年、那覇市
 米軍北部訓練場(沖縄県東村・国頭村)のヘリパッド建設に反対する市民らに対し、大阪府警の機動隊員2人が「土人」「シナ人」などと発言した。沖縄に対する偏見や蔑視、差別が表面化したのは1903年の「人類館事件」から沖縄戦、近年の日米両政府官僚らの問題発言まで、連綿と続いている。加えて今回はネット上の言説を反映し、一般の層にも偏見が根強く残っていることが表れたと識者は指摘している。
 「人類館事件」は1903年、大阪で開かれた内国勧業博覧会で「琉球人」やアイヌ、「生蕃」(台湾先住民)らが「学術人類館」内に民族衣装姿で「展示」された。当時の琉球新報は主筆の太田朝敷らが、社説でアイヌや台湾先住民と同列視されたことなどを問題視し、抗議した。沖縄差別の象徴的事件であるとともに、同化政策の中で危うい立場を強いられた沖縄側の差別的視線も露呈した。
 熊本憲兵隊が27年に作成した「沖縄事情」の「部外秘」文書「沖縄紀行雑観」は沖縄県民の「短所」を列記。「進取ノ気概ニ乏シク優柔不断」「遅鈍悠長」「協同心公徳心乏シ」「犠牲的精神ハ皆無」「責任観念ニ乏シ」などを挙げている。「短所」が「盗癖アリ」「向上発展ノ気概ナシ」などと無根拠に断定した記述を含め13点も挙げられた一方、「長所」は2点しか報告されなかった。
 日本軍内で定着した沖縄蔑視は、沖縄戦当時に久米島などで日本軍が住民をスパイ視し、虐殺した事件にもつながった。大城将保氏著「沖縄戦」によると、44年の10・10空襲後にも「沖縄のスパイが手引きした」とのうわさが本土で流れた。
 県外の県出身者らによると、1980年代まで東京や大阪など各地で「沖縄人お断り」と張り紙をした飲食店があった。「同郷者同士が集まって騒ぐ」「標準語が下手」などの偏見が理由とされていた。
 近年では2011年にケビン・メア元米国務省日本部長が「沖縄はごまかしとゆすりの名人」と発言。同年、田中聡元沖縄防衛局長は米軍普天間飛行場の移設問題に関連して「(犯す前に)これから犯しますよと言いますか」と発言した。
 演劇集団「創造」の「人類館」を大阪で再演することにも尽力した関西沖縄文庫の金城馨さんは「発言した個人ではなく、日本社会が生み出した意識の問題だ。日本人がずっと持ってきた、沖縄へのまなざしが具体化された発言だ」と指摘。「沖縄側が日本の間違いを正すことはできず、差別をやめるのは差別した側にしかできない」と日本全国の問題であることを強調した。(宮城隆尋)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-380255.html

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[機動隊 差別発言を問う]沖縄へのまなざし露呈 親川志奈子さん

2016-10-22 | ウチナー・沖縄
ニフティニュース-2016年10月21日 09時42分

 日本人が沖縄を見る時の差別のまなざしがはっきり表れた表現だった。これは言った者と言われた者の個人的な体験ではなく、日本人と琉球人の間で起こった公的な事件だ。発言者が何をもって「土人」と言ったのかは分からないが、私たちは「『土人』なんかじゃない、同じ日本人だ」という反応はしてはいけない。それでは自らに降りかかる火の粉を降り払っても、差別構造自体は容認していることになるからだ。
 1903年の人類館事件の際、沖縄は「アイヌや台湾の人と同じに扱うな。私たちも日本人なのだ」と反応した。この113年間の歴史が示す通り、私たちが「日本人」となるため重ねた努力は何の解決ももたらさなかった。痛みや怒りと正しく向き合わなければ、差別を払拭(ふっしょく)できぬまま、私たちも差別者となる。
 私が「女のくせに」と言われたとき、「私は女なんかじゃない」と返すほど滑稽なことはない。少数派や弱者であることが問題なのではなく、少数派や弱者を差別する社会が問題なのだ。多数派や権力側に付くことに価値を置き、彼らに同化する必要はない。
 さまざまな人が共生するためには、少数派を差別する社会が悪いのだと認識することが必要だ。多数派の一部になることで得られるものはなにもない。少数派の人権が守られるよう働きかけることが私たちの役割だ。
(沖大非常勤講師)
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12182-shimpo379156/

