昨日からSSN値が270台を越えて久し振りに良い数値を示している(現在では213)此の数値は必ずしも其の日に急激にコンディション良く成るとは言えないがタイムラグは有っても数値が高い事は悪い事では無い。今日の午前中は此の時期に珍しく21MHz帯で国内が(7、8エリヤ)安定に開け59プラスで入感し20分間位のゆっくりしたQSOを2局程楽しむ事が出来た。
反して7MHzのコンディションは昼間は余り良くない様に感じられた。週末で沢山の人が聞いていると思うのだが思いの他聞える局は少ない様に感じた。此のバンドも必ず日に一回は聞いてみるが最近は余り関心が向かない。どの局も似たり寄ったりの平凡な場所からの移動運用ばかりで「此処は!」と思う様な場所からの運用は少なく余り魅力を感じない。
最近、高校時代の無線部の仲間に会ってゆっくり話をする機会を得、最近7.195MHz辺りでA3モードに寄る交信が密かなブーム?に成って居るらしい事を聞き最近私も時々此の周波数を聞いている。最初は正直言って「今更 A3でも無いだろう?」の思いで聞き始めたが交信のスタイルや会話の内容は何か懐かしく聞いていて楽しい。
矢張り送信機や変調機の構成がシンプルなので自作がし易い事と世の中が全てメーカー製のトランシバーで埋め尽くされた中での自己主張と言うか反骨精神と言うか?はたまた其々の方が開局した当時への郷愁を誘うのか?数は多くは無いが毎日A3の電波は聞えている。
私はこの時代にA3の機械に全く興味は無いし、作ろうと思わないし非効率なA3の電波形式で運用しようとも思わないが最初の開局がA3の電波型式で開局した者として其の気持は良く理解できるし其の会話を聞いていて非常に懐かしいし運用されている人達の会話の内容は面白いし非常に興味が有る。A3の電波形式を使った世代と言えば少なくても開局40数年以上の経歴を持つ方ばかりであろう。当時は今ほどアマチュア無線は一般的な物でなく大半の方が電気の専門職か?それらの学校に通う学生で全く職種の違う方々や学生も居られたが少数派で其の代わり専門職が御辞儀をする程の知識や技術力を持っていないと開局出来ない時代で有った。
パーツが無い中で本格的な測定器はおろかパワー計やデップ・メーターも所持せずその様な環境の中で開局の半数近くは自作派が占め、メーカー製のリグで設備を揃えても付加装置は自作をしないとメーカー製品が無い物もあった。従ってズブの素人では開局出来なかったし興味を持って国試を受けて合格しても技術的な事や経済的な問題で開局出来ない方も沢山居た様に思う。何せ当時のアマチュア無線は「高値の花」で有った。私が受験したアマチュ無線の法規問題にアマチュア局の開設必用事項に「アマチュア局を円滑に運営するに足る十分な経済的基盤を要する」と言う文言が有った事を私は鮮明に憶えているし事実、此の問題が開局を難しくしていた。経済力の無い学生は自作して無線機器を揃えるしか方法が無かったので昼間の7MHz帯の学生達の話は自作に伴う成功例や失敗例、個々の自作機器の自慢話で持ちきりで有った。
私も同じタイプなので偉そうには言えないが最近のアマチュア局の様な主として通信に(交信其のもの)ウエイトを掛けたアマチュア無線運用スタイルでは無く当然現在の様に各種のアワード等は無かったので当時は技術的な会話が多かった様に思う。何時も書く事だが運用スタイルとして局数稼ぎも其れは其れで楽しいが 其ればかりだとマンネリ化してしまう。今の私は正に其の状態と思うのだが?
その様な時期に7MHz帯の上のA3モードの交信を聞いていると、前記の様にコールサインも経歴も古い方々が大半で同じ時代と同環境の中で開局している為、会話が理解でき色々経験した事を思い出し、会話の内容や運用スタイルが過去に戻って何かしっくりして懐かしく時間を持て余すと其の周波数を聞く様に成り最近は嵌っている。