花ごよみ

映画、本、写真など・

陰日向に咲く

2008-01-31 | 映画

劇団ひとりの原作を映画化。

キャストは岡田准一(シンヤ)
宮崎あおい(鳴子・寿子)
伊藤淳史(雷太)
平山あや(みゃーこ)
緒川たまき(ジュピター)
塚本高史(ゆうすけ)
西田敏行 (モーゼ)

本の内容、記憶が薄れていましたが、
映画を観ているうちに
徐々に思い出してきました。

原作は連作になっていますが、
映画では岡田准一(シンヤ)を中心軸として
宮崎あおい(寿子)、西田敏行(モーゼ)、
三浦友和(リュウタロウ)達が
複雑に交差して物語が進行していきます。

東京の片隅、日陰で生きる、
不器用な人達。

 


借金、ギャンブル依存症の
ダメ人間岡田准一(シンヤ)。

その父親でホームレスにあこがれる、
エリ-トサラリーマンの
三浦友和(リュウタロウ)。

リュウタロウとシンヤの
ねじれを生じた親子関係。

塚本高史(ゆうすけ)の、
平山あや(みゃーこ)に捧げる
優しい、ピュアな心に涙。

岡田准一(シンヤ)と、
年老いた緒川たまき(ジュピター)の
亡くなった子供に対しての母心。
彼女の最期の手紙に涙、涙。

西田敏行(モーゼ)と
寿子の切ない出会いに涙。

忘れてしまっている、
どこかに置き去りにしてしまいそうな
小さな小さな幸せ。

ひとりで生きているつもりでも
知らず知らず誰かのために生きている。

傷ついた心の修復は、
いつかきっとかなうはず。

魅力たっぷりの俳優陣の
演技力でしょうか?
こんなに泣けるなんて
思ってもいませんでした。
想定外です。





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きつねのはなし (森見 登美彦 )

2008-01-30 | 本 ま、や行(作家)
デビュー作品『太陽の塔』、 
「四畳半神話大系」
「新釈走れメロス他四篇」
「夜は短し歩けよ乙女」などと同じく、
この作品も舞台は古都京都。


骨董屋、
きつねのお面、
胴の長いけもの…。

奇妙な出来事が、
現実に起こりそうな、
京都が舞台の独特な世界。

4編からなる奇譚集。

この作品は、
今までの彼の作品とは、
かなり異なっていて、
新たな挑戦を感じます。

古都、京都の町ならではの
一種異様な空間を背景として
湿度の高さを感じさせる物語。

非日常的な雰囲気を漂わせている。

静かで不気味な空気。

あり得ないことは分かっているのに
どこかにあり得そうな話。

ほの暗い恐怖が直ぐそばに…。

不思議は不思議のままなので
読み終えた後、
不気味さがそのまま心の底辺に沈殿して
すっきりした気持ちにはなれない。

きつねにバカされたような…

そこが作者のねらい目なのかも。




譲ってもらった本です。
読む本は、いつもは図書館で借りるか、
買うとしても文庫本だけなのに…。
うれしいです。

でも「鴨川ホルモー」だけ、
返してくれと‥。
まだ読んでいないのに…。









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シンビジュームと千両

2008-01-29 | 水彩画

↑クリックで拡大できます


絢爛と咲く花、そっと控えめな実、
趣向はちがっていても
それぞれ精一杯美しく見せてくれます。

洋花、シンビジュームと和の千両の
コンビネーション。
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ムンク展

2008-01-27 | 美術
兵庫県立美術館
(神戸市中央区)


1月19日~3月30日

 


 



【叫び】で名高い、
ノールウェーの画家ムンク。

不安、絶望、恐怖、
人間の内面の感情、精神症的な心の断面、
現実から逃れるための手段としての絵画。
生身の人間を描いたといわれるムンク。

1863~1944

この展覧会では表現主義の画家というより
装飾画家としてのムンクの印象が強いです。

色彩豊かな暖かい絵も多く、
ムンクの今までの心の内面を描いた
暗い絵という、これまでのイメージを
一新させる展覧会です。

生命のフリーズ(帯状装飾)
複数の絵を並べることによって
醸し出される、
一つの絵とは
異なるイメージを作り出す、
装飾のプロジェクト。

フレイアチョコレート工場の社員食堂には、
安らぎを感じるフリーズ。

オスロ大学の壁画は雄大で、
自然と人間の調和。

オスロ市庁には、
労働者フリーズが今も
飾られています。

生命のフリーズ~労働者フリーズ
ムンクの絵は明るく、
静かな心が感じられる絵に、
変わっていきます。

変遷はあっても、
一貫して感じられるのは、
人間の命、悩み、恐れ
を描き続けたということです。

暗~い絵という先入観だけで、
行くのを躊躇していたのですが
惹きつけられる絵が多く
行ってよかったといえる展覧会でした。







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家の花達☆

2008-01-26 | 家の植物たち
↑リーガス・ベゴニア

バラのような形の花が可愛いです。
色もピンクと淡いグリーンが
ミックスしていていい感じです。
これから色の変化はあるのかな?
250円で買いました。



身を切る冷たい空気の中、
梅のつぼみがわずかですが
ふくらんできました。

つぼみを見ていると、
春の訪れをすこしずつ
感じとることができます。



カランコエのつぼみ。
こちらは今にも開花しそう。

でも、この花はこれから結構時間が
かかるんです。
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シルク

