先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

<今日の話題>新「赤れんが」

2024-09-01 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年8月31日 4:00

 国の重要文化財・道庁赤れんが庁舎は大規模改修工事終了後の来年7月、再び一般公開される。

 館内では道内全179市町村の魅力や名産品の発信をはじめ、アイヌ民族の歴史や文化を紹介したり、北方領土関係の資料を展示する。各種遺産や美術館、博物館の情報も提供する。

 道都のシンボルを訪れた観光客に道内周遊や再訪を促す狙いだ。・・・・・・・・

 

(論説委員=行政担当・橋本克法)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1057043/


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<いのちのメッセージ>誕生祝い 対談や音楽、贈りものに感謝

2024-09-01 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年8月31日 4:00

<年の差41歳> 左は4月から奈井江町の副町長を務める、辻脇泰弘さんです。祖母の代から当院の患者さんで、若い頃からよく知っています。私は98歳になりました。辻脇さんは57歳だそうです。若いですね、41歳も違うのですね=7月撮影

 8月25日は私の誕生日。1926年生まれだから、ようやく98歳にたどりついたことになる。

 亡き父も母も、幼いころから病弱だった私の長寿にさぞかし驚いているだろう。その両親をさらにびっくりさせる、私にも想像がつかなかった、大きな誕生祝いをこの10日にいただいた。

 贈りものの名は、「方波見康雄著『医療とは何か』出版記念講演会」。受け取った場所は、北海道大学学術交流会館(札幌)だった。

 講演の聴き手を兼ねた立会人は、全道からご参加の「いのちのメッセージ」の読者と一般市民の方々だ。遠く根室から駆けつけた方もいた。

 贈りものを綿密かつ誠実に検討し私にくださったのは、主催者である、札幌のNPO法人ホスピスのこころ研究所(前野宏代表=緩和ケア医)。後援者である、札幌の音楽家グループ「歌の翼隊」(中山ヒサ子代表=ピアニスト)や、著書を出版してくださった東京の藤原書店(藤原良雄社主)など、関係者のみなさんであった。

 藤原書店について紹介しておこう。創業は1989年、創業者は現社主の藤原さん。社長ではなく社主と公称するあたりが彼の人柄を物語っている。簡潔な文章の書き手でもあるが、そのしめくくりの名はいつも「拙」というのも面白い。

 同社は、歴史や思想、文芸、芸術、音楽などの出版が多い。17世紀に設立されたフランスで最も権威のある学術団体アカデミー・フランセーズ「フランス語フランス文学顕揚賞」を2018年に受賞している。

 彼は、今回の講演会に出席する際、社内会議のため予約した航空機に乗り遅れ、東京から新幹線などを乗り継いで札幌にいらっしゃった。折からお盆休みの時期、座席を取れず立ちっぱなしだったとは一言も語らず、秘書の方から耳にした。

 「拙さん」は、私の講演の後、贈りものの一つである私との「対談」を引き受けてくださった。

・・・・・・・・・・

(方波見康雄=かたばみ・やすお、方波見医院医師=空知管内奈井江町)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1056952/


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二風谷アットゥシとイタ 伝承者育成事業夜間型開講式【平取】

2024-09-01 | アイヌ民族関連

2024.08.31日高報知新聞

二風谷イタの制作技術を学ぶ(左から)イヤス・シリヤさん、進藤さん、講師の洲崎さん、高橋さん、藤原さん

【平取】アイヌ民族文化財団(札幌)の伝承者育成事業「夜間型イタ」コースの開講式が20日、平取アイヌ工芸伝承館「ウレシパ」で行われた。

 同事業は、アイヌの高度な知識や技能を身につけ、アイヌ文化を支える人材を育成するもの。

 開講式でアイヌ文化振興公社取締役の貝澤守さんは「工芸技術を習いしっかり身につけてほしい」とあいさつ。

 夜間型には「二風谷アットゥシ(樹皮の反物)」コース2年間(1年目反物づくり・2年目織り上げた反物で着物を作る)と「二風谷イタ」コース(半年)がある。

 イタコースは週1回全24回の日程で来年2月中頃まで行われる。今年度は4人が受講。講師の洲崎春男さんは「かなり高度なテクニックを要する。刃物を使うので怪我だけはしないよう気をつけてほしい。ノミの切れ味が良くないと上手く削れない、研ぎ方のこつを覚えて取り組んでほしい。模様も博物館などでよく見て考えてもらい、素晴らしい作品を作ってほしい」とエールを送った。

