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アイヌ民族に伝わる歌と踊りを映像で紹介 釧路市立博物館

2022-04-20 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/19 22:03

釧路市立博物館のアイヌ文化映像展示コーナーで上映されている「釧路地域の歌と踊り」
 釧路市立博物館は、釧路市や白糠町などのアイヌ民族に伝わる歌と踊りを映像で紹介する「釧路地域の歌と踊り」を制作し、館内で上映している。各地のアイヌ文化保存会などの協力を得て収録し、歌詞や踊りの意味を解説する字幕を付け、アイヌ文化の魅力をわかりやすく伝える内容にした。本年度も伝統的な儀式を撮影する予定で、アイヌ文化の魅力発信に力を入れる方針だ。
 同博物館は2019年度にアイヌ文化映像展示コーナーを開設。現在の釧路管内で伝承されている歌と踊りの魅力を知ってもらおうと、国のアイヌ政策推進交付金を活用して新たに映像を制作。3月に完成した。
 内容は釧路管内のアイヌ協会と相談して構成。阿寒アイヌ民族文化保存会、白糠アイヌ文化保存会、春採アイヌ古式舞踊釧路リムセ保存会が収録に協力した。
 女性による「座り唄」をはじめ、種まきや酒造りといった労働の様子を模した踊り、生き物や自然に感謝する踊りなど18種類を約35分間の映像で紹介し、字幕で歌詞の意味や解説を盛り込んだ。地域で踊りやメロディーが異なる場合もあり、文化の奥深さを感じられる内容になっている。
 同博物館は本年度も、釧路市春採に伝わる伝統的な儀式を記録するほか、アイヌ文化の体験講座や「歌と踊り」がテーマの企画展も開く予定だ。城石梨奈学芸員は「歌や踊り、言葉などに関心を持ってもらい、釧路地域の文化の特色に理解を深めるきっかけになれば」と期待する。
 開館時間は午前9時半~午後5時。月曜休館。入館料は一般・大学生が480円、高校生250円、小中学生110円。問い合わせは同博物館(電)0154・41・5809へ。(野呂有里)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/671574

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京都大の樺太アイヌ遺骨返還されず 子孫「盗掘したものは返し謝罪すべき」

2022-04-20 | アイヌ民族関連
京都新聞2022年4月19日 6:00

京都大などが収集したアイヌ民族の遺骨や副葬品を集約し、尊厳ある慰霊を実現するため国が2020年に民族共生象徴空間ウポポイ内に整備した慰霊施設(北海道白老町)