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「土人」発言、鶴保沖縄相「間違いと言う立場にない」

2016-10-22 | ウチナー・沖縄
朝日新聞 2016年10月21日12時41分
■鶴保庸介・沖縄北方相
 (沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド建設現場で、抗議活動中の市民に機動隊員が「ぼけ、土人が」と叫んだことについて)これを人権問題だと捉えるのは、言われた側の感情にやはり主軸を置くべきなんだと思います。従いまして、県民の感情を傷つけたという事実があるならば、これはしっかり襟を正していかないといけないと考えています。
 ことさらに、我々が「これが人権問題だ」というふうに考えるのではなくて、これが果たして県民感情を損ねているかどうかについて、しっかり虚心坦懐(きょしんたんかい)に、つぶさに見ていかないといけないのではないか。我々が考えねばならないのは、発言をされた対象者の気分を害していますよ、と肩をたたいて言ってあげることが一番必要なのではないか。
 (「県民感情が損ねられているかどうかについて、まだ判断できないのか」との質問に)私は今のこのタイミングで、「これは間違っていますよ」とか言う立場にもありませんし。また、正しいですよということでもありません。自由にどうぞというわけにもいきません。従って今のご質問で、私が答えられるとするならば、これはつぶさに見ていかざるを得ない。(閣議後の記者会見で)
http://www.asahi.com/articles/ASJBP3VC4JBPUTFK00C.html

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社説 沖縄での暴言 無理解が分断を広げる

2016-10-22 | ウチナー・沖縄
毎日新聞2016年10月21日 東京朝刊
 沖縄を見下した言葉に心を傷つけられた県民は多いはずだ。米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)移設工事を巡り、大阪府警から派遣された20代の機動隊員2人が反対派の人々に対し、「土人」「シナ人」と暴言を発した。
 移設工事現場周辺には、東京や大阪など6都府県から数百人の機動隊員が動員されている。活発な抗議活動に対応するため、沖縄県警が応援を要請した。
 沖縄県の翁長雄志知事は「到底許されない」と憤り、菅義偉官房長官も「許すまじきこと」と認めた。坂口正芳警察庁長官は、同様の事案を起こさないことを約束した。
 ところが、大阪府の松井一郎知事は「表現が不適切だとしても、府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました」「出張ご苦労様」とねぎらいの言葉をツイッターに書き込んだ。
 隊員を擁護する内容であまりに軽率である。府警を管理する知事の認識としては極めて不適切だ。
 差別発言が許されないのは言うまでもない。それと同時に、米軍基地が沖縄に偏在することを当然視し、沖縄の痛みに鈍感な本土側の無理解という問題に目を向けなければならない。
 中国の台頭をにらんで国は、沖縄に基地の受け入れを迫る。しかし、普天間飛行場の辺野古移設を巡って沖縄の住民は選挙を通じて何度も反対の意思を示してきた。北部訓練場のヘリパッド移設についても、騒音被害などを訴えて反発している。
 そうした沖縄の対応が「国策に逆らう身勝手」と映るのか、沖縄の異議申し立てを認めずに、反感ばかりを強める人たちがいる。
 翁長知事が那覇市長だった2013年1月に、沖縄の全市町村の首長らが米軍輸送機オスプレイの配備反対を安倍晋三首相に訴えるため、東京・銀座をデモ行進した。
 その際に、沖縄の首長らは沿道から「非国民」「日本から出て行け」と侮蔑的な言葉を浴びせられた。沖縄と本土の広くて深い溝を痛感させる場面だった。
 沖縄の切実な訴えを「反政府」とみなすような感覚。そうした沖縄に対する無理解を翁長知事らは「構造的差別」と呼んでいる。機動隊員の発言もそうした構造を背景にしたものではないか。
 さらに今回の発言からは、特定の民族や人種への偏見に基づくヘイトスピーチにも通じる意識が感じられる。若い世代にそうした意識が広がっていないか心配だ。
 機動隊員による特殊なケースと捉えず、日本社会全体の問題と受け止めるべきだ。
http://mainichi.jp/articles/20161021/ddm/005/070/035000c