 受講生のイヤス・シリヤさん(42)は北大文学院言語学研究室(博士後期課程)に席を置き、二風谷で研修中。「社会言語学は、料理、歌、木彫、刺しゅう、アイヌ語など多方面から知ることが大切。自分は木版画をやっているので、イタとどのように違うのか、文様もアイヌ民族独特のものがあるので、研修ばかりでなく個人的な楽しみでも挑戦した」、工芸館勤務の進藤千賀子さん(52)は、「夜間のアットゥシコース2年を修了したが今回のイタコースも昔からやってみたかった。工芸館では木彫り体験などもあるのでサポートできるのではと思う」、京都から1年ほど前に移住し、アイヌ文化振興公社に勤務している高橋亜紗子さん(42)は「京都にいる時からアイヌ文化に興味がありいろいろ調べていた。このコースを活用しアイヌ文化をより知る体験となることを願っている」、藤原沙也加さん(36)は札幌から毎週通うといい、「アイヌ文化に興味を持つようになりあちこち巡った。工芸家の貝沢徹さんの作品を見て心に響くものがあり習ってみたいと思った」とそれぞれ話した。

https://hokkaido-nl.jp/article/35217


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映画「ゴールデンカムイ」WOWOWで放送、「SAND LAND」「怪物の木こり」も

2024-09-01 | アイヌ民族関連

映画ナタリー 2024年9月1日 0:00

WOWOWで10月に放送・配信される映画のラインナップが明らかに。野田サトルによる同名マンガを実写映画化した「ゴールデンカムイ」が、10月5日にWOWOWシネマでテレビ初放送、WOWOWオンデマンドで配信される。

映画「ゴールデンカムイ」ビジュアル (c)野田サトル/集英社 (c)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

映画「ゴールデンカムイ」は日露戦争終結直後の北海道を舞台に、アイヌが遺した莫大な埋蔵金を狙う元陸軍兵・杉元佐一と、殺された父の仇を討つため彼と行動をともにするアイヌの少女・アシリパの冒険物語。久保茂昭が監督を務め、山崎賢人山田杏奈眞栄田郷敦らが出演した。10月6日には続編となるドラマシリーズ第1弾「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」が同局でスタートする。

このほか、マンガ家・鳥山明の原作をアニメーション映画化した「SAND LAND」、亀梨和也KAT-TUN)が主演を務めたサイコサスペンス「怪物の木こり」、DC映画「アクアマン」と続編の「アクアマン/失われた王国」などがラインナップに並んだ。各作品の放送・配信日などの詳細はWOWOW公式サイトで確認を。

※山崎賢人の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
※アシリパのリは小文字が正式表記

https://natalie.mu:8443/eiga/news/588920


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タロコ族 政府認定20周年で特別展/台湾・花蓮

2024-09-01 | アイヌ民族関連

中央社フォーカス台湾 2024/08/31 17:42

タロコ族に伝わる機織り機=2024年8月30日、中央社記者張祈撮影

東部・花蓮県秀林郷のタロコ族文創産業園区で、台湾原住民(先住民)族タロコ族の政府認定や権利獲得などを実現した「正名化」までの道のりを振り返る特別展が開催されている。

タロコ族はかつてタイヤル族の一部とされていたが、風俗や文化、伝説、服装、言語などが異なる。関係者らによる長年の努力の結果、2004年1月、台湾12番目の台湾原住民族と認められた。

特別展では正名化までの流れや資料、タロコ族に伝わる伝統的な竹小屋、民族衣装などを展示している。秀林郷での公開は11月15日までだが、今後は花蓮市や万栄郷など県内各地でも開かれる予定。

(張祈/編集:齊藤啓介)

https://japan.focustaiwan.tw/photos/202408315002


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希望と願いを込めて──未来を見つめる私たちの主張

2024-09-01 | 先住民族関連

VOGUE 2024年8月31日

世界の運命を左右する選挙を間近に控え、それぞれ激戦州に縁がある8名のモデルが、自分にとって大切なこと、闘っていること、投票地、そして不安定な時代における価値や目的の見つけ方について、胸の内を語る。

BY MASAYO UGAWAEMI KAMEOKA

PHOTOGRAPHY BY STEF MITCHELL

プレシャス・リー
ジョージア州

フルトン郡アトランタで育った私は、子どもの頃から投票権は先祖が血を流してまで与えてくれた特権だと認識していました。公民権運動家たちが、投票の力によって平等のために闘ったのです。

クラーク・アトランタ大学在学中に初めての投票でバラク・オバマ氏に票を入れることができ、ものすごくうれしかったです。モアハウス大、スペルマン大、モアハウス医科大、クラーク・アトランタ大を含むアトランタ大学センター全体が、誇りと純粋な喜びに満ちあふれていました。私たち皆、歴史の一部になったんだと実感しました。あの選挙は私たちが総力を挙げた戦いで、私たちが実現させたんです。

フルトン郡はいつも選挙の行方を左右する重要な選挙区なので、私は世界のどこにいようと、必ずジョージア州に戻って投票します。前回の選挙では飛行機を3つ乗り継いで帰りました。必要とあらば夜まで何時間も列に並んだこともあります。11月5日も同じことをするつもりです。公民権、女性の権利、環境問題への意識──重要なテーマは挙げたらキリがありません。今起きていることを無視するわけにはいきません。絶対投票に行かなくてはいけないんです。ただそれだけです。

〈右端・Quannah〉ドレス 参考商品/RALPH LAUREN COLLECTION(ラルフ ローレン) 〈右から四番目・Nanabh〉ドレス 参考商品/JW ANDERSON(JW アンダーソン 渋谷店) その他/本人私物 Photographed at the Page Shores Amphitheater in Page, Arizona Hair: Sabrina Szinay Casts (from left): Jocelyn Billy-Upshaw, Naomi Upshaw,Mya Upshaw, model Nanabah, Sharon Claw-Watson,Rose Claw and Quannah Chasinghorse

