押し入れを整理していると、和風柄の布生地があった。幼少時、祖母から教わったお手玉を試作する。昔を思い返し、早速畳に布を広げた。長方形に裁ち、二つ折りにする。脇の部分を運針する。頭の部分と底の部分は縁を描くように縫う。
頭と底の糸を引き絞る。型は袋になる。中には小豆を詰める。小豆が外に出ないように細く縫うこと。祖母に教わった可愛げな、愛らしい、懐かしいお手玉が出来上がった。童心に帰った心地。祖母は穏和でお手本のような人だった。お手玉遊びをすると、祖母の笑顔が浮かんで来る。96歳の生涯を全うした。
鹿屋市 堀美代子(65) 2010/8/8 毎日新聞鹿児島版掲載
頭と底の糸を引き絞る。型は袋になる。中には小豆を詰める。小豆が外に出ないように細く縫うこと。祖母に教わった可愛げな、愛らしい、懐かしいお手玉が出来上がった。童心に帰った心地。祖母は穏和でお手本のような人だった。お手玉遊びをすると、祖母の笑顔が浮かんで来る。96歳の生涯を全うした。
鹿屋市 堀美代子(65) 2010/8/8 毎日新聞鹿児島版掲載