黄昏叔父さんの独り言

 アマチュア無線と何でも有りのブログ

 安全ベルトでの高所作業

2014年03月03日 | その他


 私はアマチュア無線のアンテナ設備の点検や保守の作業でタワーに上がる機会が有るが、初めてアンテナ作業で高い所に上がったのは20代の最初の頃で有った。当時は実家の兄が自作して建てた2インチのガス管の2本継ぎのポールに4箇所にワイヤー・ステーを張った物であったが溶接したステップを一段一段と登る時に足が震えたり御尻の筋肉がピリピリして非常に緊張した。最上部にある円形の踊り場まで初めて辿り着いた時は大きく深呼吸した(緊張感で息を詰めて登ったと思われる)事を懐かしく思い出します。当時は安全ベルト無しで登って居た事も有りますが可也ヒヤヒヤものでした。


 アマチュア無線を本格的に遣り始めると電波の飛びに不足を感じ誰もが一番最初に取り組むのが、お金さえ有れば簡単に出来るパワーアップですが確かに電波は強く届く様に成りますが其れに対する受信力に不足を感じて(微弱な電波が聞えなければ始まらない現実を実感し)次に受信力を上げるべく利得の有るアンテナに興味が移ります。ワイヤー系のアンテナでも若干のアンテナ利得が取れる物も有りますが何れにしても最終的にはビームアンテナに移行して行く様に成ります。多素子のビーム・アンテナを上げると成ると矢張りタワーは必要に成り其の人の無線に対する思い入れ度合いで段々とエスカレートして行きます。何の趣味でも同じですが本気で始めると現段階よりは次の段階へとレベルアップを図る様に成り其の気持ちには際限が有りません。



 話が少しズレましたが、タワーを建てる事は財力が有れば業者に全て任せて建設する事は出来ますがタワーを持つと必然的に突発的な故障やメンテの為にタワーに上らなくては成らない事が発生します。私の場合は貧乏人だったうえに不幸な事に無線に対する思い入れは人一倍強かったので其のジレンマと戦いながら牛歩の歩みで少しずつグレード・アップを図って来ました。少しでも経費を抑える為に変電所の四角のタワーを流用したりタワー建設は穴掘りからコンクリート打ちやタワーの建て上げまで少し他の人の協力は得ましたが全て自力で進めました。これらの高所作業は事故れば殆ど死に繋がる危険な作業、それ故に親しい友人に簡単に応援を依頼する事は出来ません。私の場合は仕事の関係で日頃から高所作業の経験の有るDX仲間が偶々近くを通り掛かり、素人がへっぴり腰で作業をしているのを見つけ見かねて登って来て手伝ってくれた事が有りました。

 其の頃は2基目のタワーも建設済みの経験者だったのですが何せ見様見真似の素人、最上部での作業と成ると安全ベルトはしていましたが如何しても恐怖心からプロの様に両足を踏ん張った(腰を入れた)手放しの作業が出来ずにタワーの支柱に片足を巻き付けるか?両手を使うにしても片手は支柱の中を通して落下に対する体を保持して安全ベルトを活かさない自分の体の一部で最終的な安心感を得たスタイルで作業をしていました。多分プロから見たら面白い恰好で作業をしているを見兼ねたのだと思います。其の後、自局のアンテナの交換やメンテ作業を通じて少しずつ経験しながら進歩したとは思いますが完全に安全ベルトに体重を投げ出しての作業は出来ませんでした。



 今回、水管の板厚調査の手伝いで30~40度の傾斜の管の側面の作業が大半だったので上部から垂らした命綱にロリップと安全ベルトで体を支持し水管と平行に成った斜面を踏みしめて作業をする訳だがサンダーでの剥離作業は両手での作業と成るので安全ベルトに完全に体を預け足は体の位置を固定させるだけ(自分の体は垂直軸に対して落下する側に30~40度傾いた上体)命綱や安全具に問題が起これば即、頭から転げる事になるが其れでも5~10m間隔に有る設備で何とか体が止まる安心感はタワーの様に下まで垂直落下する場合とは安心感が全然違う。自然に全体重を安全ベルトに掛けた両手作業が初めて出来る様になった。



 多分今後は今回の経験を活かしタワーでの高所作業は以前のへっぴり腰姿で無く、もう少し見栄えの良い恰好に成って居ると思うが果たして?兎に角 今後も高所作業には十分気を付けたいと思っている。
 

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