はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

夫婦相和し

2007-11-15 22:57:29 | はがき随筆
 澄み渡る秋空、降り注ぐやわらかな日差しを全身に浴びながら、時折ほおをなでる涼風が心地よい。
 正装して夫と共に、市主催の合同金婚式場へ向かう。奇しくも今年は夫の喜寿、私の古稀、金婚式と「めでたさ三重奏」にひとしお感慨深いものがある。半世紀の長い時を共に暮らし、愛する肉親や知人たちとの悲しい別れ、小さな生命との出会いの喜びと、山あり谷ありの長い道程を駆けた日々。
 どんな時にも夫に支えられ、2人で乗り越えられた深い思い。愛がふつふつとわいてきて「感謝」の一語に尽きる記念の日となった。
   鹿屋市 神田橋弘子(70) 2007/11/15 毎日新聞鹿児島版掲載