もう10日も前の事になってしまったが がっかりしたことを。
平成16年に初めて教えて頂いて観察した フキユキノシタ の群落を訪ねてみた。
6月に訪れた時はまだ花の時期ではないので葉ばかりだったが清水のしたたる壁を覆い尽くしていた。
花を期待して21日に訪れてみると大群落は消えてしまっていた。
一週間程前に カモシカ か ニホンジカ に食べ尽くされてしまったようだ。
葉を無くしても食べ残された花茎は頑張っていた。
頑張って咲かせた小さな白い花を一筋の木漏れ日が照らしていた。
花粉を運ぶのは 蝶 と 蜂 だという先入観があるが自然界では 蠅 のほうが多いと思う。
ここにも異様に複眼の大きい 蠅 が蜜を探していた。
薄暗い樹下の道ばたに オオバタケシマラン の実が赤く熟していた。
柄が中間で 90°曲がるのが特徴。
21日の調査時には まだ小さな実だった。
季節は確実に進んでいる。
里ではとうに花期を終えた エゾアジサイ だが標高の高い調査エリアでは今が見頃。
樹下に咲く花は青空の色を映して一層青い。
木漏れ日に照らされたこの花の花びらには鋸歯状の切れ込みがある。
追肥が功を奏したのか鉢植えの チングルマ が数輪咲き出した。
春の花に比べると少し小さいような気もするが・・。
チングルマ の見所の一つは風に揺れる種子の綿毛だが 春の花は全く結実しなかった。
自家受粉では結実はしないのか? と思っていたが返り咲きでは一輪だけ結実した。
自生地のものよりはみすぼらしい感じだが 白い雲と一緒ならそれなりの景色になる。
右端に黒く結実しなかった春の花の花ガラ。