クアナ・チェイシングホース
アリゾナ州

アリゾナ州のナバホ・ネイション(ナバホ族保留地)は私の第2の故郷です。弟を含め、ディネ(先住民族)の家族がたくさん住んでいて、ナバホの文化や暮らしと密接に関わっていると感じます。投票登録をしているのはアラスカですが、アリゾナは激戦州なので──また、アリゾナではナバホ族の票がとても強いので──その政治的動向は常に把握しています。

WATCH

「エミリー パリへ行く」 の撮影セットに潜入!リリー・コリンズらキャストがこだわりを紹介。

母がいろいろ教えてくれるんです。候補者のことだけでなく、私たちのコミュニティへの影響も。友人とも(政治や選挙などについて)話します。ディネにルーツを持つ友人でモデルのナナバとは、何度も長時間話し合いました。 皆、今回の選挙にはより関心を持っていますし、より高い意識を持っています。選挙結果によって、将来先住民コミュニティにどんな危機が訪れるかについては、特に議論を重ねています。

私たちの民族と政府の間には歴史的に不信があります。歴史を通じ、いくつもの協定が破られてきました。しかし、私たちの存在をないものとして扱う人だけでなく、耳を傾けてくれ、私たちが変化を起こす手助けをしてくれるのは誰かというのを、私たちが理解することが大切です。「私の票がどんな影響を与えるのだろう? どうすれば、その一票に託した自分の声が届いていると感じられるだろう?」と考えるようにしています。

先住民族は今でも常に民族の聖地を守ろうと、保留地での安全な水へのアクセスだけでなく、水を利用する権利そのものを得ようと闘っています。ですが、今回の選挙で一番私が気がかりなのは、私たちの主権を失うことです。主権を失えば、土地を失います。医療や、先住民の子どもたちを対象にした大学奨学金や、そのほか多くの先住民族のための制度など、これまで必死に闘ってきたことのすべてを失うのです。

けれども、私は独りで闘っているわけじゃないと分かっているので、前向きに捉えています。有色人種女性や有色人種の連邦議員が増えているのは、胸がすく思いです。2020年の選挙では、先住民族の投票率は歴史的な高さでした。先住民の票の重要さと影響力を目の当たりにしました。私たちが立ち上がると、私たちの存在を無視することはできないということを知らしめたのです。数は力です。

テス・ブリーデン
ウィスコンシン州

母方の実家があるウィスコンシン州で夏を過ごすのですが、祖母の家がある地域は右寄りなんです。庭先はどこもかしこも赤(共和党のシンボルカラー)の看板だらけです。 ウィスコンシン州は私にとって大切な場所です。湖も森も、道端の野花も。家族と一緒に、水上スキーやカヤックで遊んだり泳いだりして、水辺で過ごすんですよ。今住んでいて、投票登録もしているワシントンD.C.がどこよりも好きですが、ウィスコンシンに行くと生き返るんです。とはいえ、家族とは、D.C.ではいつもニュースや時事問題について話し合ったり政策や法律の善し悪しを議論したりしますが、ウィスコンシンにいるときは政治について話すことはほとんどありません。家族間で支持する政党が違うからです。

投票へのモチベーションとなる事柄はとてもたくさんありますが、根底にあるのは「声を聞いてほしい」という思いです。アメリカ人女性は、自分の体のことを自分で決める権利を失ってきました。選挙は、マイノリティーの投票率低下につながる地域ごとのさまざまな法律や規制、障害といった複雑な問題に光を当てる、重要な機会だと思います。本当に多くのアメリカ人が、自分の声を上げる場所、聞いてもらう機会すら与えられていません。そういう場所や機会があるのが、民主主義ではないんですか?

ディレイニー・オーティズ
ミシガン州

銃規制法についてとても強い思い入れがあります。私には、銃暴力で亡くなった兄弟が2人いるんです。1人は昨年殺され、弟はその前に死にました。銃で遊んでいたんです。銃教育がとても重要だと思います。だって、銃は広く社会に普及していて、無くなる気配がないじゃないですか。デトロイトでは、ばからしいほど簡単に銃が手に入るんですよ。だから、ただああだこうだ言い合って非難し合うのではなく、銃と共存する方法を考えましょう、というわけです。

冷めた見方をするのはとても簡単ですが、私は人を信じることを選びます。兵役経験があるので、自分の命を懸けて守るものを信じたい。若い連中は何も気にしていないと思っている高齢者が一部いるなか、実際多くの若者が今起こっていることを気にかけていることに救われます。それが一筋の光明です。皆今の状況にかかわらず、善のために闘いたいと思っていることが。私は、自分より年下の家族が大勢いてよかったと思います。文字通り、私がいじけて、うなだれて下を向くと、姪っ子甥っ子たちが目に入るんですよ。あの子たちは上を向いているんです。