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土人発言「侮蔑的な意味知らなかった」 機動隊員に戒告

2016-10-22 | 先住民族関連
朝日新聞 2016年10月21日17時57分
 沖縄県東村の米軍北部訓練場ヘリパッド移設工事の警備中、抗議する人たちに「土人」「シナ人」などと発言した大阪府警の2人の男性機動隊員について、府警は21日、「軽率で不適切な発言で、警察の信用を失墜させた」として共に戒告の懲戒処分にし、発表した。府警が不適切発言で懲戒処分にしたのは初めて。
 監察室によると、男性巡査部長(29)は18日午前9~10時、「どこつかんどんじゃ、ぼけ。土人が」と発言。男性巡査長(26)がほぼ同時刻、近くで「黙れ、こら、シナ人」などと言ったという。巡査部長は10日、巡査長は11日から現地で警備にあたっていた。
 巡査部長は「(抗議する人が)体に泥をつけているのを見たことがあり、とっさに口をついて出た」、巡査長は「過去に(抗議する人に対して)『シナ人』と発言する人がいて、つい使ってしまった」と説明。2人とも「侮蔑的な意味があるとは知らなかった」と話した、としている。
 府警は同日付で2人を監督していた男性警部(41)も所属長口頭注意とした。
 高木久監察室長は「誠に遺憾。今後このようなことがないよう指導を徹底する」との談話を発表した。
http://www.asahi.com/articles/ASJBP4RX0JBPPTIL01K.html

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機動隊員「ぼけ、土人が」 ヘリパッド建設抗議の市民に

2016-10-22 | ウチナー・沖縄
朝日新聞 2016年10月19日12時49分
 沖縄県東村(ひがしそん)高江周辺で進むヘリパッド移設工事現場の周辺で、抗議活動をしている市民に警察の機動隊員が差別的な発言をしたとして、沖縄県警は19日、「極めて遺憾だ」と謝罪した。
 沖縄県東村(ひがしそん)高江周辺で進むヘリパッド移設工事現場の周辺で、抗議活動をしている市民に警察の機動隊員が差別的な発言をしたとして、沖縄県警は19日、「極めて遺憾だ」と謝罪した。
特集:沖縄ヘリパッド移設
 発言の様子を映した動画は、18日にインターネットの動画サイトに投稿された。フェンスをつかんで抗議していた市民らに、機動隊員が「どこつかんどるんじゃ、ぼけ、土人が」と発言する様子が映っている。
 県警によると、発言したのは沖縄県警の要請で大阪府警が派遣した20代の男性機動隊員。18日午前9時50分ごろ、高江近くの県道付近で警備中に発言し、本人も事実を認めているという。
 沖縄では、沖縄戦時や本土復帰前、本土側が沖縄の人々を見下す言葉として「土人」を使っていたと認識されている。動画サイトには、機動隊員が市民を「シナ人」と呼ぶ様子を映した動画も投稿され、沖縄県警が調べている。
 県警警備2課の喜納啓信次席は「現場では冷静沈着で丁寧な対応を指導してきたが、発言は遺憾。このようなことがないよう改めて指導する」と話した。
http://www.asahi.com/articles/ASJBM3VKGJBMTPOB001.html

