さて今日は、インターナショナルスクールを辞めた理由を記そう。
端的に言うと、経営者が私のことを不適格と判断し、契約更新はしないと決定したことだ(つまりクビ!)
これは人間関係の悪化に関連した誤解が原因で、もともとは、非常に不愉快で威圧的な発言をしばしば行っていたある人物に対して私が反抗したことに起因しているのだが、いちいち言い訳をして悪口を重ねても仕方ないので、これ以上は記さない。
実はクビを宣告されなくても、辞めるつもりでいた。
この学校では楽しく授業はできるが、本当に生徒の能力を伸ばすことが出来ているとは思えなかったからだ。
この学校の特徴である「二言語教育」と「エイジレス教育」そして「主体的学び」は、理想としては素晴らしい。
だが、それを実現させるための教師の協力体制が不十分なこと、基礎から高度な内容へと深化させていく計画性に乏しいこと、主体的学びをおこなうための訓練が十分に実施されていないこと、等々の問題点にすぐ気が付いた。これでは生徒が効果的に学力を伸ばすことはできない。
日英どちらの言語をどのように使うのか事前の打ち合わせしたくとも、相方が事前打ち合わせを嫌っている状況では二言語教育なんてなりたたない。中学校・高校で学ぶ理系科目は、内容が高いレベルにまで及ぶため計画的な積み上げが必要なのに、学期ごとに刹那的に授業科目を設定しいろんな学年の生徒が同席するような状況では積み上げなんてできはしない。そしていくら主体的学びを重要視していても、事前に必要な基礎知識を与えることや,調べるための技術を教えることを軽視していては、決して深い学びを得ることはできない。
自分の勤めている学校の教育に自信と誇りが持てるのは、教師として大切なことだ。
この何か月かは、それが持てなかった。なので辞めた今は、すっきりした気持ちでいる。
けれどもこの学校に一年勤務した経験は、とても貴重なものだったとも思う。教育課程や教科書に縛られることなく授業を計画するなんて今までできなかった。そしてNIE(新聞を使った教育)、小論文、探究学習など県立高校の総合学習で取り組んだものの、未消化だった授業も思う存分やることができた。
さんざん文句を挙げたが、この学校の教育に適応して実力を伸ばし、世界にはばたいていった生徒は決して少なくない。たから、この学校が合っている生徒・先生にとっては、やはり良い学校なのだろう。
さらばインターナショナルスクール、残念ながら私にとっては納得のいく学校じゃ無かったが、県立高校で出来なかったいろいろな経験をさせてもらったこと感謝している。そしていつか私が問題視した諸々が改善され、もっともっと良い学校になることを密かに願っている。