2008-01-24 | 映画



主なキャストは、マイケル・ピット、
キーラ・ナイトレイ、
アルフレッド・モリナ。

マイケル・ピットは、
どこかで見た顔だと思っていたら
完全犯罪クラブの高校生でした。
大人になりました!!

日本からは役所広司、中谷美紀が出演。

坂本龍一が音楽を担当しています。

結構奥の深いストーリー。

西洋と東洋、男と女の出会いに
秘められた哀しくて切ない物語。

 

女性が水面から現れるシーン
この場面に意味があります。

 


役所広司、中谷美紀、
重要な役割をなしています。

モノトーンのきびしい自然の、
日本とは対照的に
百合の花、藤の花…
花々が咲き乱れる、
絵画のようなフランス。

美しい風景、印象的な音楽。

マイケル・ピット演じるエルヴェの
神秘さ漂う異国の少女への慕情。
妻への想い。

キーラ・ナイトリー演じる、
妻エレーヌの大きな愛。
深い心、切なさは伝わります。


残念なことに、
2度目の日本行きでの
シーン中、つい、
うとうととしてしまいました。

重要な意味が込められていたのに、
内容が欠落してしまっているので
もう一つ理解出来ず、
曖昧さが心に残ったまま、
物語が進行していきました。

ラストの展開は想像外でした。

不思議な感じを持たせたまま、
余韻だけがいつまでも残る物語でした。
後を引く映画です。


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鹿男あをによし (万城目 学 )

2008-01-23 | 本 ま、や行(作家)

玉木宏主演のドラマがはじまる前に、
読んでしまおうと思っていたのですが
間に合いませんでした。

もう始まってしまいました。

奈良が舞台、
知っている場所が出てくるので
本を読む楽しみが倍増します。

猿石、鬼のせっちん、鬼のまな板、亀石。
 
石舞台、飛鳥大仏。

待ち合わせの目印となる
近鉄奈良駅の行基像。

黒塚古墳の墳丘から見る紫色の夕焼け、
これは知らないので一度見たいです。

鹿化した鹿男、
テレビでの映像も気になるところです。

朱い鳥居が続く伏見大社、
広大な平城京も行ってみたいです。

ラスト近くには鼠、狐、鹿が入り乱れて
複雑なことになってきます。

ドラマではどう映像化するんでしょう?
期待大です。

偶然と必然が絡み合い、
奇想天外な展開が…。

奈良へ出掛けて、
東大寺 辺りで鹿に会ったら、
話しかけられそうな気がします。
危ない……。

ポッキーが大好物の鹿って…。

先生、何はともあれ、
とにかく…よかったね!!

読後感は爽快です。


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大原 実光院&勝林院

2008-01-21 | 古寺(花など)
★実光院の【不断桜】

(京都市左京区大原)


実光院の庭園は歩くことが出来ます。
宝泉院の次に訪れました。
ここのお寺でも抹茶とお菓子が出ます。




雪と侘助。




雪の中に咲く桜。
秋から春にかけて咲く、
いつも咲くという意味の【不断桜】。




★勝林院


正面に見る本堂は重厚なたたずまい。
雪の白さと相まって気持ちが
引き締まります。


(1月19日撮影)


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大原宝泉院

2008-01-20 | 古寺(花など)
(京都市左京区大原)

柱、敷居、そして鴨居が額縁を成し
美しい庭の風景を納めています。

額縁庭園として名高い宝泉院。

和菓子と抹茶が出ます。 

石畳、小さな山門、
期待感を抱かせます。


庭の名前は盤桓園、
立ち去りがたいという
意味だそうです。


樹齢700年といわれる、
見事な枝振りの五葉乃松。

 

(1月19日撮影)

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大原三千院

2008-01-19 | 古寺(花など)
 
(京都市左京区大原)

大原に行ってきました。

雪の気配はなかったので諦めかけて
いたのですが、八瀬をすぎてから
木にぽつぽつと白い雪を見かける様になり
これはもしかしたらと淡い期待を抱きました。

三千院近くになると家屋の屋根に
雪が残っていました。

辺り一面の雪では歩くのが困難ですが、
このぐらいなら余裕で足を運ぶことが出来ます。
行ってよかったです。




 

 
苔の緑と雪の白、
コントラストが綺麗です。

 

 


笑顔が可愛い~! 

三千院の向かいのおみやげ物やさんの
入り口に作られていました。

次は宝泉院と実光院。
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