共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

嘘を教えないで!

2018年05月21日 23時30分28秒 | 
何でしょう。天気予報通りの雨こそ降らなかったものの、今朝起きたらだいぶ空気が涼しくなっているではありませんか。どうやら寝ている間に南北の空気が入れ替わったようで、昨日のジメッとした感じから一転して、今日は乾燥した比較的涼しい気候に恵まれました。

ところで、今年もこの白い花がサク頃となったようです。平年だともっと後に咲くイメージがあるのですが、今年は全ての花がそうであるように、この子も慌ててめを覚ましたのでしょう。

そんなことを思いながら撮影していたら、後ろから親子連れと思われる話し声が聞こえてきました。

子︰見て見て〜、ハナミズキ咲いてる。

母︰そだね〜。

それを聞いてズッコケる私。そう、これはハナミズキではありません。

とりあえず幼気な子が間違ったことを覚えてしまうと大変なので、

私︰ボク、これはハナミズキとよく似てるんだけど、ハナミズキじゃなくてヤマボウシっていう別な花なんだよ。

と訂正したら

子︰…(・_・;)

母︰へぇ…そうなんだって。っていうか、そんなんですか?

という反応でした。

よく似ているから、子供の目線では無理もないかも知れません。ただ、大雑把な違いと言えば、ハナミズキは正しくはアメリカハナミズキといって、明治時代に日本からワシントン・ポトマック川に贈られた桜の返礼としてアメリカから贈られてきた外来種で、ヤマボウシは日本固有種です。

花の形にも特徴があって、ハナミズキは花弁の先が丸く割れていて、全体にも丸い印象を受けます。一方ヤマボウシは花弁の先が尖っていて、全体的に四角い印象を受けます。

また花の咲く時期も、ハナミズキは例の歌のせいで『5月の頃』と思われがちですが、実際にはゴールデンウィーク前には満開を迎えてしまいます。対してヤマボウシはそれより後、アジサイの手前くらいに満開になります。

こうした違いを列挙したら、子供の方も納得してくれたみたいでした。先ずは一安心と言ったところでしょうか。

それにしても、子供の自尊心を傷つけずに意見を正すというのは、なかなか難しいものです。特に男の子は女の子よりも数倍気を使います。『オマエはそれが仕事だろ』と言われても、こればかりはなかなか慣れたりしないものだな…と、改めて考えさせられたのでありました。
コメント
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