ジェシカ・ミラー
ネバダ州

ラスベガスが地元で、叔母といとことその4人の子どもがリノに住んでいます。政局はかなり変化に富んでいて、選挙の年はいつもとても興味深いです。家族全員とは意見が一致しないんですが、すべての話題で同意見とはいかない人たちと冷静に対話することは健全なことだと思います。そうすることで、前に進めるのですから。私たちの社会は分断の理由に目を向けがちですが、私たちには、私たちが思っている以上に共通点がいっぱいあると思うんです。 私はまだネバダ州で投票登録しているので、選挙は毎回胸を張って実家に帰り、父と一緒に投票に行きます。いつも決まって、私の卒業した小学校にある投票所へ行くのが恒例なんです。ここ数年、というかここ最近、私にとって一番重要なテーマのひとつが、生殖に関する権利の保護です。生殖に関する権利が脅かされていて、特にひとりの女性として、自分の声と票を使って状況を変えなければいけないと感じています。

私は、18歳になり初めて有権者登録をして以来、投票に行くよう声かけをする投票応援団員として活動をしています。若者が幻滅し、自分たちが投票しても意味がないと感じているのは理解していますが、投票に行かなければ、その票を誰かに譲っているのと同じです。

マディー・ジーグラー
ペンシルベニア州

ダンスを習っていたので、子どもの頃から先生に言われたことは何でもやらなきゃいけない、話しかけられるまで年配者に話しかけてはいけないと言われて育ちました。そうするしかなかったんです。今は自分も意見を出してさまざまな議論に加わることができてとてもうれしいです。

教育と公民権、自由が私にとってすごく重要なテーマです。女性の体はその女性だけのものであり、どんな政治家も他人の医療に関して勝手に決めるべきではないと強く感じています。今年公開された映画『Fitting In(原題)』に出演したんですが、この映画はロキタンスキー(MRKH)症候群という生殖機能疾患を持っている脚本家・監督のモリー・マクグリンの実体験を元にしているんです。この作品に出たおかげで、自分にとって今回の選挙をどう思っているのか、自分が何を大事にしたいかを明確にすることができました。

初投票は前回の選挙で、ちょうど18歳になったばかりでした。地元にいなかったので不在者投票でしたが、母と一緒に行って、「I VOTED!(投票しました)」シールをもらいました。とても大きな出来事でした。今年は直接投票に行く予定です。

ハンター・パイファー
フロリダ州

私はミシガン州生まれで、ごく小さいときにフロリダ州に引っ越しました。フロリダでクィアとして育ち、なんで皆が私を違った目で見てくるのか分かりませんでした。トランジション(性別移行)していた高校時代に、私たちのような人がどのトイレを使っていいのかとか、トランスジェンダーの人に配慮した最低限の医療ケアを受けられるのかどうかなど、(トランスジェンダーの人に関する)政策が導入され始めました。私には母や友人など、サポートしてくれる素晴らしい人たちやシステムがちゃんとあったのでラッキーでした。

初めて投票したのは2020年で、最高でした。自分たちの存在を認知してもらおうと声を上げる若者の新しい波が来ているようでした。それ以前は、私が自分の体でしていいこと、してはいけないことをあれこれ言う大人たちがいて、とても無力に感じていました。そうした権利が今再び脅かされているという事実は恐ろしいことです。特定の候補者と完全に共感できるかどうかにかかわらず、私たちは投票に行かなければなりません。私たちの声を無意味なものにしないために。

ザハラ・トラオレ
ノースカロライナ州

両親がマリからシャーロットに移住した移民なので、外交政策と税金の使い道に注視しています。若い投票者としては、銃規制改革も大きな問題です。あと、女性の権利と体の自己決定権も。南部では、一歩街を出れば皆まったく違う考えを持っているので、自分にはどんな選択肢があるのかを把握しておくのも重要です。たった30分離れた場所では全く違う考え方が主流だったりするので、大半の人がどう出るか分からないのです。激戦州ではこうしたことをとても強く感じます。だからこそ、私はまだノースカロライナ州で投票登録しています。ノースカロライナでのほうが私の一票により重みがあると感じるからです。

今回の選挙では皆息を凝らしている感じですが、私たちのような若い世代の人もうんざりしていて、見たままの状況を非難しています。ですが、誰が大統領になっても、私たちの声を聞いてもらいたいという要求は変わりません。

Styled by Camilla Nickerson Produced by AP Studio, Inc. for all pages

https://www.vogue.co.jp/article/swing-shift


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「時が来たら産まれるから」「世界的注目を浴びている民族」アマゾンの村で出産したコムアイと太田光海が明かす、地球の裏側の“出産秘話”

2024-09-01 | 先住民族関連

文春オンライン 2024年8月31日 平田 裕介

コムアイさんと太田光海さんインタビュー#1

 アーティストのコムアイ(32)と映像作家・文化人類学者の太田光海(34)。

 夫婦ではなく恋人同士で子供を迎えることを決意し、2023年7月にアマゾンの村で出産をした彼らに、村までの過酷な道のり、村の人々の生活様式、出産時の様子などについて、話を聞いた。(全3回の1回目/続きを読む)

