さて、10月にカットマンとしてもう一度挑戦してみるということをこのブログに書いたが、今回はその事後報告
膝・腰に負担がかかるカットマンスタイルで練習が続けられるか不安だったが、とりあえずここまで4カ月なんとか体をだましだまし練習できている。
身体に負担をかけてまでカットをもう一度やってみたいと思った一番の動機は、「バックカットを完成させたい」ということだ。長年カットマンとしてプレーし、フォアカットについてはある程度納得のいくボールを送れるようになったのだが、バックカットについては、技術的に不満な部分が残っていた。
致命的な欠点は裏ソフトラバーを使った時、相手の強いドライブに対して全く対応できないこと。仕方なく粒高ラバーやアンチスピンラバーを使い欠点を補っていたが、裏ソフトでうまく出来ないのは、スイングや体の使い方など技術に問題があるからに違いない。何とか死ぬまでに(?)この謎を解明し、正しいカットを身に着けたい
卓球は相手が必要。新しい技術を身に着けたり、フォームを大変革する練習は、相手に迷惑をかけてしまうのでなかなか出来ないのが普通なのだが、幸い10月から契約したマシン卓球場では、マシン相手に一人であれこれフォームを試したり、スマホで撮影したりして、納得いくまで練習できる。週1・2回マシン練習でフォーム検討し、週末は浦和のクラブか近所の高校で実践してみる。そんな生活を続けて大分問題点が明らかになって来た。
大概の卓球解説書や技術紹介サイトではカットのコツとして以下のようなことが書いてある
①バックスイングでは、ラケットを肩より高く上げる
②ボールをしっかりと引きつけて、上から下方向へ「スパっ」と振り下ろす
③スイングしながら、左足から右足へ(前方向)に体重を移動させる。
この3つは確かに正しいのだが、実践にはいくつか注意が必要だということが分かった。
ポイント1 バックカットのバックスイングは不自然な動き
フォアカットの場合は、右手を右側に高く上げるが、それは自然にできる。日常生活で高いところにあるものを取るときやボールを投げたりするときと同じような腕・肩の使い方になるためだ。けれどもバックカットでは右手を左側に上げなければならない。これは日常やらない。かなり意識して練習する必要がある。自分ではこれまで高く上げていたつもりだったが、動画で見てみると全然上がってないことが分かりガッカリした。不自然な動きが瞬間的にできるようになるには、努力が必要だ。
ポイント2 スイングは小さくて良い
バックスイングを高くとり、かつ③を意識しすぎると、どうしても振りが大きくなりがちだ。後陣で相手打球の威力が衰えたところで自分がカットするのであれば、体重移動を伴った大きなスイングが必要になるが、前・中陣で打球するのであれば、コンパクトなスイングで無ければ打球出来ないし、スイングスピードが遅くなり相手の強ドライブを抑えられなくなってしまう。自分の場合、ツッツキをする位の気持ちで振った時が適正なスイングサイズであることが分かった。
ポイント3 「スパっ」と振り下ろすコツ
自分では「スパっ」と振り下ろしているつもりだったが、早く振ろうとすると肘が突っ張ってしまい、逆にラケット面が上を向いてしまっていることに気づいた。
これには③の体重移動も影響しているかもしれない。とにかくスイングが鉛直方向から大分ずれている。
力みと肘の張り出しを抑え、鉛直方向にスイングできる良いイメージは無いか?色々試した結果、毛筆で「ノ」の字を書くイメージというのを思いついた。力を抜いて筆を高く掲げ、力まずスッと滑らすイメージでラケットをボールに触れさせると、スイングの軌道は綺麗に縦に抜けるようになり、ボールは綺麗な回転で返っていくようになった。
というわけで、死ぬまでに正しいバックカットを身に着ける計画(?)は、着々と進行している。まだまだ思い通りに体は動いてはくれないけど、とりあえず「どうやって振ればバックカットが入るのか」という謎は解明できたので、後は練習と経験を積むしかないと思っている。
競技歴50年を越え、齢60年を越えても、まだまだ新しい発見がある。卓球道は奥深いとつくづく思う。
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