今年の1月19日から急に思い立った「お四国巡礼」を始めた。四国地方は弘法大師の出身地でもあり、真言宗の信者が多い事で、私の父親の時代は厄年に成ると地区の同年代の人が団体で巡礼装束で歩きの四国八十八箇所霊場を回る風習があった。
私達の時代は其の様な風習は無く成ったが、やがて世の中は車時代に成り、個人的に容易に四国八十八箇所を巡る事が出来る様に成ると「四国巡礼」をする人は可也多い。私も何時かは此れを実行しなければ成らないと思いながらも煩悩の世界を彷徨って居たので其れを中々実行する事は出来なかった。然し私も70歳を迎えると段々と先行きが見えて来て、此れは元気な内に遣っておかねばの気持ちに成った。
そして今年の新年、早々から「発心の地」の第1番札所の「霊山寺」からランダムに各札所を廻り始め、本日の14時20分で第88番札所「大窪寺」で結願した。四国を廻った日は合計すると約10日間であったが連続の巡礼の旅では無かったので結願に至るまでに保々、一年を要した。私は熱心な真言宗の信者では無いし、家内は1500年代に始まる古い寺(住職)の末裔ながら余り信心の無い方、其の二人の巡礼は「なんちゃって四国巡礼の旅」に成ったが其れでも四国中の弘法大師、所縁の八十八箇所霊場を廻ってみると私達の様な者でも形では無く、上手くは言い表せないが得るものがあった。