ペルーの首都から陸路で4日かかるアマゾンの村で出産

ーーアマゾンは南米大陸に大きく広がっている熱帯雨林を指しますが、どのあたりで出産を。

コムアイ ペルーの、エクアドルとの国境に近い村です。

コムアイさんと太田光海さん

ーーその村は、ペルーの首都リマから遠いんですか。

コムアイ 地球にこんな遠いとこあるんだー、って。

太田光海(以下、太田) リマからだと、行くのは4日かかりますね。

ーー陸路で。

コムアイ アマゾンに近い街に飛行場があって、飛行機を使えば1日短縮できて3日で行けたはずなんです。でも、滑走路がダメになっているとかで、1年以上閉まっちゃってて。

太田 それで、バスで20時間かけて移動して。

コムアイ なんかずっと山を登ってるなーと思って、やたら絶景で雲より上にいるから、ここ標高どれくらい?と聞いたら4000mくらいだって言われて。天城越えならぬアンデス越え(笑)。また山を下って砂漠っぽい街も通って。

「大変だったけど、すごく楽しかったな」「生きてる感じがした」

ーーアマゾンに向かった時は、たしか妊娠8ヶ月ですよね。体力的に大変だったのでは。

コムアイ 乗り物に座ってるだけなんで、そこまででは。山の食堂でいきなり降ろされてみんなで昼食を食べたんですが、そこのカルド・デ・ガジーナがすごく美味しかった。

 でももう二度とたどりつけないだろうなあ。あとペルーと言えばインカ帝国ですけど、山の方にはその末裔のケチュア族の人たちが住んでて、おばちゃんたちがポテトチップスのように揚げたバナナをバスの外から売りに来るんです。そういう面も覗けたから、むしろ陸路でよかったかもしれない。ただ、車の移動で1日だけ大変なところがあって。

太田 舗装されてない道で、行く前からそこが山場だなと思ってました。

ーーそこもバスで。

太田 タクシーです。でも街に走ってるようなのではなくて、言ってみれば現地で宿の人に紹介してもらった運転が上手い友達ですね。

ーーその車で進んだのは、断崖絶壁にあるような道ですか。落ちたら間違いなくヤバいみたいな。

太田 そう言われれば、そういう道ですね。ガードレールなんてないし。

コムアイ とにかく道が悪いから、とんでもなく揺れるんですよね。両側のドアにぶつかるくらい。

 なんか大変だったけど、すごく楽しかったな。道で1回車が泥にハマっちゃったんですけど、その場にいた知らない人たちと力を合わせてどうにかしたり。生きてる感じがした。私、東京にいると、正直生きてる感じがあんまりしてないんですよ。

 でも、全力疾走した時とか、何かスポーツした時に「ああ、生きてる」ってなるじゃないですか。その感覚を大事にしたい。

太田 スポーツやってた? 

コムアイ やってない(笑)。

太田 やってないじゃん(笑)。

コムアイ 全然やらないんだけど、でも、わかるの。クラブで踊る時とかも思うもん。ずっと夢中で踊ってたり、汗かいたりすると。だから、スポーツやってる人は楽しいんだろうなと思う。

そこは世界的注目を浴びるワンピス族が暮らす村

ーーそうして辿り着いた村は、アマゾンの中のどんな場所にあるのですか。

太田 アマゾンと一口に言っても、実は都市もあるし車で進めるところもカヌーでしか進めないところもあるんですが、僕らが行った村はアマゾンのかなり奥地のジャングルの中にある川沿いの村です。

コムアイ ボートでしか行けない村ですね。

ーー川幅の広さって。

太田 広さ自体は向こう岸が見えるくらいですけど、とにかく周り全てが森なのでスケール感がやっぱりとんでもないです。

コムアイ 浅くて広い感じの川って、日本にはあんまりないね。しかも茶色くて、ミルクティーみたい。

ーーひとつの部族が暮らしている村なのですか。

太田 ワンピス族たちが暮らす村です。彼らは気候変動や環境問題に対して声を上げていて、ペルー国内で初めて先住民による自治政府を樹立してるんですよ。大統領がいて、自分たちで憲法を作っていて、森を守る方法も自分たちで決めていくって姿勢で。

 例えばアマゾン・ウォッチとか、国際的なNGOも彼らを支援していろいろなノウハウを教えたりもしていて。今世界的注目を浴びている民族です。僕自身も外部の協力者としてこれまで彼らと関わってきて、今回の滞在中もNGOに提出する書類を一緒に作ろうってなってたり。

ーーNGOはどんなノウハウを。

太田 たとえば、太陽光発電を導入してその電力で彼らはラジオ・ワンピスっていうラジオ局を運営しているんですけど。そのやり方や機材のセッティングなんかもNGOから教わっていて、フォトグラファーもジャーナリストもいます。

 彼らは昔ながらのヤシの葉で葺いた屋根の小屋に住んでいるんですけど、例えばその中で一眼レフの手入れとかしてるんですよ。

ーーひょっとして、Wi-Fiが飛んでいたり。

コムアイ 1箇所だけ、運が良ければ通じるところがあります。太陽光パネルで発電してるから、天気も関係するんです。ああ、雨だから繋がらないね、とか。

太田 その日にエンジニアがいないと動かなかったり。先住民系ではない人が村の外からエンジニアとして常駐してるんですけど、その人がしょっちゅう用事を作って何週間も村からいなくなっちゃったりするので、そうするとWi-Fiが止まったりします。

ーーワンピス族の方々は、自給自足で暮らしているのですか?

