原結子さんの作品集ができました。
タイトルになった『コナミのいる島』は第7回「児童文学草原賞」の佳作に選ばれた作品です。他に短編四作品。あわせて五作品の作品集です。
なんで大賞じゃなくて佳作なのか、わからないと思うほど、すてきな作品でした。
舞台になる与那国島の風や空気が伝わってくるような、美しい描写。コナミという馬を思う、主人公のナミがみごとに立ち上がっていて、生き生き、島の中を動き回っています。
ほんと、短編なのがもったいない。もっと読みたい、もっともっと読みたいって思いました。
わたしと原結子さんの出会いは、児文協の創作教室でした。わたしが講師で原結子さんは、受講生。
はつらつとして、クラスを明るくするような、リーダーシップがとれる、魅力あふれる書き手でした。
熱心で、こちらの話を一生懸命に聞いてくれました。
もっと勉強したいという意欲があられたので、仲間をあつめ一時期、羽の会という勉強会をつくったりしました。
でも、羽の会は、長くは続かず解散。
そのあと、原結子さんは、サークル拓にはいられました。最上一平さんや安東みきえさんがいらっしゃるグループです。
そこで仲よく、熱心に勉強を続けてらっしゃいます。
同時に、わたしも参加している読書会のメンバーでもあるので、定期的には、顔をあわせてはいました。いっしょに合宿に行ったこともあります。
その原結子さんですが、ただいま、入院して闘病生活をおくっていらっしゃいます。そのことを考えると、胸がいたいです。
作品集は、サークル拓の安東みきえさんとにしがきようこさんが発案し、編集もして、オリオン出版のTさんのご好意があって、できたそうです。表紙の装丁も、良いですね。
なんとか、なんとか、元気になってくれますように。
また、顔をあわえて、おしゃべりして、笑いあえますように。
心から祈らずにはいられません。