《数百年先に帰ってくるかもしれない。懐かしい、この浜辺に―ー。
徳島の海辺の小さな町で、なんとかウミガメの卵を孵化させ、自分ひとりの力で育てようとする、祖父と二人暮らしの中学生の女の子。
年老いた父親のために隕石を拾った場所を偽ろうとする北海道の身重の女性。
山口の見島で、萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男。
長崎の空き家で、膨大な量の謎の岩石やガラス製品を発見した若手公務員。
都会から逃れ移住した奈良の山奥で、ニホンオオカミに「出会った」ウェブデザイナーの女性ーー。
人間の生をはるかに超える時の流れを見据えた、科学だけが気づかせてくれる大切な未来。》
この著者の作品が書架に並んでのに気付くと、借ります。
どの作品も、登場人物の心模様は(時に出来過ぎ感を感じても)、最終的に前向きになるので読みやすいと言うだけでなく・・、関連する自然科学的情報の広さ・深さにも感心させられ、興味深く読まさせて頂いています。
(画像借りました。)