太田 基本的に自給自足です。「チャクラ」と呼ばれる畑から収穫したものとか、川で獲った魚とか、森で狩猟したイノシシとか猿の肉とか。家の外で放し飼いにしてる鶏とかを食べてます。イグアナとかワニも食べたな。

「職業という概念は薄いですね」「先生ぐらいかな」

ーージャーナリストやフォトグラファーがいるということは、みなさんなにかしらの職業に就いている?

太田 いや、職業という概念は薄いですね。半分狩猟、半分農耕のような生活なんですけど、生きていくためならお金はほとんどかからないので。みんなバナナやイモ類を収穫したり、川で漁をしたり、家を建ててメンテナンスしたり、アクセサリーを作ったり、生きることに関わる全てをなんでもやるという感じです。

 ジャーナリストやフォトグラファーの人たちは自治政府に関わってる特別なメンバーなので、民族全体で1万人以上いるなかで数人しかいない。給料はほとんどもらってないと言ってますし。

コムアイ 先生とかは。

太田 そうだね、先生ぐらいかな。いわゆる職業は。全ての村じゃないですけどアマゾンの村にも今は小学校や中学校があるところもあって。そこの先生たちは大抵その村か近くの出身の人なんですけど、先生には大学を出てないとなれない。だからアマゾンに住みながらもしっかりした給料をもらえる職業としてはほぼ唯一で、リスペクトもされます。

助産師アニータさんの隣の家に住まわせてもらって

ーー現地の助産師に出産を手伝ってもらったそうですが、その方も職業にしているわけではない。

コムアイ 仕事とお手伝いと遊びと生活が線引きされていない世界観なんです。アニータという方なんですけど、少なく見積もっても100人以上のお産を手伝ってて。お産だけでなくて、不妊に効く薬草を処方してあげたり、妊娠中のいろんなこと、例えば逆子を手で治したりもするようです。双子で逆子でもちゃんと産ませることが出来たよ、と言っていた時は、ドヤッという感じでしたね(笑)。

 民芸品を作ること、孫の世話をすることと、村の人の相談に乗ること、畑に行くこと、教会に行くことなどが、どれもアニータの生活で、どれかが職業ってことでもないというか。村の人のお産を手伝うときは、お金がないなら野菜でいいよ、みたいな。それもなかったら、何もいらないって。だってそれで私が手伝えなかったら、その人と赤ちゃんはどうするの?と。私たちにも、お代は気持ちでいいよ、と言ってくれたのですが、さすがにお金を渡させてもらいました。

ーー滞在中は、ずっとアニータさんの家で。

コムアイ 村に着いたら、もう話がついていて。光海君の親友で村のリーダー格の人がいるんですけど、その人が「アニータがいいと思う。聞いてみるよ」って事前に伝えてくれていて。

 それで村に到着して、アニータを訪ねて「よろしくお願いします」って挨拶したら「息子が建てた家があるけど、今は違う場所にいるから、そこに住みなよ」って。それで、アニータのお隣のお家に住まわせてもらって。

太田 住み込みに近いですね。

コムアイ 隣だから「もし夜中にお腹が痛くなったら『アニータ』って叫ぶのよ」って言われて(笑)。

高床式でヤシを葺いた屋根の家が「すっごいよかった」

ーー滞在した家を含め、住居は高床式ですか。

コムアイ 高床になってます。高さはいろいろだけど。私たちが住ませてもらった家は、結構高かったよね。1メーター以上はあったよね。

太田 そんな高かったっけ。

コムアイ そうだよ。だって、ヨッコラショって言って上がってたもん。

太田 屋根は、葉っぱで。

コムアイ ヤリーナっていうヤシがあって、それを葺いた屋根なんです。5年ぐらい持つんだっけ。

太田 10年持たないぐらいかな。

コムアイ お家、すっごいよかったよね。豪雨でも大丈夫。最初は屋根にコウモリ棲んでたけど(笑)。

 最近になって、トタン屋根の家も増えてきたんですよ。トタン屋根の家にもお邪魔したんですけど、すごく暑くて。建てるの大変だと思いますが、ヤリーナの方がいいですね。

ーーアニータさんが近くにいてくれるのは安心ですね。

太田 毎日の食事とか、こういうのを飲んだほうがいいとか、いろんなアドバイスを受けながら毎日過ごせるので。

キャッサバのお酒「チチャ」を妊婦にも乳児にも

ーー飲み物だと、何を勧められるのですか。

コムアイ チチャとか。

太田 口噛み酒なんですけど。キャッサバって、タピオカの原料にもなってる芋があるじゃないですか。あれを原料にして、人間の唾で発酵させるお酒で。 ワンピス族は真水を飲む習慣がないので、チチャが日常の飲み物なんですよ。