樺太アイヌ(エンチュウ)協会の田澤守会長(2022年4月16日 札幌市内)
 京都大や北海道大などがアイヌ民族の遺骨を墓地から無断発掘し研究対象としていた問題で、国が2019年に北海道白老町に建設した民族共生象徴空間ウポポイの慰霊施設に集約された1300体を超える遺骨に、樺太アイヌ(エンチュウ)の遺骨が含まれておらず、京大は樺太アイヌ遺骨56体をいまだ保管していることが、18日分かった。樺太アイヌの子孫でつくるエンチュウ遺族会(札幌市)は、京都大に対し、遺骨の返還を求め、樺太(現ロシア領、サハリン)に戻すよう要求している。
 同会の田澤守会長は「盗掘したものは返し、謝罪すべきだ。私たち樺太アイヌの存在を国は考えず、対象外とされてきた。打診もなく勝手に決められたウポポイに納めるべきではない。京都大は応じず、情報開示もない」と話している。同遺族会は20年に返還申請を国に提出し、返還交渉を続けている。
 16年の文科省調査では、全国12大学が1627体のアイヌ民族遺骨を保管していた。うち約150体は敗戦まで日本領だった南樺太で医学者らが研究目的で発掘したものだった。
 また、同省資料によると、京都大はアイヌ民族の遺骨87体を保管し、うち56体(男性25体、女性23体、性別不明8)は樺太で発掘・発見としている。内閣官房アイヌ総合政策室によると、京大がウポポイに納めた遺骨は現時点で26体。いずれも北海道が出土地で、戦前に収集された遺骨だった。
 政府は20年、先住民族に遺骨を返還する世界的潮流を踏まえ、出土地域が特定できた遺骨は、その地域に暮らすアイヌの人たちが慰霊を行える場合は地域返還するとし、団体申請を受け付けた。「直ちに返還できない遺骨はウポポイに集約する」とし、9大学から1323体が集約された。ウポポイに納めた遺骨の「出土地」や推定時期、保管していた大学名を国は公表しているが、樺太出土は一例もない。
 樺太アイヌ(エンチュウ)協会会長でもある田澤守さんは「アイヌ民族はみんな一緒だというが、私たちエンチュウの存在を国は考えていない。先祖の墓を無断で暴かれ、盗掘した遺骨を故郷の土に返し謝罪するのは当然ではないですか。民族共生象徴空間ウポポイに、エンチュウ協会は一切関わっていません」と話す。
 樺太は現在ロシア領で、遺骨を元の墓地に再埋葬する地域返還は、日ロの国際交渉になる。樺太先住民は何度も移住を強いられ、戦後、戸籍でも苦労した。樺太アイヌは1933(昭和8)年に戸籍に組み入れられたが、他の樺太先住民は無戸籍のまま終戦を迎えた。ソ連との戦闘の影響で、樺太の戸籍謄本は6村分しか日本政府は保管していない。戦後、樺太在住日本人の多くは本土に引き揚げたが、北海道に渡った樺太アイヌの人にとっては故郷を離れることだった。戦後「就籍」手続きを余儀なくされており、3代前の名前の記載がないケースさえある。
 「樺太アイヌであることは、国が証明するものではなく、私たち自身が決めること。権利は私たち先住民族にあり、遺骨返還に伴うロシアとの国際関係の問題は国が解決すべき問題であって、私たちの問題ではない」。
 犬ぞりとともに暮らし、独自の五弦琴トンコリを奏で、「トナカイ」など樺太アイヌ語を話していたエンチュウの人々。同化政策で伝統の暮らしを失った。田澤さんは約30年前、90歳を越える祖母を背負い、父が書いた地図を頼りにサハリンで墓参をしたことがある。草を切り分けて探し当てた。「祖母が墓参の旅の途中、樺太アイヌ語で話をしていた。みんな樺太に帰りたかったんです」。
 「樺太アイヌ」という呼び方は他者からの呼ばれ方だという。「アイヌ」の樺太アイヌ語での同義語エンチュウは「自称」、自分たちの言葉だと田澤さん。日ロの両大国の領土をめぐる歴史のはざまで、樺太(サハリン)で古くから暮らしてきた樺太アイヌやウイルタ、ニヴフら少数先住民族は、独自の言語や名前、なりわいを奪われ、移住を何度も強いられ、「国境」を越え辛酸をなめてきた。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/774713

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樺太アイヌとは

2022-04-20 | アイヌ民族関連
京都新聞4/19(火) 6:01配信

北海道・対雁への集団移住で、半数近い300人以上が亡くなった樺太アイヌの人たちの慰霊碑 (北海道江別市、2017年撮影)
 樺太アイヌ 樺太(サハリン)先住民の一つで、犬ぞりや五弦琴トンコリ、トナカイといった樺太アイヌ語などの文化を持つ少数民族。樺太アイヌ協会は「樺太アイヌ」は日本からの「他称」だとし、樺太アイヌ語の「エンチュウ」を自称として用いている。1875(明治8)年の千島樺太交換条約で、樺太はロシア領となり、1905(明治38)年のポーツマス条約で南樺太は日本領となった。樺太庁施政から27年経つ1933年まで、樺太先住民族では日本国籍が確定していない集団と本土で国籍取得した集団の扱いが法的に確定していない状態だったとする研究がある。集団移住や日本語教育が行われたが、太平洋戦争末期の45年夏、ソ連軍が南樺太に侵攻し、敗戦後に樺太アイヌの人たちの多くは日本に渡った。
 京都帝国大医学部の清野謙次教授の研究室は、沖縄や奄美、朝鮮半島や旧満州、日本統治下の千島列島、北海道などで、人類学的研究目的で墓地を発掘し遺骨を収集した。清野教授は番号を付して人骨を管理し、「研究室の蒐集人骨総数はおよそ1400例に達した」とされている。清野教授は1924年夏に樺太に渡ってアイヌ墓地を発掘し、日記を雑誌で発表。「今日の人骨は割合に新鮮で木棺の腐朽せざるものが多かった」「非常に臭くて吐きそうになった」などと書いている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac0d1764697f20827ed79f86d041be90b86d3e8b

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「ゴールデンカムイ」実写映画化!アイヌの遺産を追う冒険活劇

