はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

青春18きっぷで飯田線の旅(その2)

2016-04-08 16:25:15 | 鉄道の旅
4月7日は雨でした。列車の旅なので雨でも濡れませんが、雄大な景色が見られません。まあ、鉛色の風景も雨ならではの景色ということで楽しみましょう。おかげで写真は霞んでいますが…。


豊橋発8時10分天竜峡行きの普通列車に乗るべく、豊橋駅に7時30分にやって来ました。


昨日、名鉄から降りたホームのとなりで目的の列車を待ちます。


ところが、ホームには何の印(乗車位置を示す)も無いので、どこで待てばいいのかわかりません。向かいのホームに停まっている列車のドアを目印に、待つことにしました。しかし、やって来たのは2ドアの列車です。(乗降客が少ないといえど、もう少しわかりやすくして欲しいものです)


もうひとつびっくりしたのは、名鉄から降りた人の群れが、おかまいなしに押し寄せて来ることです。(出口が前方の1ヶ所のみ)名鉄の乗降客に比べると、飯田線はかわいいものでした。

豊橋駅を出発時は、乗客はほぼ満員で、立っている人もいましたが、本長篠駅を出た頃には、高校生もいなくなり空席もありました。残っていたのは、私と同じ飯田線「乗り鉄」客ばかりのようでした。


やがて沿線の風景も飯田線らしくなってきました。桜も彩りを添えてくれます。


中部天竜に到着です。ここで、25分ほど停車します。こういうところが、実にのんびりとしています。


有名な「渡らずの鉄橋」を渡る?と、水窪(みさくぼ)の町が見えてきます。宮本常一『天竜川に沿って』にも詳しく書かれていた町です。列車からでは、そこに住む人々の生活は見えてきません。
 (渡らずの鉄橋)

 (水窪の町)

「飯田線は、水窪駅から長いトンネルをぬけて天竜川のほとりの大嵐(おおぞれ)に出ると、そこから天竜峡駅までの間は、川沿いの断崖の下を走ってトンネルを出たり入ったりで、トンネルの数はおびただしい。そして、トンネルとトンネルの間に小さな駅がひっそりとある」(宮本常一『天竜川に沿って』より)
まだ、「秘境駅」という言葉がなかった、昭和38年頃の話ですが、今も昔と変わらない風景なのでしょう。
 (大嵐駅)

 (小和田駅)

 (トンネルまたトンネル)

 (為栗駅)

 (天竜川)

トンネルを出たり入ったり、小さな駅にとまったりと、飯田線の真骨頂を行きます。途中の駅(秘境駅)で乗り降りする人はいませんでしたが、1人の勇気ある若者が小和田駅で降りていました。

やがて、12時10分列車は天竜峡駅に到着しました。ここまでで、4時間です。天竜峡駅は2011年の「秘境駅」号の旅で訪れたことがあります。天竜川下りの出発点でもあり、雨にもかかわらず、観光客が来ていました。


次は、12時33分発の茅野行き列車で、飯田をめざします。飯田までは、26分ほどの旅です。


そして、13時3分飯田駅に到着しました。今回の飯田線の旅はここまでです。雨はあいかわらず降り続いていました。


飯田駅では、反対のホームに「秘境駅」号が停車していました。これで豊橋まで帰る手もあったのか…。


飯田駅からは、高速バスで名古屋をめざします。高速バスなら2時間ほどで名古屋まで行ってしまいます。


名古屋からは、再び「ぷらっとこだま」で大阪へ帰りました。

雨の1日でしたが、楽しい飯田線の旅ができました。また、近いうちに今度は、飯田から辰野まで飯田線の旅をしたいと思います。その時は晴天で、アルプスの眺望を楽しめることを願っています。







青春18きっぷで飯田線の旅(その1)

2016-04-08 10:55:55 | 鉄道の旅
飯田線の旅は、2011年の夏に「秘境駅号」に乗って、豊橋~天竜峡を往復したことがあります。しかし、飯田線の旅は、普通列車にゆられて、ガタンゴトンとゆくのが正しいと考え、今回の旅となりました。


飯田線は、愛知県豊橋から長野県辰野までを結ぶ路線で、途中の駅が92駅もあります。豊橋駅を朝の8時10分に出る列車に乗ると、途中の天竜峡駅で乗り換えて、辰野駅に着くのが15時40分になります。7時間30分の普通列車の旅が楽しめます。


ところが、大阪に住んでいる私にとっては、課題がいくつかあります。一つ目が、豊橋発8時10分の列車に乗るためには、朝一の新幹線に乗るか、豊橋で宿泊するかという方法をとらないといけません。二つ目は、辰野に15時40分に着いてから、大阪までどのように帰るか、などクリアーしなければならない条件があります。

ということで、今回は豊橋から飯田までの区間(運賃は2590円)だけ飯田線に乗ることにしました。しかも、名古屋までは新幹線で往復、豊橋に宿泊し、飯田から名古屋までは高速バスに乗るという、ちょっと贅沢な(邪道な?)「青春18きっぷ」の旅になってしまいました。



出発は、新大阪駅からです。4月6日15時43分発の「こだま」です。なぜ「こだま」かというと、チケットが「ぷらっとこだま」だからです。これだと名古屋まで4300円で行けて、ドリンクが1本付きます。




名古屋までは、「あっ」という間の旅です。新幹線は速いですね。名古屋に着いたらサプライズがありました。ドクターイエローさんがやって来たのです。名古屋で会えるとは思っていませんでした。




今夜の宿泊地は、豊橋ですが、その前に、「名古屋めし」で腹ごしらえです。名古屋といえば、味噌カツですね。やっぱり、「矢場とん」でいただきました。 「どえりゃ~うみゃ~でかんわ!」


さあ、豊橋に向かいましょう。豊橋へは、名鉄で行くことにしました。それにしても名古屋は大都会ですね。名鉄名古屋駅には、2~3分間隔で赤い電車が次から次にやって来ては、乗降客を運んでゆきます。






大変そうなので、特急の指定席をとって豊橋に向かいました。




豊橋駅に着くと、となりにJR飯田線が停車していました。ここは、JRと私鉄が同居しているんですね。明日は、このホームから出発です。


つづく。

※今回の飯田線の旅は、宮本常一『私の日本地図 天竜川に沿って』に触発されて実行しました。詳しくは2/24ブログ「天竜川にそって」を見てください。