コムアイ キャッサバの炊いたやつが、すでにおいしくて最高なんです。真っ白で、ほんのり甘くて。私、ジャガイモよりも好きだな。キャッサバ、芋の中で一番好きかも。めちゃおいしい。

太田 チチャはお酒だから当然アルコールは入ってるけど、妊婦も飲んだほうがいいって言うんです。「妊娠中にアルコールを飲まないほうがいいよ」って、実は世界共通ではなくて。コミュニティによっては、飲んでいい時もある。

コムアイ といっても私下戸なんで、1日だけおいた発酵の浅いやつが好きです。チチャはお酒でありエナジードリンクでもあり単に水分補給でもあるんです。赤ちゃんも生後半年からチチャを飲みますね。

ーー日本では妊娠中のアルコール摂取は厳禁とされてますけど、他に大きく違いを感じたことってありましたか。

太田 大前提から違いすぎるんで……何だろうな。

伝統の押し付けはなかった

コムアイ 感覚を伝えるのが本当に難しいので、滞在中に付けていた日記をもとに一度まとまった形で世に出したいなと思って、実は今本を執筆中なんですけど。
 まず、思った以上に柔軟なのがアマゾンらしさなのかな。「私たちの伝統ではこうだから、絶対にこうしなさい」っていう押し付けはなかったです。「私たちはこういうふうにやるんだよ」と教わって「なるほど。じゃあ、こういうふうにやるのはダメ?」とか聞くと、「ああ、それもとてもいいんだよ」みたいな感じで。矛盾が存在しない?(笑)
 お産の方法に関しても、アドバイスはしてくれるんですよ。膝を開いて梁からぶら下がった状態で産む方法が一番多いって。一応、それで「ウ~ン」って踏ん張っていたんですけど、私はあまりうまくいかなくて。

 結局、しゃがんで息むのがやりやすかったです。「これでもいい?」と聞くと、「うん、それがいいよ!」と。キリスト教も信じるけどシャーマンも信じてる、みたいなね。

ーー「いま8ヶ月です」など、アニータさんには伝えてはいたのですか。

コムアイ 8ヶ月なのは言ったけど、細かい週数は言ってなくて。もう「時が来たら産まれるから」みたいな感じだった。お腹を触って「ちゃんと育ってる、今週かな? 来週かな?」とかって言って。触って、頭の成長具合や姿勢なんかを見てましたね。

ーー陣痛はどれぐらい続きました?

コムアイ 2日ぐらいあったかな。寝れないし、食べれないし。私、こんなに食いしん坊で眠るのが超好きなのに、食べたくない、眠れないのはなんでだろうって。

お祈りしてくれたり、薬草をお腹に塗ってくれたり

ーーそんな状態のコムアイさんを見て、アニータさんは。

コムアイ 絶対に産めるから大丈夫と繰り返してくれていましたが、外国人は初めてだから内心すごく心配していたんじゃないかと思います。村の女性曰く、何日もかかるのはワンピス族でも普通みたいで、「初めてでしょう? 初めての子は2日か3日はかかるよ、すっごく痛いよー」って脅されました(笑)。

 産む前は周りに「痛いよ」って言われても「私はスッと産むだろうな」と思ってたけど、めちゃくちゃ時間がかかったし、痛かったし。陣痛が続いてる間、アニータが産屋の隅でお祈りしてくれてたのがすごく印象に残っています。薬草をお腹に塗ってくれたりもして。

 あ、急に思い出したけど、お産が進んでない時にアニータが乳首を摘んできましたね。ズン、ズンみたいな感じで。

ーー母乳の出などに関係するとか?

太田 子宮を刺激するんです。

コムアイ 子宮の収縮と赤ちゃんがおっぱいを吸うのって、ホルモンが連動してるからみたいで。アニータは「ホルモンが」とか説明はしないですけどね。ただ、黙ってズン、ズンと。

 長年そうしてきたことでお産が進んだ経験があるから、やってくれたんだと思います。いきなり真顔でやってきたので笑いそうになりましたが、そんな余裕ももはやなかったですね。

「頭が出てきた」と思った瞬間に、後ろから抱きしめられて…

ーー産まれる時はスッと。

コムアイ 「頭が出てきた」って思った瞬間に、アニータに後ろから抱きしめられて、そしたら赤ちゃんの身体がドロンッて全部出てきました。

 頭だけ出ている状態だと首が絞まっちゃうのか、ここまで出たら早い方がいいと判断したみたいで。何をされたのか、いまだにわからないんです。2秒くらいの出来事だったので。