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【シネマプレビュー】 彷徨える河

2016-10-22 | 先住民族関連
産経ニュース-2016.10.21 07:48

 南米コロンビアの俊英、シーロ・ゲーラ監督がアマゾンの奥地を舞台に、実在した2人の白人探検家の手記に触発されて撮り上げた意欲作。素朴ながらも刺激的な力強さにあふれており、コロンビアで初めてアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。
 奥深いジャングルに1人で暮らす先住民族のカラマカテはかつて、ドイツ人民族学者を案内して、幻の聖なる植物、ヤクルナを探しにカヌーでアマゾンを分け入った経験がある。数十年後、年老いてもなお孤独な身のカラマカテの前に、ヤクルナを求めるアメリカ人の植物学者が現れた。
 ほぼ全編モノクロの映像で、アマゾンの圧倒的な大自然と先住民族とのスリリングな出会いが描かれる。かつての旅でいったい何があったのか。一切の説明を省いて、過去と現在を交錯させることで謎解きの興味をあおるなど、30代と若いゲーラ監督の巧みな構成に舌を巻く。ついに出現するカラー映像の心憎い演出には陶然とさせられた。29日、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで公開。2時間4分。(藤)
 ★★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)
http://www.sankei.com/entertainments/news/161021/ent1610210006-n1.html

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「世界の文豪の家」阿部公彦ほか監修

2016-10-22 | 先住民族関連
日刊ゲンダイ-2016年10月21日

 文豪たちが暮らし、不朽の名作の生誕地となった場所を紹介するビジュアル文学ガイド。
 世界中の人々に長年にわたって作品が読み継がれる文豪は、住んだ家も想像通りの豪邸。アメリカ近代文学の父といわれるマーク・トウェインが、有名建築家に設計を依頼したコネティカット州ハートフォードのヌークファームの邸宅は、先住民族の伝統的なデザインを取り入れたような外観が蒸気船を想起させ、内部は25もの部屋があり、その内装は芸術家としても活躍したティファニーの2代目が手掛けたという。トウェインはここを拠点に「トム・ソーヤーの冒険」や「ハックルベリー・フィンの冒険」など数々の名作を執筆。さらに毎夏、ニューヨーク郊外の農場で過ごしていたトウェインのために、敷地内に義姉夫婦からプレゼントされた書斎も構えていたという。
 クーデターを起こしたナポレオン3世と対立して亡命したフランスのビクトル・ユゴーが、15年間暮らしたイギリス領ガーンジー島の「オートヴィル・ハウス」。コレクターでもあった作家が自ら内装を手掛け、赤を基調にしたそのサロンは、まるでお城のような絢爛豪華さだ。
 でも、文豪といわれる人々がみな豪邸に住んでいるわけではない。幼い時に父親が失踪、母親も病死して養子となったエドガー・アラン・ポーは、長じて雑誌編集者として働きながら小説や詩を発表するが、生活が苦しく各地を転々。最後の住居となった木造の小さなコテージが今も保存されている。また、「不思議の国のアリス」の著者であるイギリス人作家ルイス・キャロルは、母校であり、卒業後も残って数学講師として教壇に立ったオックスフォード大学クライスト・チャーチ・カレッジの学寮に65歳で亡くなるまで住み続けた。「不思議の国のアリス」は、子供好きだったキャロルが学寮長の娘のアリスにクリスマスプレゼントとして贈った物語がもとになっている。
 その他、今年没後400年を迎えた劇作家ウィリアム・シェークスピアの生家、宣教師をしていた両親の赴任地・中国で育ったパール・S・バックが幼少期を過ごした南京の鎮江市のレンガ造りの家(写真③)、「嵐が丘」のエミリーなど姉妹3人が作家となったブロンテ家が暮らしたイングランド・ヨークシャー地方ハワースの牧師館など。世界の文豪40余人の創作の現場を巡る。
 ブロンテ姉妹のように作品には、作家が生きた場所の空気や環境が色濃く反映される。作品が生まれた背景を知ることができれば、名作をより深く味わえることだろう。(エクスナレッジ 1600円+税)
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/192182

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