カケラ (集英社文芸単行本)
主人公は美容外科医の久乃。
各章ごと、事件に関係した人が、
久乃のところに訪れ、
その人物の独白で物語が進んでいきます。
登場人物の相関がつかみにくく
あまり盛り上がりもなくて、
読み進めるのがしんどくなってきました。
6章になってやっと方向が見えた感じ。
ドーナツに囲まれ自殺した
女子高生の真実が明かされていきます。
その人の考え方、ものの見方によって、
真実が変わっていき、
本当はなにかが分からなくなくなる。
優しさとその奥に潜む悪意、
心が歪んだ人たちが多く、
人の残酷さ傲慢さに、
気分が重くなってきます。
湊かなえらしさが
いっぱい詰まった作品。
やりきれない気持ちが残りました。
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