出てきた途端に、オギャーオギャーって泣いてました。

ーーへその緒を切る際は臍帯剪刀(さいたいせんとう)を使いますけど、そういった器具は。

コムアイ へその緒は、植物の研いだもので切るのが伝統的な方法みたいです。

太田 竹に近い植物で。ちょっと切ると、そこが刃物みたいになるんですよ。それを煮沸消毒して使ってましたね。

コムアイ へその緒は、ちょっと時間が経ってから切ったよね。

胎盤は生で一口、お塩で食べた

ーー出産後、胎盤を食べたんですよね。

コムアイ 胎盤を食べたことがあるお母さんたちから、もし機会があったら食べるといいよと言われていたので、ずっと食べてみたかったんです。フランスやアメリカの友人と話した時も、産後うつになりづらく母乳が出ると言われていて、粉にしてカプセルにする人が増えてるよーと言ってましたけど、冷蔵庫もないので新鮮な時に食べるしかなかった。

 これは完全に私たちの希望で。ワンピスの文化で行われていることではないです。でも、そんなに驚かず、「そういう人もいるよね。生にする? 焼きにする?」って感じでした。

 日本では、助産院なら食べさせてくれるところもあるみたいですね。

ーー病院では冷凍された後に専門の業者が埋葬してるそうです。好きにはさせてもらえないようですね。

コムアイ 埋葬かー、もったいない。正直、めちゃ美味しいし。食べたくない人にはどうでもいいのかもしれないけど(笑)。

ーーどのタイミングで食べたのですか。

コムアイ まず、産んだ後に胎盤が出てくるんですけど、アニータに「どうやったら出せるの?」って聞いたら、「もう知っているはずよ!」って言われて。

「知っている」ということは……「お産のように息むんだ!」と、ハッとして。もう一回フンッて息んだら、ドゥルルンッて出てきた。

太田 で、赤ちゃんが落ち着いてコムちゃんも着替えてから、生で一口食べました。

コムアイ なんだかんだで、産んで1時間ぐらいしてから。光海君がナイフで切ってくれて、お塩で食べたよね。

写真=橋本篤/文藝春秋

https://bunshun.jp/articles/-/72750


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エミリー・ウラマラ(MF 526)

2024-09-01 | 先住民族関連

SBS 2024年8月31日

Credit: Instagram/@emilywurramurra/Photographer: Claudia Sangiorgi Dalimore

サウンドエンジニアの安齋直宗さんが担当する『Music File』。第526回目のアーティストは、ファーストネーションを代表する、エミリー・ウラマラ。

オーストラリアのノーザン・テリトリーから50㎞に位置するグルート・アイランド、ワーニンディリャグワ族出身のシンガーソングライター、エミリー・ウラマラ。

2018年にリリースしたデビューアルバム『Milyakburra』は、エアー・アワーズやクイーンズランド・ミュージック・アワーズを受賞し、さらにARIAで最優秀ブルース&ルーツアルバムにノミネートされるなど、華々しいデビューを飾りました。

それから6年、セカンドアルバム『NARA』が8月23日にリリースされました。

アニンディリャクワ語で「何もない」を意味する『NARA』。火事で家を失ったり、娘を出産後メンタルヘルスに悩むなど、ウラマラが経験した苦悩の日々を描いています。

詳しくは安齋さんのエピソードをお聴きください。音楽も合わせて聴きたいという方は、SBS日本語放送のCatch-up Radioからどうぞ。セグメントは8月30日放送されました。

https://www.sbs.com.au/language/japanese/ja/podcast-episode/emily-wurramara-mf-526/9jxzwyh92


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日本一の秘境駅のさらに奥、断崖絶壁に閉ざされた海辺の「洞窟ツアー」…林道抜け国道の200m下を目指す

2024-09-01 | アイヌ民族関連

読売新聞 2024/08/31 08:10

洞窟の前には噴火湾が広がり、開放感いっぱい(21日、北海道豊浦町で)=土田浩平撮影

 日本一の「秘境駅」とされるJR小幌駅(北海道豊浦町)。そのさらに奥を訪ねるアドベンチャーツアーがあると聞き、参加してみた。

 「秘境小幌洞窟ツアー」と題して、洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会が21日に開催した。洞窟は長万部町との境の国道37号から約200メートル下、断崖絶壁で閉ざされた静かな海辺にある。

 緩やかな林道に続き、倒木をまたいだり、くぐったり、滑りやすい沢を何度も渡って、小一時間で到着。広葉樹の森を抜けるとにわかに視界が開け、噴火湾が目の前に広がった。「今は無人ですが、昔はここでニシンやマグロも取れたそうです」とガイドの佐々木美穂子さん(47)が解説する。

林道にあったトチノキの洞に入って「はい、ポーズ!」(21日、北海道豊浦町で)=土田浩平撮影

 豊浦町教育委員会によると、海に面した洞窟からは、約2500年前の縄文晩期から13~15世紀のアイヌ文化期までの遺跡・遺物が出土している。今も「岩屋観音堂」があり、秋には関係者が例祭を執り行っているという。札幌市南区から参加した男性(70)は「普段見られないものを見られた」と笑顔だった。

 帰りは小幌駅にも立ち寄った。同駅には車で近寄れず、1日上下6本の普通列車でしか行けない。平日にもかかわらず、プラットホームにはカメラ片手の鉄道ファンが10人以上も。秘境駅にしてはにぎやかだった。(土田浩平)

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240830-OYT1T50066/


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