北海道新聞08/13 05:00
8月10日に発足した第2次岸田改造内閣で、新たに入閣した14人に抱負や課題を聞く。(随時掲載します)
■浜田靖一防衛相 防衛力強化5年以内に
―自民党は国内総生産(GDP)比2%を念頭に防衛費増額を求めています。
「経済力に応じた相応の国防費としてGDP比は一定の指標の意味があるとは考えています。現下の安全保障環境に対応できるよう必要な事業を積み上げ、防衛力を5年以内に抜本的に強化していく考えです」
―増額の財源は。
「具体的かつ現実的に議論し、必要な予算をしっかり確保します。国民が混乱することのないように、財源のあり方について政府として検討していきます」
―台湾情勢への対処をどう考えていますか。
「台湾海峡の平和と安定は大変重要であり、対話による平和的な解決を期待する立場は変わりません。防衛省としては警戒監視活動に万全を期すとともに、部隊配備など南西諸島の防衛体制を目に見える形で強化していきたいと思います」
―13年ぶりの再登板です。取り組みたいことは。
「存在する自衛隊から行動する自衛隊(に変わった)と言われて久しいですが、邦人の安心安全のためにどういう行動ができるのか。地域の安定性を考えれば、もっと踏み込んで考えなければいけないという思いです」(荒谷健一郎)
<略歴>はまだ・やすかず 千葉県出身。専修大卒。1993年衆院初当選。防衛相、自民党国対委員長などを歴任。千葉12区、当選10回。66歳。
■岡田直樹沖縄北方・アイヌ施策担当相 元島民を積極的に援護
―北方領土問題にどう取り組みますか。
「北方領土問題を解決し、平和条約を締結することが政府の基本方針です。国民世論の啓発強化、四島交流事業の円滑な実施、元島民への援護などに積極的に取り組みます」
―墓参など北方四島へのビザなし渡航が2020年以降、見送られています。
「現下のロシアによるウクライナ侵略も踏まえ、心ならずも当面、実施できない状況になっています。ご高齢になった元島民の思いに何とか応えたいですが、こうした対応を取らざるを得ないことを理解いただきたいと思います」
―新設されたアイヌ施策担当相として、アイヌ民族政策をどう進めますか。
「政府としてアイヌ文化復興拠点『民族共生象徴空間(ウポポイ)』の運営、アイヌ政策推進交付金の活用など政策ツールを総動員し、アイヌ施策の推進に全力で取り組んできました。アイヌの方々の誇りが尊重される社会の実現に向け、しっかり取り組むという岸田政権の方針は何ら変わりません。できる限り早く北海道を訪れ、アイヌの関係者と会い、ウポポイにも足を運びたいと考えています」(玉邑哲也)
<略歴>おかだ・なおき 石川県出身。東大卒。北國新聞社記者や県議を経て、2004年参院石川選挙区で初当選。当選4回。財務副大臣、官房副長官を歴任。60歳。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/717284/
8月10日に発足した第2次岸田改造内閣で、新たに入閣した14人に抱負や課題を聞く。(随時掲載します)
■浜田靖一防衛相 防衛力強化5年以内に
―自民党は国内総生産(GDP)比2%を念頭に防衛費増額を求めています。
「経済力に応じた相応の国防費としてGDP比は一定の指標の意味があるとは考えています。現下の安全保障環境に対応できるよう必要な事業を積み上げ、防衛力を5年以内に抜本的に強化していく考えです」
―増額の財源は。
「具体的かつ現実的に議論し、必要な予算をしっかり確保します。国民が混乱することのないように、財源のあり方について政府として検討していきます」
―台湾情勢への対処をどう考えていますか。
「台湾海峡の平和と安定は大変重要であり、対話による平和的な解決を期待する立場は変わりません。防衛省としては警戒監視活動に万全を期すとともに、部隊配備など南西諸島の防衛体制を目に見える形で強化していきたいと思います」
―13年ぶりの再登板です。取り組みたいことは。
「存在する自衛隊から行動する自衛隊(に変わった)と言われて久しいですが、邦人の安心安全のためにどういう行動ができるのか。地域の安定性を考えれば、もっと踏み込んで考えなければいけないという思いです」(荒谷健一郎)
<略歴>はまだ・やすかず 千葉県出身。専修大卒。1993年衆院初当選。防衛相、自民党国対委員長などを歴任。千葉12区、当選10回。66歳。
■岡田直樹沖縄北方・アイヌ施策担当相 元島民を積極的に援護
―北方領土問題にどう取り組みますか。
「北方領土問題を解決し、平和条約を締結することが政府の基本方針です。国民世論の啓発強化、四島交流事業の円滑な実施、元島民への援護などに積極的に取り組みます」
―墓参など北方四島へのビザなし渡航が2020年以降、見送られています。
「現下のロシアによるウクライナ侵略も踏まえ、心ならずも当面、実施できない状況になっています。ご高齢になった元島民の思いに何とか応えたいですが、こうした対応を取らざるを得ないことを理解いただきたいと思います」
―新設されたアイヌ施策担当相として、アイヌ民族政策をどう進めますか。
「政府としてアイヌ文化復興拠点『民族共生象徴空間(ウポポイ)』の運営、アイヌ政策推進交付金の活用など政策ツールを総動員し、アイヌ施策の推進に全力で取り組んできました。アイヌの方々の誇りが尊重される社会の実現に向け、しっかり取り組むという岸田政権の方針は何ら変わりません。できる限り早く北海道を訪れ、アイヌの関係者と会い、ウポポイにも足を運びたいと考えています」(玉邑哲也)
<略歴>おかだ・なおき 石川県出身。東大卒。北國新聞社記者や県議を経て、2004年参院石川選挙区で初当選。当選4回。財務副大臣、官房副長官を歴任。60歳。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/717284/