2022-04-20 | アイヌ民族関連
映画ナタリー編集部2022年4月19日 10:23 97
野田サトルによるマンガ「ゴールデンカムイ」の実写映画化が、集英社オンライン、および本日4月19日に発売された29巻の帯で発表された。

「ゴールデンカムイ」29巻
「ゴールデンカムイ」はゴールドラッシュに沸いた明治後期の北海道を舞台に、アイヌが遺した莫大な埋蔵金を狙う、元軍人の“不死身の杉元”と、アイヌの少女・アシリパを軸に描く物語。元兵士の杉元佐一は、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道で、「網走監獄の脱獄囚たちの入れ墨を全員分集めれば、アイヌが遺した莫大な埋蔵金の隠し場所がわかる」といううわさ話を聞き、行動をともにすることになったアシリパと埋蔵金を追い求める。冒険活劇を軸に、アイヌ文化に北海道グルメ、新撰組の生き残りなどの要素が詰め込まれた一攫千金サバイバルだ。2014年から週刊ヤングジャンプで連載されており、マンガ大賞2016の大賞や、第22回手塚治虫文化賞のマンガ大賞などさまざまな賞に輝いた。またアニメも3期まで放送され、4期が10月から放送される。
原作マンガは4月28日発売のヤングジャンプ22・23合併号で完結することも告知されており、となりのヤングジャンプとヤンジャン!では「ゴールデンカムイ」の全話無料公開を実施中だ。映画のキャストやスタッフ、公開時期などの詳細は続報を待とう。
※アシリパのリは小文字が正式表記
https://natalie.mu/eiga/news/474458

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「沖縄の尊厳取り戻す」 琉球遺骨返還請求訴訟 21日判決

2022-04-20 | ウチナー・沖縄
毎日新聞 2022/04/19 20:25

© 毎日新聞 提供 京都地裁、京都簡裁が入る庁舎=村田拓也撮影
 昭和初期に旧京都帝国大(現京都大)の人類学者が、研究目的で沖縄の中世の墓所から遺骨を持ち出し今も返還しないのは違法として、子孫に当たるとする沖縄県在住者らが、遺骨を保管する京大に返還などを求めた訴訟の判決が21日、京都地裁で言い渡される。大学が収集した遺骨を巡ってはアイヌ民族の遺骨の返還を大学側に求める同種訴訟がこれまでに起こされたが、返還を前提にした和解で終結しており、研究者による遺骨収集の是非を巡る初の司法判断とみられる。原告側は「沖縄の尊厳を取り戻す裁判」と訴えている。
 墓所は沖縄県今帰仁(なきじん)村にある「百按司墓(むむじゃなばか)」。14~15世紀の風葬墓で、1429年に琉球統一を果たした第一尚氏の貴族らが葬られたと推定されている。
 訴状などによると、1929年と33年、京都帝大の研究者らが、百按司墓から住民らに無断で多数の遺骨を持ち出した。原告らは第一尚氏らの子孫に当たるとして、京大が保管する26体分の返還を求めている。
 研究を目的に収集された遺骨を巡ってはアイヌ民族の遺骨が2016年以降、故郷に返還されてきた。民族団体が、遺骨を保管する北海道大や東京大などに返還を求めて提訴したケースでは、和解が成立、北海道の慰霊施設に移すなどの対応がとられてきた。
 一方、京大は現在も、アイヌの遺骨をはじめ、旧満州(現中国東北部)や朝鮮、台湾などの遺骨も保有するとされる。この訴訟で京大側は、遺骨と原告の関係性が明確ではないと主張、原告側に返還請求権はないと訴えた。
 石垣島出身で、琉球遺骨返還訴訟の原告である松島泰勝・龍谷大教授は「琉球とアイヌ民族の遺骨問題は、戦前の日本の植民地主義を象徴している。京大の対応は、今なお『学知の植民地主義』が続いていることを示している」と訴えている。
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/e3-80-8c-e6-b2-96-e7-b8-84-e3-81-ae-e5-b0-8a-e5-8e-b3-e5-8f-96-e3-82-8a-e6-88-bb-e3-81-99-e3-80-8d-e7-90-89-e7-90-83-e9-81-ba-e9-aa-a8-e8-bf-94-e9-82-84-e8-ab-8b-e6-b1-82-e8-a8-b4-e8-a8-9f-21-e6-97-a5-e5-88-a4-e6-b1-ba/ar-AAWmrUt?ocid=BingNewsSearch

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